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休み時間になると空と海が俺の席へやって来た。



「俺の所に来たと思ったら神城のとこかよ、なんだ……」


「なんで新井君の所へ来ると思うのよ? ねえ海ちゃん」


「そりゃあ席が陸と近いからね」



新井は少しガックリしてたけどそれほど凹んでもないな。



「あ、夕凪さんと星野さん、よろしくね? 佐々木姫花よ。 姫花でいいから」


「…… よろしく。 あたしも空でいいよ」


「私も海でいいわ」


「ごめんね? 2人は神城君と一緒の席になりたかったと思うけど私で」



新井がそう言うと空は溜め息を吐いた。



「まぁ苗字順だから仕方ないよ、姫花はりっくんと仲良くなったようだね」


「あんまり知り合い居ないからね、だから神城君とは意気投合しちゃった。 ごめんね?」


「別に謝る事じゃないわよ、陸が寂しい思いしそうにない分はね」


「はははッ、神城の保護者みたいだな」



海がそう言ったのを聞いた新井は笑っていた。 まぁ確かに聞いててお前は俺の母さんか? といつも思うけど。



「本当に仲良しねぇ。 いつもそんな感じ?」


「そうだよ! りっくんとはずっと私達一緒だったんだから」


「へぇ、でも高校生になったら神城も誰かと付き合ったりするかもなぁ」


「そうだねぇ、もちろん海さんと空さんもね」



中学では見慣れた俺達にあまりそこに誰も突っ込んでこなかったのでなんだか一瞬時が止まったかのような感覚になる。



「あはは、どうだろうね? あたしもそこら辺あんまり考えた事なかったしなぁ」


「うん、陸も空も私も別に誰かとなんてね。 これはこれで毎日楽しいし」



そして休み時間が終わり授業が始まる。 なんかやっぱり知らない奴らから見るとそう思うんだろうな、ただ単純に俺達は仲良いだけなのにな。



すると佐々木が俺の肩をツンツンと突いてきた。 そして佐々木は小声で言った。



「幼馴染って小さい頃からいるだけあってそこら辺って上手く行く時もあるけど仲良い分どうしてもそういう友達って思っちゃってなかなか前に進めない事もあるから大変だよね」


「え? ああ、そういうのもあるかもなぁ、でもなんで?」


「ううん、深い意味はないよ。 ただなんとなくそう思っただけ。 もしかして海さんと空さんは身動き取れなくなってるんじゃないかなって思ってさ」



そう言って佐々木は少し笑って前を向いた。 身動き取れない? まさかな、仮にどっちかなんてなったらこの関係は崩壊してしまうし家だって隣同士なんだ。 そんな事はないさと俺は思った。





そして昼休みになると空はニコニコしながら俺の所へ来た。



「りっくん! 一緒にお弁当食べよ? 海ちゃんも待ってるよ」


「ああ。 なんか知らない奴らの前で3人一緒になるのちょっと恥ずかしいな……」


「そんな事言わない! 逆に仲良しなとこ見せつけてあげようよ?」


「あ! だったら俺も一緒していいかな?」


「え?」



そう言ったのは新井だった。 こいつちゃっかりしてるなと思ったけどどうだろう? 俺的には全然いいけど。 と空の顔を見ると……



ああ、これは一見ニコニコしているように見えるけどなんで新井君が来ちゃうの? 誘ってないよ? と心の中で思ってるに違いない。 だけどそんなKYな事を空が言うはずもなく。



「うん、いいよ。 わかった、その代わりりっくんと仲良くね?」


「わかってるって! 星野最高! ついでに神城も」


「俺はついでか!?」



そして空の周りが開いていたので空の席の周辺に俺達は集まった。 海も新井が来た事でなんで? みたいな感じになっているが状況を察し澄まし顔になる。



海の事だから俺と新井が仲良く出来るよう取り計らってくれるかな? ってダメだろ、この2人ダシにして友達作るなんて意味がない。 そしてまたしても新たな男子が現れる。



俺の隣にいて話を聞いていた井上いのうえ 雅也まさやだ。



「俺もいい? 夕凪」


「え? 私に聞くの?」



何故か海に話し掛けた。 まさかこいつは海狙いか? 断る雰囲気じゃないので渋々海はいいよと言った。 やっぱ空と海はここでも人気だな。 3人だけのつもりが5人になってしまった。



「なんかいきなりで悪いな、神城すまん」


「あ、いや。 気にすんなって」


「星野と夕凪って神城と仲良いだろ? だったら俺も仲良くなりたいなって思ってさ」


「あはは…… なんかだいぶ賑やかになったね、さぁ食べよう? りっくん、私もお弁当作ってみたんだけど食べてみて? 自信ないからママと一緒に作ったんだけどね」



まぁ料理は海の方が出来るしうちで母さんと手伝いしてる時はサポートみたいな感じだしな。



「空偉いね、陸私のもあげるよ」


「「神城だけズルいぞ!」」



新井と井上がシンクロし俺に抗議した。 ズルいって言われても……



「な、なあ、海と空、俺の弁当も分けるから2人にも食べさせてやってくれないか?」


「…… そうだね、陸と仲良くしてくれそうだし。 わかった、じゃあとりあえず井上君どうぞ?」


「あ、あたしのも食べていいよ? 新井君」



2人は喜んで海と空の弁当のおかずを食べていた。 まぁ最初は思わぬ乱入に戸惑っていたけど空は持ち前の性格ですんなりと打ち解け海も最初は戸惑っていたが慣れたようだ。







__________________________________________













そしてその日の学校は終わり空の家に泊まり今に至る。 海は佐々木の話題を俺に出して俺の様子を伺っていたようだけどそんなに気にする事じゃないだろ?



俺は昨日は海と空のお陰で考える暇もなかった学校での事や、そんな佐々木とのやり取りを事を思い出しながら海の横顔をチラッと見た。


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