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空が俺達2人の所へやって来て今は3人で海の作った弁当を食べていた。



「ん〜!! 美味しい! やっぱり海ちゃんのお料理はいつ食べても美味しいね」


「ちゃんと噛んで食べなよ?」



運動をして腹が減っていた空はどんどん食べる。 男の俺よりも食べるから凄いなと思う。 そんな細い体のどこに消えてるんだろう?



「あー! りっくんまたあたしの悪口思ってるでしょ? 」


「な、なんでだよ?」


「顔に書いてあるもん! こいつ食い過ぎって。 言っておくけどちゃんと運動してるから太らないの!」



そんな事を話していると空と同じくバレーボールをしている年上の女の人がこちらにやってきた。 大沢(おおさわ) 茜(あかね)さんだ。 俺達より2個上で今は高校2年生だ。 あ、よく考えたら今年から3年生になるのか。



「相変わらず仲良しだねぇ、空ちゃんいつも2人が来てくれて喜んでるよ? それに海ちゃんお料理上手だから私も羨ましいわ」


「いえいえ、私なんかまだおままごとです」


「ほぇ〜、海ちゃんやっぱりしっかりしてるわ。 とっても可愛いし良いお嫁さんになりそうね」


「一家に1人海ちゃんだね!」


「家電みたいに言わないでよ」



でも良いお嫁さんと言われた時の海の顔は無表情だったけど目を見ると嬉しそうだった、なんとなくわかる。


「陸君も2人にモテモテね」


「ただの腐れ縁ですよ」


「まぁ本当に仲良しだから見てて和むなぁ、君達は。 でも陸君は……」


「え?」


「あ、ううん! なんでもない! 邪魔しちゃ悪いから後は3人でごゆっくり」



大沢さんは何か引っかかるような事を言って去って行ってしまった。 え〜? 何言いたかったんだよ? 気になるじゃないか。 でもこういうのって大抵聞いたらとんでもない展開になりそうだから聞かない方がいいか。



「はあ〜、お腹いっぱい」



そう言って空が俺の肩に頭を乗っけてきた。 小学生の頃の俺ならサッと肩を避けて空をコケさせていただろう。



「邪魔なんだけど?」


「いいじゃん? りっくんの肩もよく眠れそうだし、海ちゃんの言う事わかるなぁ」


「まだ練習あるのに寝ようとすんなよ」


「これは遅れてきたりっくんへの罰も兼ねてるんです」



そう言って空は俺に寄りかかり目を閉じた。 本気で寝る気かよ? 俺動けないじゃん…… トイレ行きたいのに。



でも仕方ないかと思い思考を切って体育館をボーッと見ていた。 そしてそんな俺と空を海も同じくボーッと見る。



そして休憩がようやく終わり空を起こしてやっと動けるようになった。



「お疲れ陸、トイレ行きたかったんでしょ? 行ってきたら?」



流石だな。 俺そんな仕草してたかわからないけどやっぱ付き合い長いからな。



「ああ。 行ってくるわ」


「ちゃんと手洗うんだよ」


「うるさい」



一言余計なんだよな。 またまた俺が小学生だったらそんな事を言われてしまうと手を洗った濡れた手を海の服で拭いていただろう。 あ、ちょっとしつこかったな。



そうしてトイレから行って戻って来ると空は活き活きと練習していた。 やっぱ運動してる時の空は楽しそうだな。 時折俺達に手を振ってくる空に俺と海も手を振り返す。



「可愛いね空ちゃん」


「そうだな」


「私もあんな風に運動出来たらそういう風に見えるのかな?」


「え?」



海は空を見つめながらそう言った。 少し空を羨ましそうに。



「まぁよくわかんねぇけど空には空、海には海の良い所あんじゃねぇの? お前らは昔は似たようなもんだったけど今では性格もはっきりと違ってきたしな」


「私の良い所って?」


「凄く気が利くし俺と空をよく見てるし家事も出来るし頭も良いし……」


「なんだかお母さんみたいだね」


「まぁそういう部分もあるかもしれないけど海と居ると落ち着く所かな?」


「ふぅん…… そっか。 まぁそれでいいか」



空の練習も終わって俺達はまた一緒に3人で帰る。



「ふぃ〜、今日も疲れたぁ」


「お前ってさ、春休みの意味ある?」


「え? だからバレーボールやってるんじゃん!」


「好きだよなぁ」



空は俺に戯れて俺の腕を掴んでブンブンと振り回していた。と思ったら空が俺と海の前に回り込む。



「2人がね、応援してくれてるって思うと頑張れちゃう!」



そう言って夕日を背にしてオレンジ色に染まる空はなんだかとても綺麗に見えた。

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