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昼飯を済ませて洗い物を手伝い3人で空の部屋に戻った。
「あー、今日ででGWも終わりかぁ。 部活も明後日からだし」
「空はこのままバレーボール部に入るんだろ?」
「うん、そうだね。 りっくんと海ちゃんは読書部だっけ? 御誂え向きだね」
まぁ空の部活終わるまでの時間潰しだからな、ちょうど良かった。
「あ、でも姫花も読書部に入るんだっけ? あたしより運動神経いいくせして」
「まぁ佐々木も部活とかにあんまり興味なさそうだしな」
「それよりそろそろテストでしょ? 陸に空勉強大丈夫?」
「「あ!」」
そうだった、5月末は中間テストだった。
「はぁ、2人の反応見てすぐわかるわ、全然覚えてなかったようね。 陸はまぁ赤点取らないかもしれないけど空は勉強サボるからわからないわよね?」
「あはは…… 流石海ちゃん。 でも海ちゃんが勉強教えてくれれば大丈夫!」
勉強関係は海が1番だからな。 中学の頃から海が空いた時間で俺と空にいつもテスト勉強させてたから。
「海ちゃん今回のテストに自信あり?」
「え? どうだろう? まぁ陸と空よりは全然出来ると思うけど」
「あたしの仇を取って海ちゃん! 姫花をギャフンと言わせようよ!?」
「ええ? そういえば佐々木さんって頭良い? 陸隣だからわかるでしょ?」
「うーん、俺よりは頭良いってしかわからないけど……」
たまに佐々木からわからない所教えてもらったけど結構勉強出来ると思う。 でもそれが海より出来るかどうかはわからない。 ギャフンと言わせるなんてまた負けフラグでも立てる気か?
「だよね、陸には多分わからないと思ったけどやっぱりレベルが違うみたいね」
酷え、何気に海俺の事バカだって言っただろ今……
「とりあえずあたしとりっくんには姫花がどれくらい勉強出来るかもわかんないね、海先生! テストまであたし達にご教授よろしくお願いします!」
「言われなくてもするわよ。 陸ママと空ママにもよろしく言われちゃってるし」
うわぁ、母さんと聞いたら急にやる気が萎えてきた。 てことはテスト結果気になってるって事じゃん。
「どうする? 今から勉強する?」
「ええ!? 信じらんない! GW最後の日なのに勉強? 海ちゃんの堅物!」
「最後の日だから今までの休みモードから学校モードにするんじゃない?」
「うう…… さっきまで、さっきまで寝ボケてたくせに」
「残念、今はバッチリ目が覚めてます」
この流れ…… マジで今から勉強するの? 俺だって勘弁なんだけど。 海は立ち上がって腕を組み俺と空を見下ろす。
「あー、俺ちょっと用事あるからそろそろ帰るわ」
「あ! ズルい!」
「待ちなさい! 用事なんてないでしょ?」
「な、なんでそう言えるんだよ? 本当にあるかもしれないだろ?」
「陸、バレバレだから。 プライバシーなんて私達の間にはあってないようなものなのよ?」
「そーだそーだ!」
空、どっちの味方だよ? 俺を巻き込もうとしてるな…… もう観念するしかないな。
「はあ〜ッ、わかったよ。でも俺GW最後の日は海と空とゆっくり過ごしたいな、大事な時間だろ? こうやって海と空と過ごす時間は。 勉強は明日からちゃんとするしさ」
「え? そ、そう? そんなに大事に思ってたんだ陸……」
「りっくん、あたしもこの時間がとっても大事だよ!」
よし、この流れなら勉強を回避出来るかもしれない。 ダメ押しだ!
「海、立ってないでこっち来いって」
「う、うん!」
海が俺の隣に少し微笑んで座る。 そして海の髪の毛の先を指で摘みクルクルと俺の指に巻き付ける。 俺にこうされるの好きだったよな海。
「いいなぁ海ちゃん…… あ、あたしも!」
空も俺の近くに来て寄り掛かかる。 よし、こうなればもう大丈夫だ。 なんか2人が俺を好きって気持ちを利用してる後ろめたい気持ちもあるけど……
「陸、私がこうされるの好きってわかってるんだね?」
「そりゃあずっと海を見てきたからな」
「あたしも知ってるもん! でもナイスりっくん」
「ん?」
「え?」
「あ…………」
「ば、バカ……」
「陸、空……!」
ゴゴゴという怒りのオーラが海の背後に見えるようだ……
空の失言により海は勉強を思い出し誤魔化そうとした俺と空は結局海指導のもとGW最後の日に勉強する事になった。




