表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『扇風機を持って異世界転移!? もふもふ達と共に扇風機を操り俺はこの世界を生き延びる!!  作者: ありぽん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/75

52話 ワイバーンの突然の撤退

 え? 撤退? 俺は空を見上げたあと周りを見てみる。すると次の攻撃に備えて、準備をしていた人達の動きが止まっており。それからそれぞれが、黄色い旗を確認したり、空を見ていたり、何処かへ走って行く人達もいて。


 その走っている人達に釣られたのか、他の人達もそれぞれが広場から離れ始めた。みんな、ワイバーンが撤退した!? と言いながら。


「父さん?」


『カーライル! リョウ! 俺に乗れ!!』


「リョウ、早く乗れ!! 移動するぞ!!」


 何が起きているのか、よく分かっていなかったけど。俺は父さんとタイラーに言われるまま、タイラーの背中にのると。タイラーは戦闘で崩れた物や、もともと置いてあった箱を使って、簡単に屋根まで登った。そして周りの様子を見た後、あそこか? と言って、ある方向へ走り出した。


「父さん、みんなワイバーンが撤退した、って言ってるんだけど。どういうこと?」


「空の様子を見てみろ。街の上を飛んでいたワイバーンの姿がなくなっていないか?」


「そういえば?」


「理由は分からんが、ワイバーンが撤退を始めたらしい。前を見ろ。ワイバーンの後ろ姿が見える。皆、街から遠ざかるように飛んでいないか?」


 俺は父さんの背中から顔を出し、前を確認する。すると確かにワイバーン達の後ろ姿が。それにどんどん街から遠ざかっている。


「さっきの合図は、敵が撤退を始めた、という合図だ。本当に撤退を始めたのか、それともまた戻ってくるのか。すぐにはきちんとした判断はできないが。確かに奴らは街から離れていっている」


「じゃあ、もしこのまま戻ってこなければ」


「ああ、俺達は街を守った事になる。偵察部隊の騎士と、冒険者ギルドから追跡が得意な冒険者が、今あのワイバーンの群れを追っているはずだ。途中でワイバーンが戻ってきそうなら、また何か合図があるし、もし何もなければ、1、2日して街に戻ってくる。そしてワイバーン襲撃事件は終わりだ」


「じゃあ、まだ安心はできないけれど、でもとっても良いことじゃないか!!」


「だからみんな、様子を見ようと動いているんだ」


 そのまま屋根の上を進んだタイラー。ささっと外壁の所まで着くと、これまたささっと壁を登り、1番上まで着く。壁の上はかなり混み合っていて、その人達と魔獣達をかき分け、最前列に出るとワイバーンを確認した。


 ワイバーンは壁を登っている間に、さらに遠くに移動していて。さっきまでは顔が確認できていたけど、今は体は確認できるが、細かい部分までは確認できないほど離れていた。


 そしてよく見れば。ワイバーンから少し離れた地面を、小さなものが移動しているのが見えて。おそらくあれが冒険者と騎士達だろう。


 街の上を飛び回っていたワイバーンや、撤退を始めたワイバーンを見て。ワイバーンはかなりのスピードで飛ぶんだな、と思っていたが。そのワイバーンについていけている、冒険者と騎士達は凄いよ。俺は絶対に無理だ。

 まぁ、いつかそういう。俺を運んでくれる、移動スピードが速い魔獣と、契約できれば別だけど。


 まだ何が起こるか分からないため、大きな声を出して喜べないが。それでもとりあえずはワイバーンが撤退してくれて、安堵のため息や、喜んでいる小さな声が聞こえる。だが……。


「お前達!! 完全にワイバーン達は撤退したわけではないのだ!! 今のうちに体制を整えるぞ!! 足りないポーションや薬を確認しろ!!」


「はっ!!」


 声に騎士達が動き出す。それを見た冒険者達も、リカードさんから、何か連絡が来るかもしれないと、続々と壁を降り始めた。


 俺達は、タイラーがいるから、空いてからササッと下に降りようと、その場で待つことに。そのため騎士達に指示を出した人の、声が聞こえた方を見たら。30代前半? くらいの、他の騎士達よりも格好いい、動きやすそうな鎧を着ている人が立っていた。


 と、その男の人と目が合い。男の人はニコッと笑うと、俺達の方へ寄ってきて、声をかけてきた。


「お久しぶりです、カーライルさん」

 

「おう、久しぶりだな」


「まさか、こんなに大量のワイバーンが攻めてくるとは」


「ああ、俺もこれだけの襲撃は初めてだ」


「このまま本当に、撤退してくれると良いんですがね」


「どうだろうな。今回のこと、その前のワイバーンの目撃情報、その時に何も情報を得ることができなかったこと。いろいろとおかしな事が続いているからな。まだ安心はできないぞ」


「ええ。今のうちに体勢を整えておかなければ。……そちらがカーライルさんの息子さんですか?」


「ああ、リョウ!」


 呼ばれてすぐに俺は挨拶をする。


「リョウと言います。初めまして」


「初めまして。私はアレックス・スタンフォード。この街で騎士団長をしています。あなたの父、カーライルさんには、よく稽古をつけてもらっていたんですよ」


「そうなんですか!!」


「いつも勝手に押しかけて来たんだろう? 俺は稽古を付けてやるなんて言ってないのに」


「リカードさんに、いつでも行って良いと言われたので」


「俺に聞かないとダメだろうが」


「リカードさんにあなたなの話しを聞いた時、どんな子が家族になったのかと思っていたのですが。……今回のワイバーンのことが終わったら、遊びに来てください。リョウはいくつですか?」


「14です」


「やはり、うちにも同じ歳の息子がいるんです」


「そうか、お前のとこ、ジョーイも14か。なるほど、同じ歳同士気が合うかもしれないな。リョウどうだ?」


「ぜひ!!」


「では、後でこちらから知らせを。それでは今はこの辺で」


 アレックスさんとの話しが終わり、階段を降りて行く冒険者もほとんど居なくなったから、俺達も下りることに。そして広場へと戻った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ