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さて芹香に言われるがままカラオケする事になったけど海と空とは大分カラオケなんて来てなかったな、こいつらとは一緒に居すぎて家族でカラオケに来たみたいな変な恥ずかしさがある。
姫花とは初めてだけど…… というより芹香は姫花に何故かベッタリだな。
「姫花ぁ〜、曲入れなよ? ほらほら」
「陸と空とカラオケなんて凄く久し振りね?」
「だってあたし達で行ってもなんかね、わかりきっちゃってるし。 あ〜、でも姫花とは初めてだからそこは新鮮だね」
「ほら、お二方もそう言ってるんだしほらほら!」
「わかったよ、もう……」
姫花は芹香の勢いに負けて曲を入れた。あんまり乗り気じゃなさそうだったから得意じゃないのかな? と思ったがそうではなく普通に上手い。
姫花ってやっぱりなんでもそつなくこなすよなぁなんて思って見ていると芹香が歌っている姫花の耳にフッと息を吹きかけた。
「ひゃああッ」
「あははははッ! 姫花ったら陸の前で変な声出しちゃって」
「芹香ちゃんッ! 何するのよ!?」
「え〜? だってだって乙女な姫花ちゃん見たらついからかいたくなっちゃってぇ〜、ごめんねぇ?」
芹香はそう言いながらも悪びれた様子はない。
「なんか姫に当たりが強いわねあの子」
「ささッ、姫花邪魔してごめんね、続き歌っちゃいなよ?」
「…… はぁ〜」
姫花はすっかり芹香に場を乱され歌う気もなくなっていたが続きを歌い終えた。
「上手上手ッ! 姫花の美声キュンと来ちゃうなぁ、私好きになっちゃうかも!」
ゲンナリしている姫花に芹香は抱きつき頬をすりすりしていた。
「もう…… 芹香ちゃん何がしたいの?」
「言ったじゃん? 姫花と仲良くなろうってさ」
なんだか姫花と芹香は2人だけの空間を作り出しつつある。
「りっくん、あの子なんか姫花に意地悪してるようにしか見えないんだけど?」
「そうだな、姫花もうんざりしてるし……」
すると芹香は姫花を弄るのをピタッとやめた。
「おっと! いけない、私達だけイチャイチャしても仕方ないよね、はい、3人も曲入れてどんどん歌っちゃおーッ!」
芹香はその場を仕切りだし1人で盛り上がってきた。
「まぁ来たからには歌わないと損だから歌っとこうか?」
「仕方ないなぁ、陸の前で今更歌うとか逆に恥ずかしいけど」
海や空も曲を入れて歌い出した。 そして芹香に回り姫花、そして俺に。
「はい、陸君。 私陸君とカラオケ来たのは初めてだからなんだか楽しみッ!」
「え? ああ」
「なんだか楽しみッ! だって。 姫花がそんな顔してそんな事言うなんて可愛いなぁ」
そして芹香が再び姫花を茶化す。
「わ、私だって……好きな人の前だもん」
「あれれ? 指摘されて照れちゃってもう〜!」
「せ、芹香ちゃん、そういえば友達の所に戻らなくていいの?」
「え? ああ、私こっちに移るから適当に帰っててって言ったから大丈夫! 思う存分ここに居られるよ」
「そ…… うなの……」
「ほら! 空ちゃんも歌上手いよ? 姫花ちゃんもちゃんと聴かなきゃ!」
相変わらず芹香は姫花にちょっかいを出しながら姫花のペースを崩している。
そうして俺の順になり歌い出すと姫花は俺に興味津々に俺の歌を聴いている。 なんか姫花にそんなに見つめられると緊張する。
が、俺の歌を聴いてた姫花の脇腹を芹香はチョンチョンと突き姫花はまた変な声を出していた。
そしてそろそろ帰る時間になったのでカラオケを出て俺達は店を出た。
「陸君またたまにこうしてカラオケ行こう? みんなでね!」
「それはもちろん私も込みだよね? 姫花!」
「え…… そ、そうだね」
姫花は今日芹香にちょっかい出されまくりだったので若干笑顔が引き攣る。 姫花と別れ俺と海と空は一緒に帰っていると……
「なんか芹香ちゃんって姫にずっとちょっかい出してたね? 姫花は負けじと陸に絡もうとしてたけど」
「なんなんだろうね? あの2人」
「仲悪いのかな?」
「まぁ姫にだけウザかったもんね。 あれで陸に興味持ち始めたら相当面倒臭そう……」
「言えてる……」
いや、変な事言うなよ。芹香のお陰でなんだか微妙な感じになってしまった。




