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『扇風機を持って異世界転移!? もふもふ達と共に扇風機を操り俺はこの世界を生き延びる!!  作者: ありぽん


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34話 扇風機の羽攻撃? 『カットブーメラン』

「羽で攻撃?」


『うん。だって、動いてる時に触ると、怪我をしちゃうかもしれないくらい、これって危ないんでしょう? だからさ、それを敵にやれば、敵に傷を負わせることができるんじゃない?』


「攻撃……、敵に傷か。確かにできないことはないかもしれないけど。それだと扇風機に、敵をかなり近づけないとダメだからな。触ってくれとも言えないし」


 俺はそう言いながら、羽を取り外し触る。それに驚いたのはシルフ達だ。そういえば、ガードを開けたのも初めてだったし。まだ掃除の時期でもなかったから、羽を外せることなんか、いちいち説明していなかった。


「ああ、これはさっき言ったろう? 掃除のためにガードを開くことができるって。それと同じで、羽を掃除して綺麗にした方が、風の威力とか、爽やかさとか変わってくるんだ。だからしっかり綺麗にできるように、羽も外せるぞ』


『へぇ、羽ってこんななんだ。今は触っても大丈夫なの?』


「ああ。危険なのは動いてる羽だからな。扇風機の羽は、回転することで風を起こすことができる。だが回転している時に、この羽の淵の部分が手や物に当たると。傷を負ったり、下手をすると傷じゃ済まなくて、切断なんてこともあるんだ」


『切断!?』


『せつだん?』


『1つの物が切れて、2つになっちゃうってことだよ。こんな風』


 シルフがミルフィーにそに変の草を引っこ抜いて、その草をブチッと切った。


『ね、1本の草が2つになったでしょう? これが切断。もしかしたらミルフィーが、センプウキが動いている時に、羽を手や足で触ると。手や足が今の草みたいに、切れちゃうかもしれないんだって』


『ふお!? おててきれちゃう!? はなれちゃう!? たいへん!?』


『そう。だから動いてる時に、触っちゃダメだよ』


『うん!!』


 今のは切断っていうより、引きちぎるって感じだけど。まぁ、同じようなもんか。それにミルフィーが理解してくれたから良いだろう。シルフ、ナイスだ。


 というかみんな、さっき俺の注意を聞いていたよな? その時にも切断の話しはしたと思うんだけど、遊びで興奮していて、聞いているようで聞いていなかったな? はぁ、後でもう1度細かく注意しておくか?


『それでさ、攻撃の話しなんだけど。う~ん、やっぱりこれで攻撃できないかな? そんなに危険なら、これを攻撃に使わない手はないと思うんだけど』


「どうやって触らせるかだな」


『やっぱり近くに来てもらって、触ってもらうしかないんじゃないか?』


『敵がいう事を聞いてくれるわけがないでしょう。倒すためにここに触ってくれなんて』


『ち、近くに来たら、攻撃されちゃうかも』


『そうだよ。逆に攻撃されたら。こっちがやられちゃうかもしれないんだから。フルール、ちゃんと考えてよ』


『考えてるよ!!』


『ああ、それとシルフ。攻撃ばかり考えない方が良いです』


『コロン、どういうこと?』


『動いてる羽に、どうやって触らせるか。まだその方法は分かりませんが。それをやるために、ガードの隙間から触ってもらえれば良いですが。大きな魔獣の場合は? 隙間に指も入りませんよ。大型魔獣の場合は、ガードをは外すことになるかも。そうなるとリョウが逆に怪我をしてしまう可能性も。そういった、安全性も考えなければ』


『あ、そうか。そうだよね。リョウや僕達が安全に触らないように、でも相手に触ってもらうには……う~ん』


 まだ方法は分からないけれど、シルフのおかげで初めて、攻撃として使える可能性が出てきたため。俺はもちろん、みんなが一緒に考えてくれる。


 と、少しして。それはミルフィーの、疑問だったんだけど。


『はねっておなまえ、ぼくやおにいちゃんたちのもはねっていう。でも、ぼくやおにいちゃんたちのはねと、かたちがちがうし、うごきもちがう。センプウキのはねもとんでくれたら、むこうにとんでいって、っておねがいして、こうげきできるのにねぇ』


 その言葉を聞いた瞬間、俺の頭の中に、防御魔法『エリアバリア』の時と同じように。イメージと呪文が思い浮かんだ。


「みんな! ちょっと離れていてくれ。俺の前には絶対に出るなよ!!」


『リョウパパ?』


『うむ、ミルフィー下がる。危険な匂いがする』


 トール、今のなんかカッコいいな。危険な匂いがする。今度使ってみるか。と、今はそんなことは良くて。


 俺は急いで扇風機を組み立て、魔力を流し込むとスイッチを入れ、扇風機の風の威力を、強に設定した。ブ~ンッ!! と勢いよく回る扇風機。

 それを確認した後。今さっき、頭に浮かんだイメージを、しっかりとイメージし直して。俺は大きく息を吸い込み、そして……。


「カットブーメラン!!」


 そう叫んだ。その瞬間、俺は何もしていないのに。動いたままの状態で、パカッとガードが開き。開き終わった瞬間とほぼ同時に、今度は扇風機の羽が回った状態で扇風機本体から外れ、猛スピードでビュンッ!! と前方へ飛んでいった。


 そしてちょっと向こうの方。家具を作るために、後で材料となる丸太を割ろうと。そのままの状態で、丸太を置いてあったんだけど。


 羽はその丸太の方へ飛んでいき、シュッ!! 深い傷を付けると。今度はブーメランのように、少し弧を描きながらUターンをし、俺の方へ戻ってきた。


 そして最後はそのまま、扇風機を持っている俺の手には何の衝撃もなく、シュンと扇風機本体に戻ると。最初と同じ、今度は勝手にガードが閉まって、元通りの強の風が吹く扇風機の戻ったんだ。


 し~んと、誰も何も言わず。扇風機の音と、風の音だけが聞こえていたよ。

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