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 私がドキドキしながら発信ボタンを押すと、少しして「はい」という低い男の人の声がした。


 てっきり女の人が出るだろうと思っていたのに。


 結城さんの恋人やご主人だろうか。

 

 私は完全に予想外の展開に混乱しながらも、何とか言葉を絞り出す。


「あの、弓納持と申しますが、こちらは結城一穂さんのお電話でしょうか?」

「いえ、違いますけど」

「あ、すみません。間違えました。失礼します」


 私は電話を切ると、すぐに番号を確認してみた。


 うん、間違っていない。


 ということは、結城さんはあの番号の携帯電話を解約して、今この番号は他の人に使われているのだろう。


 携帯電話の番号がリサイクルされているなんて知らなかったけど、スマートフォンで調べてみたら、実際そういうことは当たり前に行われているみたいだし、この番号が役に立たないのは間違いなかった。


 結城さんのメールアドレスは登録されていないし、とりあえず私ができるのはここまでだ。


 お兄ちゃんも度会さんに電話してみてくれると言っていたし、お兄ちゃんの成果に期待するしかない。

 

 私ががっかりしてスマートフォンをしまおうとした時、不意に知らない番号から着信があった。


 間違い電話かなと思いつつも、とりあえず出てみると、あの本屋さんからだ。


 私が注文した本が届いたらしい。


 丁度駅のすぐ近くにいるし、いいタイミングだった。

 

 私はお礼を言って電話を切ると、ビルを出て、ショッピングモールの本屋さんに向かう。


 レジカウンターで注文していた本を取りに来たことを告げて、注文票を見せると、店員さんがすぐに本を持って来てくれた。


 注文した本は三冊で、合わせて四千円以上のお会計だったから、高校生の私にとっては結構な出費だったけど、これでお化けや妖怪への恐怖を克服できるかも知れないのなら、安い買い物だ。






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