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春休み…… 暇を持て余した俺は何かしようと決意する、だけど動きたくもないし疲れたくもない。 そうだ、ゲームでもして新しい記録を更新する事を今日の目標にしよう!



そう思ってゲームを出してソフトを探していた。DLの方にしとけば良かったと思いつつありそうな場所をガサゴソと探索する。



だけど目的のソフトは探しても探しても見つからない。俺の部屋の押入れのマウンテンサイクルはソフトの代わりに大量の埃を俺の頭と肩に募らせていた。



すると…… あ、これ懐かしいな。押入れから出て来たのはちっちゃい頃に買ったプラモデルだった。 買ったはいいが作る暇を海と空はくれなくてあいつらと遊んだ後買ったのも忘れてこんな所にずっとしまい込んでいたのか。



よし、予定変更、今日はこの黒歴史でも作って時間を潰すかと思いついた。 あれ? でも俺ニッパーとかあったっけ? なんてとりあえず箱を開けるとニッパーが箱の中に入っていた。



なんだ昔の俺、思ったより気が利くじゃんなんて思いながら作り始める。



集中して作っているので早1時間が経過した。 面倒くさがりだが1度手を出し始めると綺麗に仕上げたい性格なので思ったより時間が掛かる。



そして更にもう1時間、早くも集中力が途切れてきてベッドに入っていた。 あー、面倒くせぇ…… でも開けたからには作らなきゃ。 そう思い立ちまた箱の前に戻る。



今度は5分もしないうちに飽きてきた。 そんな所に……



「りっくんこんにちは!」


「え? 空?」


「げ…… プラモデル作ってる……」



空がいきなり俺の部屋に乱入し俺がテーブルの上に広げていたプラモデルを見て空は若干冷めた顔でそう言った。



「もう、せっかくのお休みなのにあたしの家にも遊びに来ないでそんなの作ってたの? オタク〜!」


「せっかくの休みだから作ってたんだろ? てかいきなりなんだよ?」


「なんだよ? じゃなくて普通にりっくんの所に遊びに来ただけだよ!」



そう言って空は俺の隣に来た。 そして俺と俺が作ってるプラモデルをジッと見ていた。



「ね? あたしも手伝おうか?」


「え? 空が?」



空が手伝うって…… こいつに出来るのか? まったく出来そうなイメージがない。 てか凄く適当にやりそうだし出来る前に壊されそうだ。



「こら! あたしを見くびってるな?」


「うん、空には難しいかなぁ」


「既に飽きて死んだ目してるりっくんに言われたくないよぉだ。 図星でしょ?」


「う……」



うん、確かにもう手は進まないけど。 そして仕方なく空にも任せる。 空にニッパーを渡すとウキウキとした顔になりパーツを切り始めた。



「お前説明書見て切ってる? 適当じゃないの?」


「説明書? あ、そうだった! てへへ」



大丈夫かよこいつ? ああ、そんなとこから切ったら! 見てらんねぇ。



「あ! りっくん!」


「やり方教えるから」



俺は空からパッとニッパーを取り上げ空に作り方と切り方を教えた。 空はそれをうんうんと聞いている。 意外と真剣に聞いていたので興味でもあるのか?



「わかったか? てか聞いてたか?」


「え? うん、もちろん! りっくんが真剣な顔してたからほえ〜ッて思ってただけだよ、あはは」


「うーん、まぁいいや、ほれ」



空に再びニッパーを返し空がプラモデルを作っている所を見ていた。こいつがこんなの作ってるなんてギャップありすぎだろ…… 海ならまだギリギリわかる気がするけど。



「出来た!」


「脚だけな……」



だけど空は誇らしげに俺に自分の作ったパーツを見せてきた。 それだけでドヤ顔しすぎだろ。 どれどれと手に取って見てみる。



「うん、意外と綺麗に出来てんじゃん」


「でしょ? あたしって凄い! こんなのも出来ちゃうなんて」


「プラモくらいで大袈裟な奴だなぁ」


「なんか楽しくなってきちゃった、もっと作っていい?」


「いいけど…… 綺麗に作れよな?」


「あいあいさー!」



いつも煩い空は黙々とプラモを作り出した。 なんだよ、俺より夢中になってるじゃないか。 仕方ないから紅茶でも淹れてやるか……



「空、ちょっと休めば? ほら、紅茶」


「ん、ありがとう。もう少ししたら休憩する」



そして少し紅茶を飲みまた空はプラモを作り始める。 そして何時間か経った頃……



「完成! いやぁ〜、あたし頑張ったよ! 凄い? 偉い?」


「結局最後まで作りやがった……」



空から出来たプラモを貸してもらい見ると教え始めた頃よりも丁寧に組み上げていた。 俺より上手いんじゃね? と思ってしまった。



「ああ、凄いな空、なんか見直した…… というかビックリというか」


「素直に褒めてよぉ」


はいはい、凄いと言おうとした時部屋のドアが開いて……



「陸、お邪魔しま…… げ、プラモデル作ってる……」



海がいきなり入ってきて俺と空を見て空と同じくそう言った。 まぁもう出来たんだけど。



「あ! 海ちゃん、これあたしが作ったんだよ、凄いでしょ?」


「え? 空が? 凄いっていうか何してんの? ってのが勝るけど……」


「にしし、りっくんこれ飾ってね!」



空はニッコリと笑って作ったプラモを俺に手に渡した。






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