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「あのさ、明日も休みなんだし海と空も俺の家に遊びに来ないか?」
「え? 健斗君の家? 行きたい行きたい! 響紀ちゃんも居る?」
「ああ、居るよ。 話の内容的に今日は連れて来なかったけどもう事情はわかったし」
「じゃあ行こうりっくん! ね? 海ちゃん」
まさか今から健斗兄さんの家に行く事になるとは……
俺はとりあえず母さんに電話してこれからみんなで健斗兄さんの家に行くと伝える。
「どうだって?」
「母さんも行ってらっしゃいだって」
「じゃあ早速行きましょう」
流れるように健斗兄さんの家に行く事が決まるとすぐに家を出た。
「私達が健斗兄貴の家に行くのってあまりなかったよね、来る時は大体健斗兄貴のママが来てたし」
「ねぇ、だから楽しみだね!」
「響紀も喜ぶと思うぞ? 陸達から来てくれるなんてな」
「ふへへ、響紀ちゃんにりっくんとのラブラブ振りを見せ付けちゃおうかなぁ」
「そんなの見せ付けなくても響紀はもうお前達が陸の事好きなのわかってると思うけどな?」
他愛もない話をしながら電車に乗り健斗兄さんの家へ着いた。
「あらあら、いらっしゃい。 絵里から聞いてたわ。 さぁ上がって?」
「お邪魔します。 いきなりすみません」
「いいのいいの、こっちもよくいきなり訪ねてるから」
そしてリビングからひょっこりと響紀も顔を出した。
「海、空! 待ってたよぉ、今日はそっちから来てくれたんだねぇ。 陸もいらっしゃい」
「響紀ちゃん久し振り!」
「あ、姫も居れば良かったんだけど。 響紀にも姫を紹介したかったし」
「ん? 海達のお友達?」
「そうだよ、姫花っていってすっごく美人な子なの」
「へぇ、海と空も結構イケてると思ってたけど。あッ、その子陸の事狙ってたりして?」
響紀が海達をからかうように言った。
「ふふふッ……」
「なぁに空? その含んだ笑いは?」
「なんとあたし達とその姫花で3人ともりっくんと付き合っちゃってるんだぁ」
「ええ!? え? そんなのあり!? いいのそれ? まだ海と空ならわかるけど……」
やっぱりそんな反応するよなぁ。 そんなリアクションにはもう慣れたけど。
「陸ってモテるのねぇ? へぇ〜」
「なんだよ?」
「そう聞くと陸って何か凄いのかな?ってちょっと気になった」
響紀が俺を品定めするかのように見た。
「ううーん、顔はまぁかっこいい方だと思うけどそこまでで…… おっと! 失礼しました、にしし」
失礼な事を言いかけてたけどもう言わなくてもわかるぞそれ……
「ねぇ、夕飯食べてくでしょ? てかもうそんな時間だし。 なんだったら陸達泊まっていっていいんじゃない? 海、空、女子会しよぉ〜!」
「え? 泊まってくってのは考えてなかったよなぁ」
いきなりの響紀の提案にどうしようかと迷う。
「いいんじゃないか? 陸。 海も空もなんだか響紀の言う通りにしたそうだし」
健斗兄さんまでなんだか乗り気だ……
「いいじゃん陸。 響紀とも久し振りだし。 あ、もしかして響紀に私達取られると寂しい?」
「なんでそうなるんだよ……」
「りっくん! 女子会でもりっくんは特別だからハマろうよ?」
「ええ……」
もう断れない雰囲気になったので仕方なくまた母さんにそうなったと連絡するとあっさりと了承した。 まぁ健斗兄さんの家だからな。
そして健斗兄さんの家族とえりなさんも加わり夕飯を食べた後健斗兄さんは一旦えりなさんを家に送りに行った。
「なんだかんだで健斗兄貴とえりなさんってラブラブね」
「うん、お兄とえりなさん超仲良しだよ。 えりなさんにこっそり愛してるって言われてる所何度か聞いてるもん、卒業したら本当にすぐに結婚しそうな勢いだよ」
「うん、結婚しちゃうよあの2人」
「なんで空が知ったように言うの?」
「あ、そうでした! なんとなくね」
そうして女子3人になると響紀の部屋で楽しく会話が弾んでいるようだった。 俺も連れて行かれたが健斗兄さんが帰って来ると部屋に呼び出された。
「まぁしばらく振りだし陸、ゲームでもして遊ぼうぜ?」
それから夜も更けすっかり夜中になり響紀や海、空が寝静まった頃俺もだんだん眠くなっていたが健斗兄さんが俺にこんな話をした。
「今から出掛けるけど陸も来いよ。 静かにな。 海達には内緒でな」
「え?」
俺はそのまま誘われるがまま健斗兄さんと一緒に静かに家を出た。




