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15/15

どのオチよりもBADな終わり方。

視点――――主人公



 青い空、透き通るような雲、テンプレなこの言葉だけど、今実際俺はそう口にしてしまうだろう。

 澄み渡るような空、自分の遥か天上を行く雲、どれも美しく、色鮮やかな物だった。綺麗すぎて言葉もでない。隣で綺麗ね、とホワイトが呟く。

 ホワイトはきちんと白髪の美しい、本来の姿に戻っていた。

 ただ、どうしてか太陽が無い事を除けば、生きていたころに見た空のどれよりも綺麗だと思った。

 いや、太陽がないからこそ、見上げることができるのか。この綺麗な空を。

「どうして、空がこんなにも綺麗になったんだ?」

 正直理由なんてどうでもいいんだが、気が付いたら口に出していた。

「あなたが、空見ちゃんって言ってるあの子。あの子がそう願ったのよ」

 願ったらなる? 

 意味が分からない。理解できない。

 けど、正直この空を見ていたら理由なんてどうでもいいものに思える。

 そんな些細なことくらい、この空は許容してくれる。

 俺は空を見上げながら、行き当たりばったりだけど、歩みを進める。

 でも、初めてこの世界に来たときみたいに、目的地は決まっていた。

 中央のドーム。

 血の赤に染まっていたドームが、妖精の家みたいなファンタジーなものになっていたので、気になってそのリニューアルされた中央の建物に向かう。

 そして、なんとなくそこにいる気がした。

 こんな壮大な悪戯をした、空見ちゃんが。

 そして、妖精の家に着くとやっぱり、いた。

 空見ちゃんは空を見上げている。

 いつものように。

 何も考えていないような瞳でも、いつも何を考えているのだろうか。

 少なくとも、あんな神様の考えている事じゃないと思う。

 この、青い空を見れば分かる。

 この世界は神様の言う通り、不幸に満ちている。

 だから殺人や、自殺、戦争、自然災害、そういう不幸の種は尽きることはない。

 でも、誰でも不幸より、幸せの方が好きなはずだ。

 人間は、幸せを求める生物だからかな?

「こんなにも空が美しいんだ。幸せな世界くらい、創れるんじゃないかな?」

 俺は言った。誰にでもない、自分に。

「ええ、そうだといいわね」

 ホワイトは俺の独り言につきあってくれた。

 そんな些細なことでも嬉しかった。

 そして、俺たちに空見ちゃんが気付く。

 そして、表情が緩み、笑顔になる。

 まるで、自分の事をほめて欲しい子供の様に。 

 素直に笑った。

 つられて俺も笑う。ホワイトも微笑む。

 ここは世界のゴミ箱。

 でも。ゴミ箱にだって幸せはある。

 だから、どんなところにも幸せはあるから。

 諦めなければきっと、幸せを手に入れる。

 

 そう信じて、笑って生きよう。


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