第31話 城壁の村 その1
僕は一人旅を続けいた。
新選組のダンダラ模様の陣羽織に、
腰には長曽祢虎徹を指している。
「この異世界の支配者・第六天魔王を倒すために」
都を目指しているのだ。そして、旅の途中、
「ん、何だ?」
荒野なかに、古い石造り城壁があった。
その城門には十人以上の男が衞りを固めている。
その一人が、僕に駆け寄り、
「お前は何者だ?」
と、槍の矛先を向けた。
彼は、まだ十二歳くらいの少年である。
「伝説の剣士・沖田総司だ」
「本当か、少し待っていろ」
少年は驚いた表情を見せて、
城壁の内側へと駆け込んで行った。
その間も男たちは、鋭い視線を僕に向け、
隙のない構えを保っている。しばらくすると、
「本当に、あなたは伝説の剣士なのですか?」
一人の少女戦士が姿を現した。
彼女は白い肌を黒いマントで覆い
赤いビキニアーマーを着装していてる。
「私の名はサキです」
年齢は十七歳。
サキは村のリーダーを務めているらしい。
この城壁の内側には村があり、現在、
「第六天魔王の殺戮部隊と戦っているのです」
と、サキは言った。
殺戮部隊とは冷徹な兵団らしく、
返り血で赤黒く汚れた旗を靡かせ、
「戦場では容赦なく敵を皆殺しにするのです」
その殺戮部隊の攻撃を受けて、
「私の村は八割の村人が殺されました」
「それは酷い」
「私の両親も殺されて」
「そうだったのですか」
「私の父は、一応、村長だったので」
その後、サキは生き残った人々を集めて、
この城壁の内側に村を作り、リーダーとなった。
「この城壁は古代の王朝の遺跡なのです」
そういうことなので、
僕は伝説の剣士として、この城壁の村で、
第六天魔王の殺戮部隊と戦うことになった。
そしてサキは、僕に、
「ぜひ、私の家に泊まってください」
そう言うので、お言葉に甘えたのだが、
家には先ほどの少年がいて、
「姉ちゃんに変なことするなよ」
と、僕にクギを刺す。彼はサキの弟で、
「名前はゴウだよ。よろしくな」
生意気な態度あったが、
右手を出して、僕に握手を求めてきた。




