表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界青春嘔  作者: 南場針須
世界を越えた嘆き
PR
3/17

いかんせん貴方


どうなってるんだ、と言いたいところだが、流石の僕もこの辺で大体の察しは付く。

どうやら僕は能力持ちだ。詳細は不明だが、何らかのチート系の特殊能力が備わっているのだろう。よく聞くやつだ。

 それはともかく。

「ありがとう、助けてくれて。それに家にまで邪魔しちゃって」

 少女は僕の血で赤く染まった服を洗いながら

「いえ。助けてもらったのはこっちですし、これくらい」

 と応える。

 まあほとんど強制イベだったし、最終的に俺が助けてもらっちゃったし。

「僕の体は一体どうなってるんだ?」

 変な質問だが、ただただ疑問だ。

「自分の体の事がわからないなんて、なんだか面白いこと言いますね」

 彼女は少し笑って、続ける。

「貴方は魔法使いです。それも、相当強くて、特殊な」

 そう言われても、いまいち、ピンと来ない。

「また不思議そうな顔をして。不思議なのはあなたの方ですよ。何処から来たんです?カラビヤ?ワウニー?」 

「えーっと、」

 それは地名だろうか。だとしたらやはりどちらでもないと思うのだが。ニッポンですって言えばいいのか?地球って言えばいいのか?それとも僕が元板世界や、この世界にもそれぞれ名前があったりするのだろうか。

 戸惑う姿を見て、彼女は続ける。

「――それとも、異世界?」

 確信をついた質問に思わず反応してしまう。

 なんでわかるんだ?確かに服装こそ完全に異郷の地の物だけど。

「当たりですか?そんな気はしたんですよね」。

 どんな気だよ。

 あの人異世界人な気がする、なんてことはないだろ絶対。

「昔、貴慮っていう魔法使いが居たんだけど、彼も異世界から来たと聞くわ」

「貴慮。あ、さっき…」

 さっきの男たちが言っていたような気がする。

「心当たりが?」

「いや、さっきの男らが…」

「そうでしたか。貴慮は、いきなり現れて、その強大な力でこの町を荒して行きました。このご時世、この辺じゃ魔法使いなんて、それこそ貴慮くらいしか居ないですから。魔法から貴慮を連想するのは理解に難くないですね」

 なんだそれ、伝説の魔法使いってことか?もっとも、この町では嫌われているようだが。でもとなると、僕はこの世界で有数の魔法使いの1人ってことか?

 彼女は僕の服を濯ぎながら、話を戻す。

「貴方の魔法は身体に依存するものです」

 体に依存?

「身体の各部位に。右腕は力の魔法、左手は身体を癒す魔法って具合です」

「へえ。」

 よくわからん。

「私が知っているのはそのくらいです。もっと詳しい人は知っていますけど」

「詳しいんだな。魔法」

「まあ一応子供のころから魔法を研究していましたから」

 魔法の研究か、なんだかいい情報源を引いたな。

「そういえば自己紹介をまだしてませんでしたね。私はワミル・シアンと言います。シアンって呼んでください」

「あ、僕は尚太。臨海尚太(りんかいしょうた)。尚太って呼んでくれれば」

 彼女は服を絞って、日向のもとへに干そうとする。

「いや干さなくていいよ。長居しても悪いし」

「え?うちに泊まっていくんじゃないんですか?」


 ――え?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ