どのオチよりもBADな終わり方。
視点――――主人公
青い空、透き通るような雲、テンプレなこの言葉だけど、今実際俺はそう口にしてしまうだろう。
澄み渡るような空、自分の遥か天上を行く雲、どれも美しく、色鮮やかな物だった。綺麗すぎて言葉もでない。隣で綺麗ね、とホワイトが呟く。
ホワイトはきちんと白髪の美しい、本来の姿に戻っていた。
ただ、どうしてか太陽が無い事を除けば、生きていたころに見た空のどれよりも綺麗だと思った。
いや、太陽がないからこそ、見上げることができるのか。この綺麗な空を。
「どうして、空がこんなにも綺麗になったんだ?」
正直理由なんてどうでもいいんだが、気が付いたら口に出していた。
「あなたが、空見ちゃんって言ってるあの子。あの子がそう願ったのよ」
願ったらなる?
意味が分からない。理解できない。
けど、正直この空を見ていたら理由なんてどうでもいいものに思える。
そんな些細なことくらい、この空は許容してくれる。
俺は空を見上げながら、行き当たりばったりだけど、歩みを進める。
でも、初めてこの世界に来たときみたいに、目的地は決まっていた。
中央のドーム。
血の赤に染まっていたドームが、妖精の家みたいなファンタジーなものになっていたので、気になってそのリニューアルされた中央の建物に向かう。
そして、なんとなくそこにいる気がした。
こんな壮大な悪戯をした、空見ちゃんが。
そして、妖精の家に着くとやっぱり、いた。
空見ちゃんは空を見上げている。
いつものように。
何も考えていないような瞳でも、いつも何を考えているのだろうか。
少なくとも、あんな神様の考えている事じゃないと思う。
この、青い空を見れば分かる。
この世界は神様の言う通り、不幸に満ちている。
だから殺人や、自殺、戦争、自然災害、そういう不幸の種は尽きることはない。
でも、誰でも不幸より、幸せの方が好きなはずだ。
人間は、幸せを求める生物だからかな?
「こんなにも空が美しいんだ。幸せな世界くらい、創れるんじゃないかな?」
俺は言った。誰にでもない、自分に。
「ええ、そうだといいわね」
ホワイトは俺の独り言につきあってくれた。
そんな些細なことでも嬉しかった。
そして、俺たちに空見ちゃんが気付く。
そして、表情が緩み、笑顔になる。
まるで、自分の事をほめて欲しい子供の様に。
素直に笑った。
つられて俺も笑う。ホワイトも微笑む。
ここは世界のゴミ箱。
でも。ゴミ箱にだって幸せはある。
だから、どんなところにも幸せはあるから。
諦めなければきっと、幸せを手に入れる。
そう信じて、笑って生きよう。




