弟子と道連れ
久しぶりに1週間で投稿出来ました
「と、いうわけでミツハネと組め。暫く」
「基礎とかかない感じっすかね?」
「いるか?」
「いやいると思うんすけど!?」
予定通りロメを連行。ついでにおまけも釣れた。
何となく見た事ある奴と思ったが、今年舞戸と最強決定戦でも戦ったプレイヤーだったのはラッキーだ。
「いや一人でやらせることも考えたんだがな」
「流石の私も最初は誰かしらついていたからな」
「今は?」
「一人だが」
「ドウシテ」
「千尋がいる時は組んでいるぞ」
実のところミツハネ達を監視で組ませるのは決めていたが、戦わせる時はどうするかと悩んでいた。
一人でも凡そ問題ない気もするが、誰かと組ませる事にも利点はある。
そもそも経験値を稼ぐという点だけ見れば誰かと組んだ方が効率が良いのだ。
まぁこれは例外を除くけどな。俺とかムサシとか、本気で準備してきたときのマナとか。
しかし誰かと組ませるにしても誰と組ませるかと言う問題がある。
ロメの才能が人間の中でも上に位置しているのは既に分かっている。
その状態で普通のやつと組ませても何一つ良い事が無い。
才能ってのは低い所に引っ張られるからな。
だがアークオリンピアの最強決定戦で、本戦まで進んでこれるプレイヤーなら話は変わる。
負けたとは言え、舞戸相手にまず勝てるわけも無いんだからそこは別にマイナスにならないし。
「何ならその辺で探そうかとも思ったんだがな」
「行き当たりがばったりすぎるっす・・・」
「いや面倒だなと思ったからやらなかったと思うが」
「マジで良い人に声かけたなぁって」
「ハチャメチャな巻き込まれ方したよねぇこれ俺ェ!?」
「いやまぁ・・・そこにいた時点で見つかってと思うし。諦めな」
「ドウシテ」
プレイヤー名『スラース』
本名高崎駆
見た所才能自体は上の方に入るがロメほどではない。
ただ高速戦闘に適性があるタイプと見た。
ゲーム内じゃ実際高速移動主体で戦ってたが、恐らく射撃の方が向いてるタイプだな。
でも目は良い分、体のコントロールが不足しそうだな。
その辺は鍛えればある程度カバー出来るから問題は無さそうか。
ロメは高機動の万能タイプな分、遠くからフォローが出来るようになる人間との相性が良い。
ふむ。やはり鍛えれば十分良いコンビになれそうだな。
「稼ぐとなればこの上ないコンビだろう。文句言うな」
「その分キツイんじゃ」
「メインでキツイのはこれだから気にするな」
「ああまぁそれは」
「ドウシテ」
しかしロメと違って叩いて伸ばすタイプじゃないな。
舞戸と同じタイプ。自分の感覚とタイミングで伸びるタイプだ。
方向性を示すだけで後は勝手に~というのはまぁ見ていて面白くは無い。戦う分にはおもしろいんだけど。
なのでやはり面倒を見るのはロメになるだろう。
つまり負担面で言うならロメのフォローが大変なくらい。
でも稼げるのは間違いない。何せアホみたいな速度で強くなってもらうから。
「ついでに言うと安定した給料も見込めるぞ」
「その話詳しく」
「食いつきがすごい」
「ロメの監視役のミツハネの実家からの仕事が回ってくるからだ」
「・・・あ、それもアリなんですね?」
「アリだな。むしろそっち手が足りて無いだろ」
「あー・・・まぁ完全にはって感じですね」
ミツハネの実家は和菓子屋。
仕事と言うのはその和菓子屋で作るお菓子に使う材料の調達。
今冒険者が受ける仕事の中で最もポピュラーなタイプの仕事だな。
今の所、それをメインでやってるのはうちの部活全体ってことになっている。
だがこれが中々難しい・・・らしい。
正直俺は何が難しいか分からんが、どうも量を確保するのが難しいんだそうだ。
元々メイン商品ではなく、一日何十個の限定商品扱いだから問題は出ていない。
だが増やせるなら増やしてほしいって言うのが正直な所・・・と言うのが、昨日真昼から聞いた話だ。
そこでロメである。
「レベル上がる。強くなる。仕事も出来る」
「その為のパワーレベリングっすか」
「余裕が出来れば他の仕事も出来るようになるしな。そうすれば更に稼げる」
「魅力的っすねー」
「やります!!!」
「食い気味」
「スラースさん。割とお金欲しい感じですか?」
「えっ。あっ・・・そうっすね・・・」
「あれ?」
「ああ。高崎君割と陰寄りなんすよ」
「あ、そうなんです?」
「金髪なのに陰キャ・・・?」
「そういう人もいるんだよ。見た目で判断やめい」
まぁスラースが陰キャだろうが何だろうがどうでも良いんだが。
とにかくそんな話を真昼から聞いていたので、なら利用できるなとミツハネを呼んだわけだ。
元々ロメは何かしらで手っ取り早く強くなってもらいたいと思っていた。
丁度良い目的がやってきたって感じですらある。
「どうせお前まともな職に就かないんだから。今からこっちに慣れとけって思いやりでもある」
「言い方最高にあれっすけどその通りだから何も言えないっすね・・・」
「まともな職就かないって何で?」
「これの嫁がそれを許さん」
「「あー」」
マチナは割と束縛系だからな・・・。
絵を描いてない時は基本ロメに引っ付いていたいとか考えてても全然不思議じゃ無いくらいには。
ミツハネも舞戸も何となくそれが分かるのだろう。
特にミツハネはロメとよく遊ぶ分実感あるんじゃないか?
「私側が何もないと分かるまでは微妙に気まずかったんですよね・・・」
「ぶっちゃけ高校も行けるか怪しかったっす・・・」
「そこまでかぁ」
何か他人事みたいに言ってる舞戸だが、実はこいつも同じ感じだったのは教えなくて良いか・・・
「で?そんな話はどうでも良いんだが。結局やるのか?やるなOK」
「最早拒否権・・・いややるっすけど」
「あとスラ―・・・面倒だな。高崎。お前の装備も全部やるからサイズ測っとけ」
「あ、あざまっす!!」
「あとそれとは別で協会近くにある安くて大盛の弁当屋も教えとく」
「ん?ありがたいっすけど」
「家族分も買って帰れという意味だと思うよ」
「ああ・・・えっ。あ、あの。先輩もしかしてうちのこと」
「いや全然知らんが」
まぁ凄く分かりやすく言うと貧乏なのは見た瞬間から分かっていた。
巡さん程じゃないがそれなりに困ってるんだろうなと。
それも親があまり家にいないタイプ。
周りに助けてくれる大人はいるっぽいがあまり深くは関われてないとかそんな所だろう。
「見れば分かる」
「えぇ・・・」
巡さんと出会って以来そういう人間は見たら分かるようになった。
振る舞いとかに特徴が出るからだ。
今までは見た時の体の状態でしか判断出来なかったんだがな。
それも偶々体調が悪い時だったとか、ダイエットしてるとかだと外れるし。
そう言う意味ではこれが分かるようになったのは成長したってことか?
・・・巡さんの時に一発でわかればなぁ
「な、何か急に遠い目になったんですけど」
「気にしなくていいよー。これは色ボケしてる時の顔だから」
「どういう・・・」
「まぁとりあえずさっさとサイズ測った方が良いっすよね?」
「そうだね・・・何で俺が二人の面倒見てんだろう。ここの部員はどこに・・・?」
「外で装備の配布と説明してるっすねぇ」
「ま、まぁメインで関わるのは私達ですし」
「でも遠島さん達も組むんじゃ?ミッツ先輩と組むなら」
「・・・成程確かに?」
「と言うかミッツ先輩って呼ばれてるんすか?」
「いや初めて呼ばれましたけど」
「じゃあこれからそう呼ぶっす。ミッツ先輩」
「何故に!?」
出会った時に分かればあんな気持ちにさせずとも・・・いやでもあれが無いと・・・いやしかし・・・
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