流しそうめん
8月26日㈪人間界編
最近、色んなことに巻き込まれているふたり。今日は、大人しく家にいた
「腹減ったな~ハン兄、飯」
「ちょうど良かったな。さっき素麺を茹でたとろこなんだ」
「素麺か…夏っぽくていいね。でも、そのまま食べるってわけにはいかないでしょ」
サキは二階へ上がり、何か探していた。そして、それを持って下へ降りてきた
「ジャァーン!流しそうめん器!」
二、三人用であり、流れるプールのように素麺が流れる仕組みだ
「…ちっさ」
「ちっさって、お前が持ったきたんじゃん。なんか…錆びてるし。なんか、黒い汁出てるし」
「しょうがないじゃん。一人暮らししてた時に買ったんだから」
「一人暮らしって、何年前よ?」
「えっと2011…年だから…十三年前?」
「…まだ行けるな」
そうしてふたりはその機械で流しそうめんをすることに。既に電池は入っており、あとは水を入れるだけである
「あ、これプラスチックだから、氷いるわ」
ハルト王子は計量カップに水と氷を入れ、それを流しそうめん器に入れた。そして、サキは電源ボタンを入れた
「なんか変な音しない?」
「こういうもんじゃない?」
「ふーん。素麺持ってきて」
「麺つゆもでしょ」
ハルト王子は冷蔵庫から茹でた素麺が入ったボウル。そして、水と混ぜた麺つゆを出した
「よし、入れるよ」
サキは箸でボウルの素麺をすくい、流しそうめん器へ入れた
「なんか、臭いな。火花散ってるし。動き遅っそ…」
「は?見間違いだろ?」
ハルト王子はサキがその機械に刻まれた、かすれているオレンジ色の文字が火花と見間違えた。そう思ったのだ。そして、彼はモーター部分に触れた。すると、とても熱かった。少々、手が赤くなっていた
「は?」
「ハン兄。よそ見してると全部食べるよ」
だが、既にそこにあった素麺は無かった
「サキ…食べたのか?全部?」
「うん!食べ…た」
すると、サキは苦しみ出した。腹を押さえており、冷や汗が出ていた。そして、唇は真っ青だった
「…サキ?」
「これはまずい…」
サキは机とキスをしそうなぐらいに、顔を埋めていた。ハルト王子はそれを不審に思い、距離を取った。そして、キッチンで赤く腫れた手を冷やしていた。ハルト王子はこう思った
「(どうせ、いつもの便意の腹痛だろう。放置放置)」
そうして、ハルト王子は流しそうめん器を片付け、家事に取り組んだ。だが、一向にサキの腹痛は良くならなかった。逆に悪化しているように見えた。だか、ハルト王子は夜になっても気づいていない
「サキ、晩御飯食べるからどいて…え?」
さすがに、腹痛が長すぎると彼は思った。彼はやっと、サキの異変に気づいたのだ
「…冗談だよな?」
珍しく意識がない。こういう場合、いつもなら返事が来るはずなのに
「(…え?こういうのって俺がなるのじゃないの?嫌だよ。こんな深夜十一時に救急車呼ぶとかさ…え?どうしよう?)」
ハルト王子は珍しいことに混乱し、その場に硬直していたのである
To Be Continued…
登場人物
サキ
ハルト王子
天気:晴れ時々曇り




