第1話:天国の時間、始まりの刻
あのー、私の作文力は下の中くらいなので大目に見てほしいです……
「俺も今年で高校2年かぁとか思ってたけど、もう夏休みかぁ…なんか時間の流れって早いな」
「なぁに言ってんだよ若造が。まだそういうこというような年齢じゃないでしょ」
「お前も若造だろ? それともお前はドラキュラかなんかですかっての」
「だまらっしゃい、この体の9割がゲームで出来てるような廃人は!」
「廃人で悪かったですね廃人で!」
暑い日差しが肌を焼くこの季節、夏休みという長期休みが始まろうとしている。もちろん俺も学生だから嬉しいは嬉しいんだが、正直なところ飽き飽きしている。毎年夏休みが来てはゲームして宿題して、またゲームして宿題して寝るの繰り返し。やっているゲームも同じような系統ばっかだし、同じ作品も何周したか分からないほどやりこんでいる物もある。でも俺はいつも次のような一言で落ち着いてしまうのだ。
「ま、いっか」
「えーみなさん、明日からは夏休みですね。まぁ長い話も嫌だと思うので軽めな話をさせていただきます」
始また校長の話。校長とか教頭とかの話は大体長くなりがち、軽めとか巻きでとか言ってるけど大体数十分話しっぱなしだし、内容は深いっちゃ深いが池程度。深海ほどの深さはないし、みんなも対して心に留めてないだろう。それよりも気になるのが校長の頭の方。まるで夜明けを照らす日光のように輝いているあの頭、輝きすぎて外では直視できないレベル。どれだけのことをしたらあれだけ輝かせることができるのだろうか。
「禿柳校長ありがとうございました。次は学園の生活について光山教頭お願いします」
「えー私からはですね、夏休みの過ごし方についてなどのお話をしていきます」
過ごし方がなんとか言ってもいるがいつも同じことしか言わない。生活リズムがーとか、夏休み明けは元気に登校してねーとか、どこの学校も同じことしか行ってないと思っている。国からそういう台本が配られているんじゃないかと疑いたくなるほどには。
「えーそれではこれで集会を終わりにします。それではみなさん、よい夏休みを過ごしてください」
「そんじゃまた夏休み明けに。暑い中で腐ってゾンビになるなよ~」
「おまえこそ、母ちゃんにケツたたかれてサルみたいに真っ赤にして登校してくんじゃねぇぞ~」
「そんなことに誰がなるかよバーカ!」
無駄に疲れた気がする。夏休み前日ってこんなに疲れるものだっただろうか? そんなことはさておき今日も今日とて情報収集のためにSNSをアンデッドのように徘徊する。スマホの画面にずらずらと並ぶ情報の数々。ただ流し見して、ちょっと気になる情報は目に留めて、またすぐ流すことの繰り返し。ただスマホをスワイプし続ける。中学から家でほぼ同じようなことを続けていたが、今も変わらない。だが今日はいつもとは違う、その投稿を見た瞬間に心がざわめいた。
「え、まじ?」
思わず道のど真ん中で声を出してしまった。だが運がいいことに今日は俺以外に誰も歩いておらず誰にも聞こえていなそうだった。いやそうじゃなくて。目に留まったのはあるアカウントの投稿、別に何の変哲のないただの投稿。だがその投稿には俺の心を揺さぶるには十分すぎるほどの情報が書いてあった。でもその前に確認することがある、咄嗟にそのアカウントのアイコンをタップして投稿を振り返る。そして今までの投稿をズラッと見続け、少し止まり、またズラッと見てあるところで手が止まった。
ユニフォエール社公式アカウント 12月5日 12:00
今日より新作ソフト販売開始! 新作フルダイブ型MMO、サーバー開通&発売!
OVER LIMIT ONLINE、今日が伝説の幕開けとなります!
さぁ冒険者よ旅立つといい、一人でも、友達とでも。
自由気ままな生活をしてもよし、ただ世界の果てを目指すもよし。
目的は人それぞれなのだから。
※プレイするにはユニフォエールライセンス登録済みの機器でのみ可能です。
#オバリミ
#やってくれたなユニフォエール!
#フルダイ…
(新作…だと!)
ユニフォエール社、現代におけるゲーム会社のTOP3には入る超大手ゲーム会社だ。年に一本ゲームを出すか出さないか程度の発売頻度ではあるが、ユニフォエール社の真髄はその作りこみとゲーム性にある。毎度すごいクオリティの物を作っては全世界のゲーマーどもを虜にしていくゲーマー専用の釣り餌と呼ばれることもある。フルダイブ型ゲームシステムを開発した会社もここだ。そしてその会社の新作が4か月前に発売されていた。ゲー廃である俺がこの投稿を見逃していたとは…だがそんなことは関係ない。今俺はこのゲームをめっちゃやりたい。
いや落ち着け俺、ここで衝動買いするような俺じゃないはずだ。俺の今の資産は7万円ほど。これは俺がバイトで貯めている金から、一か月ごとにお小遣いとして使っていいとしてる俺の限度。これを超えることは許されない。そして俺は今機器本体を持っていない、フルダイブ型なんかやったこと無かったからな。そしてどうせやるとしたら一番最新型を買いたい。大体相場が…新品で6.5……ゲームソフト本体が4980か………
(20円しか残んねぇじゃねぇか!)
俺は心を落ち着かせて、またゆっくりと帰路につく。今残り残高が20円になってしまえば、この夏休みを使ったお金をもとに戻すためだけに過ごしてしまうことになる。それすなわち、俺がゲームできる時間が減る行為。だから絶対に、絶対にやってはいけない。
「ありがとうございました~」
「………」
まぁあくまで俺が勝手に決めてるだけだしいいだろう。別に金はまだあるし、誰かに文句言われることない。別に困るのは俺だし、ちょっと厳しくなったらシフトを増やせばいい。
私はあれなんでね、一話一話の文字数が比較的少なめ…だよね? これが少なめじゃないなら結構驚きなんだが。というか誤字とか脱字あったらどんどん指摘してください、それくらいしないと多分気づかないし直せないっす。




