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ミストの短編集  作者: ミスト


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23/23

ホネ田の冒険



ハロウィンの夜。


カタカタカタカタ


1人の骸骨が歩いている。


「動くぞ!」


体が動く事に驚いている彼はホネ田。


「よっしゃー」


ホネ田はどっか行った。



ホネ田は協会に居た


「ひゃー骸骨〜」


ビビリの神父が教会の椅子の陰に隠れた。


「待ってくれ落ち着いてくれ。話せば解る。」


ホネ田はビビリ神父をなだめた。


「ようこそ骸骨。我が教会に何の用ですか?」


平静を装ってはいるが骸骨のように口がカタカタしている神父。


「俺を人間にしてくれ。」


ホネ田は真剣に目が無い目で訴えた。


「すいません。当教会はそのようなサービスは致してません。」


「そうか····邪魔したな····」


教会から出たホネ田。


しかし次の瞬間


「待て待て口だけは動いてるのは何故だ?足もあるし。」


更に次の瞬間


Oo(それは貴方の体が目ん玉抜き骸骨だからです。)


誰かの声が聞こえた。

「何だこれ?」


ホネ田は不思議そうに胸に付いた光るペンダントに視界を落とす素振りをした。


Oo(私はペンダントに住む妖精メガミ)


「設定めちゃくちゃ。」


Oo(·····コホン、時にホネ田よ人間になりたいと申すか?)


「あぁなりたいね。世の為人の為になれる人間に。いや正確にはなりたいと言うより戻りたいが正しいかな。」


Oo(その為ならどんな過酷な苦労も耐えると誓えるか?)


「勿論。」


ホネ田は二つ返事で答えた。


それならばと


Oo(私を先ほどのビビリ神父の居た教会の祭壇の像に掛けて下さい。) 


「よっしゃーこれでまた人間に戻れる〜。」


ホネ田は足早に教会に向かった。


教会にはビビリ神父の姿は無かった。


カシャン


ホネ田は祭壇の像にメガミをかけた。


「これで人間になれるのか?」


Oo(ホネ田よ世の中はそんなに甘くないのです。)


「っちぇ」


ホネ田はガッカリした。


「じゃあどうしたら良いんだよ。」


ホネ田が尋ねた。


Oo(5つのエレメントが必要なのです。それはすなわち火、水、風、闇、光)


「そんなもんどこに」


Oo(まずは火山の奥に居るイフリートに会いなさい····ZZZ)


メガミは寝た。


「おいメガミ!起きろよ!しゃあない··イフリートか····」メガミに言われてイフリートの居る山に向かうホネ田。


道中ある村に寄った。


「よぉ!骸骨!」


骸が動いてるのに山奥にイフリートが住んでるからか違和感無く人間に受け入れられた。


「ホネ田です。」


ホネ田は不思議そうに小さく答えた。


「ホネ田。最近じゃイフリートが活発に動いてるらしい。村を焼かれて灰にならないようにな。」


「既に骨だけなので。」


ホネ田は白い骨の割にブラックジョークで返した。


そんな白い骨なのにブラックジョークを返したホネ田はその村で1夜を過ごした。


次の日


またイフリートを探しに行くホネ田。


気付くと山を見つけた。


「この奥にイフリートが居るのか。」


ホネ田は焼かれないことを祈りながら山を進んだ。


「何用だ人間」


イフリートだ!


「あの〜イフリートさんが困ってると聞いて。」


「人間じゃない?骸骨?なんで?」


イフリートは困惑した。


「まぁ良い。明日近くの村で楽しい宴をするんだお前も手伝え!」


「やっぱり村を焼くんですね。そんな事させない!」


ホネ田は丸腰だがまるで剣を抜くような素振りをした。


「村を焼く?誰がそんな恐ろしい事を。」


「ほね?」


謎の疑問語を使うホネ田


「明日あの村で老若男女問わず焼き芋パーティーをするんだ。なのにあいつら人の顔を見るなり村が焼かれるとか騒いで···おら···おらぁ悲しいよ。」


この世には良いイフリートと悪いイフリートが居るんだと思ったホネ田。


「俺に任せろ!村の人を説得してみせる!」


急いで山奥から村に移動したホネ田。


「イフリートがこの村で焼き芋パーティー?何だそりゃ馬鹿馬鹿しい。」


当然誰も信じなかった。


「本当なんだって信じてくれよ!」


「死んだ骸が喋ってる時点で無理があるだろ。」


ホネ田が説得をしていると。


ドゴンドゴン


物凄い地響きがした。


「イイイフリート!」


村の人々は腰を抜かす。


「何事じゃ!」


騒ぎを聞きつけ長老が現れた。


火の精霊を火で退治しようとするものまで現れた。


が!


「おじさんその手に持ってるのなに?」


「坊主あぶねぇぞ」


イフリートに近づく少年に制止をする町民。


「これか?これは芋だ」


「芋じゃと?」


ハァー


イフリートが芋の前で火を吐いて焼き芋を作って見せた。


「おじさん凄いや」


こうして村での焼き芋パーティーが始まった。


そして安心したホネ田は次はウンディーネの所へ向かおうとした。


「おい待て骸。」


ウンディーネに会いに行く前にイフリートに呼び止められた。


「これが火のエレメントだ。持っていけ。」


イフリートはホネ田に火の石を渡した。


すると


「ホネ田、ホネ田私の声が聞こえますか?」


「メガミの声!どこから」


教会に置いたネックレスのメガミの声が火のエレメントから聞こえてきた。


「次はウンディーネの所へ向かいなさい。」


「今行こうとしたんだよ!」イフリートの居る山に再び向かい別のルートから下山したホネ田は気付くと海が見える村の付近に着いた。


「広いなぁ〜ん?」


異変を感じたホネ田。


「あれ?目が見えてる。」


ホネ田は今更歩ける上に目が見えてる事に気づいた。


ホネ田が歩いているとシクシク泣く女のような声が聞こえた。


「わたくしは別に悪事を働くつもりじゃないのにシクシク」


「あの〜何1人で泣いてるんですか?」


「ハッ人間!え?骸骨?わたくしはウンディーネ」


イフリート同様ウンディーネも人間じゃなくて骸骨が訪ねて来て驚いた。


訳を聞くとウンディーネは子供達に流れるプールを作ろうとした所加減出来ず津波を起こして人間に嫌われたと言う。


「シクシクシクシク」


「俺に任せろ!」


「ホネに?」


ウンディーネは半信半疑だった。


村へ向かったホネ田


まず長老に会った。


「そう言う事なんだよ長老さん。」


「知らん!ワシの村は水没しかけたんじゃぞ!」


長老は取り合ってくれなかった。


「こうなったら強硬手段よ!」


ウンディーネは桶いっぱいに水を入れると


「ガルーダ!」


「あいよ!」


どこからともなく現れたガルーダが強風を起こし流れるプールを作った。


「プールだ〜」


「楽しい〜」


子供達も喜びウンディーネも喜びホネ田はお礼に水のエレメントを貰った。


「あんたホネ田ってのかい?俺の悩みも解消してくれよ。」


ガルーダが話始めた。 

「どうしたんですか?」


ホネ田が尋ねた。


「実はな」


ガルーダは静かに口を開いた。


「子供達の為に凧揚げの手伝いをしようとしてるんだが風が強過ぎて家が吹き飛ぶって意見が多いんだ。」


「それなら風よけを作るか多少の風でも吹き飛ばない建物を作ればいいんじゃないですか?」


「お前頭良いな。」


ガルーダが言った。


「お前頭悪いな。」 


ホネ田が答えた。


「おい」


「冗談です。」


ホネ田とガルーダは漫才コンビみたいなやり取りをして終わった。


「火、水、風···後は光と闇か。」


エレメントの種類を思い出していたホネ田


「光は何とかなるとして闇はどうするんだ?」


「らったた〜らったた〜らったたたった〜歩ける目も動く手もある〜楽しい楽しい♪」


(ご機嫌だなホネ田。)


「ん?」


ホネ田は足を止めた。


「誰だ?」


(わが名はサタン)


「あぁあのクリスマスに出てくるお爺さん。まだ10月ですよ?慌てん坊過ぎませんか?」


(そうそうソリに乗ってトナカイに引かれてって馬鹿野郎。それはサンタクロースだ私はサタンだ。)


「どうしたんですかサタン様」


(良いから早くその崖から飛び降りろ)


目の前には崖があった。


「仕方ないなぁ」


ホネ田は崖から落ちた。


「死んだよな?あれ?そもそも死んでるからまた死んだのか?ん?」


「よく来たホネ田。わが名はサタン」


マントを翻し角の生えたイケメンサタンが居た。


「あれ?角はあるのにヒゲはないんだ」


「だからサンタクロースじゃねぇって言ってんだろ」


「口悪い〜サタン様そんなんじゃモテませんよ?」


「ほぅ悪ふざけが過ぎるな2度と生き返れないように灰にしても良いんだぞ?」


「勘弁して下さいよ〜冗談じゃないっすか」


「····ふむ、まぁ良い」


「あっ良いんですね私はこれでって帰れない!」


「フハハハ魔王からは逃げられない。」


「あんたサタンじゃん」


「うぐぅ」


サタンは刺されたように痛がっている。


「大丈夫ですかサタン様?誰にやられたんですか?」


「お前だよ!」


「失礼しました!」


「実は····世界征服の為に天界の奴等とサミットを開催したいんだ。」


「······」


「······」


「·····」


30分の沈黙が流れて


「合コン?」


ホネ田が切り出した。


「そんなまぁワンちゃんないだろ!」


「見返りはなにかあるんですかい?」


「この闇のエレメントを貴様に託そう。ただし!」


「まだ何か?」


「闇のエレメントだけを手に入れて帰ろうなどと考え無い事だな。」


「何故」


ホネ田は聞いた。


「私はいつも貴様を見ている。イフリート。ウンディーネ、ガルーダの悩み解決実に見事であった。それではまたサミットでな」


「何で?私がサミットに?」


「う〜んう〜ん」


ホネ田は気を失っていた。


「おぉホネ田よ生き返った?生き返った?生き返ったって何?」


冷静なツッコミを入れているビビリ神父。


「ここはメガミを飾った教会?」


「ホネ田。4つのエレメントを手に入れてすっかり人間の姿に戻って来ましたね。」


メガミが喋る。


「光のエレメントだけが見つからなかった。」


「光のエレメントはメガミの私が願いが砕けたら手に入れられる仕組みです。」


「え〜そうなの?で?メガミの願いって何?」


「ホネ田よ落ち着いて聞くのです。貴方の体を私に下さい。そしたら私の望みが叶い貴方は私と一体化するのです。」


「だからあのサンタクロースはサミットでなって言ったのか」


(サタンだ。燃やすぞお前)


「う〜んちょっと考えさせてくれ」


「重要な事です。皮肉にもエレメント集めで自分がもとに戻れるか」


話途中で


「いいよ。世の為人の為になるならこの体あんたにいやメガミにやるよ。」


「ホネ田、貴方はどこまでもお骸骨よしですね。」


「いや多分お妖精よしだと思うんだけど。」


ピカー


光を放ちメガミはみるみる人間の姿に。


「あれ?融合系の話は?」


ホネ田は不思議がった。


「見事光のエレメントを手に入れたホネ田よこれからも世の為、人の為、魔界、天界の為に働きなさい。」


「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜ミカエルじゃん大天使ミカエル様じゃん。え?どう言う事?」


「メガミと言うのは仮の姿。貴様の覚悟か本物か確かめたかったのだフハハハ」


「笑い方サタンと同じだな」


(辞めろ)


「あの馬鹿旦那サミットとか言ってまた合コンやるみたいね。」


「いやお前ら夫婦だったんかい!そんでやっぱり合コンなんかい!」


そんなこんなでホネ田は人間にはなれなかった。しかしながらホネ田は天界と魔界を結ぶ最強の骸骨として未来永劫語り継がれるのでした。


「目がぁ目がぁ」


目つぶし目つぶしじゃねぇよww


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