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何故かバスケを空と佐々木がする事になった。 遊びのつもりなんだろうけど空の纏う空気はそうは言っていない。



「海、空の奴熱くなってないか?」


「だって陸に良い所見せたいってのもあるし何より佐々木さんには負けたくないんだよ? 私も空に負けて欲しくない」



佐々木に負けたくない…… 空はこの勝負で何かが変わると思ってるんだろうか?

どっちが勝っても別に俺は空に対しても佐々木に対しても今まで通りだけど、空や海にとっては違うらしい。



だけど空に勝って欲しいってのは海と同意見だな。 やっぱりそこは今まで空を見てきた分かな。



「ルールは簡単に最初にボール取ってドリブルしてゴールに入れたら勝ち、シュート外したら勝負なしてでいいよね? じゃありっくん、ボール投げてくれる?」


「ああ」



空と佐々木は身長同じくらいだ。 これなら変なハンデとかもないな。 まぁ空は運動神経いいからこの勝負空の勝ちだろうけど。



ボールを上に投げる。 空と佐々木は勢いよくジャンプした、空の方が高く飛びボールに手を触れた。 そのままドリブルをして佐々木側のゴール目掛ける。



こりゃやっぱ空の勝ちかなと思ったが佐々木は素早く空の前に立ち塞がる。



「空ちゃんドリブルしながらなのに速いね!」


「え?」



追い付いた空にそう言って空の隙を突いて佐々木はボールを奪った。 空は佐々木を追い掛けボールを奪おうとしたけどスルリと躱され、スリーポイントの位置に来ると佐々木はそこからシュートしたら見事にピンポイントで入った。 キセキの世代なのかな?



「わあ、勝っちゃった」


「嘘…… ってまだ勝負ついてないわよ! 本当に大した事ないの姫花? 凄く上手いんだけど」


「それを言うなら空ちゃんも!」


「誤魔化さないでよ」



そう言いつつ2本目が始まる。



「空、頑張れよ? 応援してるぞ」



佐々木に聞こえないように静かに言った。 そう言うとちょっと暗かった空の顔が明るくなった。



「うん! 見てて、あたし頑張るね!」



そしてボールを投げると再び空がボールを制した。 俺は投げた後海の所へと戻ると……



「陸、空を元気付けてくれてありがとね」


「今度は空が勝つよ」


「そうだね」



海が優しく俺に微笑んだ。 空にエンジンが掛かったのか佐々木にボールを奪われたけど今度は空も奪い返す。 空が押している。 そのままゴールへ行きシュートを放つとボールがゴールに入った。



「やった!」


「あーん、負けちゃった」


「陸のお陰だね」


「まぁ空が頑張ったからだろ」



そしてラスト、ボールを投げると今度は佐々木がボールを取った。 空は慌てて佐々木を追い掛ける。



佐々木がまたスリーポイントの位置に来てシュートをしようとすると空がすんでの所で追い付き佐々木のボールに微かに指が触れた。



僅かに軌道が逸れたボールはゴールに入らずそこで終了となった。



「あー、惜しい! 引き分けだね空ちゃん」



佐々木がそう言うと空は苦い顔をした。



「ううん、あたしの負け…… 姫花はスリーポイント決めてるもの」


「あ、そっちも含んでたのね? でも私ゴール入れた数でのつもりだったからやっぱり引き分けって事で」



佐々木は爽やかな笑顔で空にそう言った。 佐々木なりに空を気に掛けてるんだろう。



「え? …… うん、じゃあそういう事で」


「空……」



そんな空を海は心配そうに見ていた。 空がまた少し暗くなっていたので俺は空に近付き空の肩に手を置いた。



「りっくん、せっかく応援してもらったのに負けちゃった、ごめん」


「何言ってんだよ? 佐々木だって言ってたろ? 引き分けだって」


「うん、そうだけどあたし自信あったのにな……」


「でもちゃんと最後は佐々木のシュート防いだろ? 凄かったよ空」



シュンと落ち込む空に佐々木も空の顔を覗き込む。



「空ちゃん、私楽しかったよ? またやろうね? 神城君でも賭けたら私負けちゃうかも」



その言葉に空はキッと佐々木を向く。 おーい、火に油注ぐな佐々木……



「当たり前でしょ! あー、なんか動いたらお腹空いてきちゃった。 そろそろお昼だし何か食べよ!」


「そうだな、じゃあどこかファミレスにでも行くか」



その後お昼を食べた後、ファミレスでしばらくお喋りしていた。 海はその間も少し心配そうに空をチラチラ見ていた、俺もなんだか空が空元気のように感じていた。



そして佐々木は今日は帰るという事になった。また学校でねと言って俺達は佐々木と別れる。



帰り道やっぱり空は元気がない。 そんな空に海は話し掛ける。



「空、元気出しなよ? 陸も心配してるよ?」


「うん…… らしくないよね、でもあたしあのバスケで姫花が最後に言ってたけどりっくんを賭けたらって言ってたけどあたしはそのつもりでやってたの。 それで負けちゃった。 だからそれが悔しくて……」


「でも空、あの勝負したからって俺の気持ちが動くわけないだろ? だからそんなに気にすんなよ?」


「うん、りっくんがそう言ってくれるなら……」



そんな意気込みでやってた空は俺がそう言ってもその日は元気がなかった。 夜になり佐々木からメッセージが来た。



『今日はなんか空ちゃんの事落ち込ませたみたいでごめんね? そんなつもりなかったんだけどバスケの時は私も本気出しちゃったの。 じゃないと空ちゃんに失礼だなって。 でも今日は楽しかったよ? もし良かったらまた遊ぼう?』



佐々木はやっぱり空を気遣っていたようだ。 まぁ誰が悪いとかいうわけでもないし、空だって明日には元気になるだろう。


誤字報告など報告してくれる方、いつもありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げますとともに今後とも応援よろしくお願いします(*´꒳`*)

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