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「じゃあ陸、迷子になるなよ? 海ちゃんと空ちゃんにちゃんと聞くんだぞ?」


「俺はガキかよ!? むしろ海と空に引っ張り回されるんだからな!」


「陸パパ安心して。 陸の事は私達に任せて」



そうして父さんは帰って行った。 まぁ来ちゃったし楽しんだ方がいいな。 それにしても水族館か、小学生以来だ。



「りっくん行こう! あたしマンボウ見たいんだ!」


「私ラッコ見たい、それとペンギン」


「はいはい、時間あるんだからゆっくり見て行こうぜ」



水族館の中へ入りテンションが高くなった2人の後を追い掛ける。 何が任せてだよ? まったく……



「うわぁ〜! 見て見て陸、空! ラッコだよ、何もないのにお腹叩いてるよ、あはははッ!」


「なんか思ったより海ちゃんはしゃいでるね」


「あいつあんなに水族館好きだったのか」



俺が少しそんな海を見ていると空からジーッと見られていた。



「な、なんだよ?」


「ああいう昔に戻ったような海ちゃんってりっくん好きでしょ?」


「はぁ? 海は大人しくても明るかった時でも海は海だろ?」


「へぇ? それにしてはなんかりっくんニヤけてたよ? あたしも何かギャップでもあればそうなるのかなぁ?」


「ほら! 陸と空もこっち来なさいよ!」


「わッ!」



海が俺と空を引っ張ってラッコの所へ連れて行く。 本当に今日の海はテンション高いなぁ。



「こっちにはワニ! 口だけ開けて全然動かないねぇ、置物みたい」


「本当だ。 りっくんこれ凄い歯だねぇ。 噛まれたら痛そう」


「痛いどころじゃないだろ」


「あ! 空、マンボウだよ? 変な顔〜」



マンボウ…… 本当に変な顔だ。 唇あるし、それにデカい。 こんなの海で会ったらビビるわ。



「ふぇ〜、面白い顔してるねぇ」



空はしばらくマンボウを追い掛けて見ていた。 空ってたまに変なのに興味示すからなぁ。



「うわぁ、マンボウ…… あんまり可愛くない」


「味があっていいじゃんこの顔! ほら、海ちゃんの顔もギューッてすると似たような顔! あははッ」


「変顔させないでよ!」


「りっくんあたしトイレ行くから付き合って?」


「あ! 私も行く〜!」



3人でトイレに向かうと海と空が俺の肩を叩いた。



「りっくん! あれ健斗君だよ!」


「あれ? 本当だ。 こんな所で出くわすなんて」


「偶然だね。 でも健斗兄貴と一緒に居るのえりなさんじゃないよ?」


「だよね? 凄く可愛い人だけど…… もしかして浮気? これはスクープ!」


「え? おい空、やめとけって!」



空が俺の制止を聞かず健斗兄さんに走って行った。 そしてその後を海も追い掛けて行った。 仕方ないので俺も海と空の後ろから歩いて追う。



空と海に健斗兄さんが気付き2人はいつものようにワイワイ行くのかと思いきや……



健斗兄さんの隣にいた可愛い女の子が怖い笑顔で2人の頭を掴んだ。 え? 何してんの? 健斗兄さんも慌ててる。 俺は急ぎ足になり健斗兄さんの所へ着くと……



「あらぁ〜、健ちゃんの知り合いだったんだ? ごめんねぇ、ちょっと可愛いからって健ちゃんに馴れ馴れしいし、頭小さくて掴みやすかったからお仕置きしてあげようかと思っただけなの」


「け、健斗君この人怖い!」


「頭潰されるかと思った……」


「2人とも怖い思いさせてごめんな? あ、ほら、陸がきたぞ。 まったく花蓮、早とちりしすぎだって」



2人は頭を押さえて涙目になっていた。 とても怖かったんだろう……



「健斗兄さん、この人は?」


「ああ……」


「私? 花蓮かれんちゃんだよ! 見ての通り健ちゃんととっても仲良しなの!」



健斗兄さんの言葉を遮り花蓮さんとやらが健斗兄さんの腕に抱きついて自己紹介をした。 あれ? もしかして本当に浮気してるのかな?



「え、えりなさんは?」


「あ?」


「ひいッ」



恐る恐る空が口を開いてそう言うと花蓮さんはキッと空を睨んだ、それにビビる海と空。 まだ会って間もないのになんだこの展開は。



「えりなは今トイレに行ってるよ」


「あ、あの…… 大変恐縮なんですが花蓮さんは健斗兄貴とお付き合いなさってるんでしょうか? ………… え? あわわわッ、ごめんなさい、ごめんなさい!」



最初のインパクトがやはり効いているのかとても腰が低い海…… そして俺からも見えた、海の問いにどんどんドス黒い笑顔になっていく花蓮さんを。 怖いぞマジでこの人。



「花蓮、だから怖がらせるのやめろって!」


「あははッ、なんか面白くなってきちゃって。 そうしたいのは山々なんだけどね、私にもちゃんと彼が居て…… あ? ほら、来た来た! 真央まおちゃん!」



トイレから出てきた花蓮さんの恋人らしき人を見ると…… あれ女じゃん。 この人レズなの? という感じで花蓮さんを見る。



「お、女の子だよ?」


「ほ、本当……」


「まぁそう思うのも無理ないけど真央ちゃんは男の子なんだよ!」


「「「ええ!?」」」



そんな俺達のリアクションに真央さんはウンザリとしたように溜め息を吐いた。 ああいう見た目だからこんな事毎回言われてるんだろうな。



「健斗君はそしたら今日ダブルデート?」


「いや、もう1組そのうち来るんだけどな」


「あら、海ちゃんと空ちゃんじゃない。 こんな所で会うなんて偶然ね?」


「あ! えりなさん」



海と空がえりなさんに駆け寄り花蓮さんから少し隠れる。



「どうしたのよ?」


「あ、あの花蓮さんって人ちょっと怖い……」


「あー…… 花蓮ちゃんったらまた脅しかけたのね? 2人とも健斗に懐いてるから何事かと思ったのね」


「えりなちゃんの代わりにそこの2人からかってただけだよ、後はえりなちゃんいじめるから海ちゃんと空ちゃんだっけ? 安心してね」


「ちょっと! なんで私が花蓮ちゃんにいじめられなきゃなんないのよ!?」



なんか言い合いが始まってしまった。 面倒そうなので俺達はそっと避難して俺達で楽しむ事にした。




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