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エアウォーク  作者: 隠戸海斗
夏休み&秋休み編
69/102

竹内のキャラを変えてみた

今日もいつものバスケ練習。

公園で皆でバスケをしている周達。

だが。



「どーしたんだろうね?竹内君。

 今日はバスケ来ないのかな?」

「そういえば昼食も誘いに来なかったね。

 もしかして学校休んだのかな?」


周と俊介が練習の合間にそんな話をする。

そう、竹内がまだ練習に来ていないのだ。

一体どうしたと言うのか?

体調不良ならせめて携帯に連絡くらいほしいものだが。


「・・・・・・もしや連絡できないくらいに具合悪いとか?」

「ま、まさか・・・・・・ねぇ・・・・・・」


麗奈の言葉に不安そうになる周。

病院に担ぎ込まれたとかだったらどうしよう?

何かの病気?それとも事故?

まさかもうバスケが出来ない体になっちゃったとか・・・・・・?


「あ、周ちゃん?顔青いよ?」

「あ、うん、大丈夫・・・・・・。

 ちょっと酷い想像しちゃった・・・・・・」

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。

 後でこっちから連絡入れてみようよ」

「う、うん、そうだね・・・・・・」


俊介が励ますが落ち込んだ様子の周。

まいったね、と俊介と顔を合わせる麗奈。


子供達も練習しているが、どこかつまらなそうに見える。


と、そこへ。



タッタッタッタッ


ガシャッ


足音、そして金網に寄りかかるような音。


音のしたコートの入り口を見てみるとそこには竹内の姿が。


「あ、竹内君!」

「竹内さん!」


それに気づいた周達が駆け寄る。

子供達も竹内にまとわり付くように近寄る。


「もう、連絡無かったから心配したんだよ、竹内君」


周がちょっと怒りながらも、やはり嬉しそうにそう言った。

と、竹内は乱れた息を整えながら顔を挙げた。

口には何故か、アイスの棒らしきものを(くわ)えている。

そして、さわやかな笑顔で答えた。



「ああ、心配掛けてすまなかったな、皆。

 だがもう大丈夫だ!

 元気100倍!完全復活!祥吾お兄さんだぜ!!」



キラリ、と歯が光った。




背景が、真っ白になった。




「いやぁ、まいったぜ。

 朝起きたら頭がフラフラ、熱を測ったら平均体温を2℃も上回ってるじゃないか!

 どうやら風邪を引いたらしいんだ。

 だが俺は気分を落ち着ける為にモーニングコーヒーを口にした。

 そしてその後は体調を戻すために栄養を取って、額を冷やし、身体を温め、十分な休養をとった。

 するとどうだ!

 今ではこの通り熱も下がり、外も走れるようになったんだ。

 すごいものだろう?

 病気になると人は気分が落ち込むと言う。

 事実俺も「風邪なんか引いちまって、熱はあるし身体はだるい、これから俺はどうなってしまうんだ?」位に思ったものさ。

 だが元気になると言うことは素晴らしい!

 まるで空を覆う黒雲を太陽が追い払ったかのように晴れやかな気分になった!

 最高だ!生きてるって素晴らしい!今なら何でもできる!そんな気分になる!

 事実!

 車の通りが激しくて道路を渡れなかったご老人を背負い、わずか3秒で横断を果たすことも出来た!

 買った物が重くて車まで運べないと嘆いていた主婦を荷物ごと背負い、車を止めてある駐車場まで運ぶこともできた!

 少し暑くなりすぎた体を冷まそうと買ったアイスは見事に当たりだ!

 最もここに来るまでにこの通り食い尽くしてしまったがな!

 全てが上手くいく!運命は今俺を中心に回っているのだ!

 これが成功者の証!運命の渦の中心になると言う感覚!

 世界を支配しろと言う天からの啓示!!

 そう!!今日からは俺が主人公だ!!!」



ひとしきり喋り終えると竹内は銜えていたアイスの棒をポーンと放り投げる。

それは見事にゴミ箱へ。



「さぁさぁどうしたんだい皆?

 今日も楽しいバスケの時間だろう?

 立ち止まってちゃ練習にもならない。

 いざ!ボールを手に、コートという名の広大な台地へ!駆け出そうじゃないかぁ!!!」



周が抱えていたボールを鮮やかに奪い取ると、竹内、否、祥吾お兄さんはさわやかに駆け出し、さわやかにダンクを決めた。



はっははははー!!はっははははー!!という笑い声が、いつまでもコートに響き渡っていた。


音読推奨、特に竹内の台詞。

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