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『扇風機を持って異世界転移!? もふもふ達と共に扇風機を操り俺はこの世界を生き延びる!!  作者: ありぽん


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49話 突然聞こえてきた声

「何だ?」


“みんな怖いなぁ。いつもは話くらいはできるのに、今はできないし”


 俺は周りを確認する。だが、俺の周りにいるのはミルフィー達だけ。その時は冒険者も騎士達も、誰1人として近くにはおらず。戦闘と、どこかの避難誘導の音が、あいかわらず聞こえているだけだった。


 俺がカピパラ似の魔獣を持ったまま動きを止めたせいか、みんなが俺に話しかけてきた。


『リョウパパ、ぽいしない?』


『どうした?』


『リョウ、どうしたの? その魔獣に何かあるの?』


『それにキョロキョロしてるしさ。こいつの仲間でもいるのか?』


『で、でも僕達分からない』


『そうですね、気配は感じませんが』


「すまない、何でもない、どうも俺の気のせいみたいだ。すぐにこいつをどかして……」


 と、その時また。


“早く逃げないと街に着いて、攻撃されちゃう。攻撃されたら絶対に痛いもん。それに逃げられなかったら、やっつけられちゃうかも”


「誰だ? どこから話してる!!」


 俺はしっかりとした声に、気のせいではないと確信し、その声に話しかけてみる事にした。まぁ、相手が俺の存在に気づいてくれない可能性もあるけど。なにせ声だけ聞こえて、姿が見えない存在だからな。


「誰だ? 早く逃げないと、って言ってるのは? 攻撃されたら痛いもん、って言ってるのは?」


 一応話しかけているのが分かるよう、話していた内容を付け加えてみる。


“だ、誰!? 僕にお話ししてるの? 僕の話し分かる? 良かったぁ。みんなお話しできないから、どうしようかと思ってたんだよ。どこで飛んでるの? 僕、そっちに行って良い?”


「飛んでる? 俺は立っているんだが?」


“立ってる? ここから抜けられて、下に降りられたの!? どこどこ? ……ってあれ? 僕声に出してないで、思っているだけなのに、どうして僕の思ってる事分かるの?”


 何なんだ一体。こいつは何を言ってるんだ? 不思議に思っていると、シルフ達俺に話しかけてきた。


『ねぇ、リョウ、本当にどうしたの? 誰と話してるのさ? 僕達の周りには、誰も話しをしてる人いないよ?』


『そうだぜ。1人で話してどうしたんだよ』


「いや、それが……」


 俺はすぐに、どこからともなく、声が聞こえてきたこと。そして今、聞こえてききた声に話しかけたら、答えが返ってきたことを伝えた。


『あっ!! それってもしかして、完璧に相性があったってことじゃない?』


『う、うん。そ、そうかも』


「どう言うことだ?」


 先に声の相手に少し待つように伝えてくれ、と言われたため、俺は声の相手にそのことを伝える。


「すまないが、少しだけ待ってくれ。すぐにまた話すから」


“分かったぁ”


 返事が帰ってきたので、シルフ達の話しを聞く事に。詳しく話すと時間がかかると言う事で、今は何があるか分からないし、簡単に話しを聞く事に。


 シルフ達によるとこうだ。人や獣人、エルフでも誰でも。ある日突然、離れている魔獣と話しができることがある。それはその者同士の相性が、完璧に合っている時に起きる現象で。


 契約をすれば、相性が合っているだけあって、お互いの力が上がり、普通の魔法でもより強い魔法を使えるようになるし。そこで信頼関係が築ければ、さらにお互いの能力を高め合うことができる。


 また、契約にはもちろん、お互いの思いが大切だけれど。相性のいい相手の場合は、契約してから、幸せに暮らす者達がほとんどらしい。


 ただ、それだけ相性が合うことはなかなかなく、長く生きているシルフ達でも、数人見た程度で。みんなのを合わせても10数人だから、本当にとても珍しい事だと。


『リョウ!! 絶対その魔獣と契約するべきだよ!!』


『そうだぜ!! 奇跡だぞ!!』


『契約の話は後でも良いですが、会うのは絶対会った方が良いです』


『う、うん。ぜ、絶対』


「そんなにか? そうか、じゃあみんなが言うなら。でもどこにいるか分からないからな」


『周りのこと聞いてみて!』


『何が見えるかとか』


『離れている相手と言っても、思いが届くほどの距離にはいるはずです』


『ぼ、僕が前にあった人達は、離れていても山2つ分くらいまでだった』


『あ、僕も僕も!!』


 いや、かなり遠いだろう、それ。そう思いながら、俺は声の相手に話しかける。


「待たせたな」


“ううん。大丈夫”


「それでだな。もっとゆっくり話しがしたいんだが、ちょっと俺は今動けなくてさ。お前がどこにいるか分かれば、後で俺がお前を尋ねに行くか、もしかしたらお前に俺の所まで、来てもらおうと思うんだけど」


“そうなの? でもお話ししてるなら近くにいるでしょう? 僕の近くで飛んでるんじゃないの?”


「飛んでる……か」


『飛んでるってことは、飛ぶことができる魔獣で、今空を飛んでいる最中かもね。周りに何が見るか聞いてみて』


「飛んでいるのは分かった。それじゃあ周りには何が見える?」


“何がって、僕達の仲間でしょう? 僕の周りは僕より大きい仲間ばっかり。今もとっても大きな仲間が、僕達のこと見てるし。う~ん、ねぇ、君の周りは?”


 俺が相手の言葉を、そのまますぐに声に出して話すことで、シルフ達に伝える。


『群れで行動する魔獣かな?』


『じ、自分が何の魔獣か言えるかな?』


『時々自分は自分だとだけ、言う魔獣もいますからね』


『リョウ、自分が誰なのか聞いてみて』


「俺はリョウって言うんだけど、君は誰だ? 君が誰なのか分かれば、もしかしいろいろなことが、分かるようになるかもしれないんだけど」


“僕? 僕はワイバーンだよ。えっとね、みんなにはチビワイバーンって言われてる”


「ワイバーン!!」


 俺は思わず叫んでしまい、急いで口を塞ぐ。そして周りを見たけれど、誰にも聞かれていないようで安心した。

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