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第弐拾弐話 これはまるで積分定数 『C』!

単位を自分で作ったのに計算が面倒くさくてやらなきゃよかったと後悔中。

第弐拾弐話 これはまるで積分定数 『C』!


味覚を調べているということを思い出し、料理に対しての評価を考え始める。

(すこし味が薄い?塩味がじゃっかんたりない気がする。』


『急に泣き始めたと思ったら感想はそれかい?確かに塩は貴重だから使用を控えているんだけど。』


(そういわれるとここって海とか近いの?岩塩?どうやって塩を採っているの?)


『うーんここら辺に海はないかな。ソディウムゴーレムっていうゴーレムがいて、その中に稀いるクロロ種ってやつを倒さないといけないんだよね。ほかにも雷を纏ってて、魔法攻撃無効のティタン種や、逆に物理攻撃無効のアルバ種、熱に強くて、体が柔軟なブラーク種、重力をあやつるフェライト種とかがいるね。基本的にはこいつらが群れになっていてその中に1,2匹クロロ種がいるかなってレベル。』


(まじか。めっちゃ貴重なものを俺に使ってもらっていると考えると申し訳ないな。)


『そんなこと言わないでおくれよ!君は私たちの髪の毛をはやしてくれたじゃあないか!それより塩をどうにかして入手しなければならないな。でもそれより大事なことがある。それがなんだかわかるかい?』


(そんなの何かあったっけ?ぜんぜんわかんない)


『君の服だよ。本当は訓練の時に言いたかったんだけど、なんか堂々としてたから、言うに言い出せなくて。

 ニンゲンなんて裸だと顔を真っ赤にして動かなくなるものだと思っていたし。』


(そういわれるとそうだな。まぁ自分の体じゃないし。あまり羞恥心とかわかないんだよね。)


【もっと恥じらいを持ちなさいよ。いくら人の体だからってぞんざいに扱ったら許さないわよ!】


(あ、静かにしてると思ったらこんなところに。たしかに戦闘中に胸がゆれたりマントと擦れたりして痛かった気がするけども。そういえば誰かが服を作ってくれるってアニが言ってたよね。誰だっけ?)


『あぁ、それはウイモだよ。私がウイモのいるところまで案内しよう。髪の毛を運んだばっかりで、まだ何も作っていないはずだからオーダーメイドで作ってくれると思うよ。』


(そうそう、ウイモだったわ。覚えようとはしているんだけど、なかなか人の名前を一回で覚えるのって難しくてさ。)

異世界転生した人物はほかの登場人物の名前を覚えるのが早すぎると思う。何年ぶりにあったかもわからない人を覚えていたり、摩訶不思議である。


『じゃあ、言っておいで!私は皿を洗ったりしないといけないからついていけないから。服が作れたら教えてね。』


ということで俺はネアのために服を作りに行くのであった。


ウイモの居る部屋はアウナと同じ上層だった。ウイモもまた魔物の素材を使って服を作っていたりするので、

上層に部屋を持っているらしい。


『やぁ、ウイモ起きているかい?』

『……ん。起きてるよ。』


イムチアンが部屋外側から声をかけると眠たそうな声色で返答しながら廊下へと出てきた。

みんなと違って意外と小柄で140cmくらいだ。自分より小さい人を久しぶりに見た気がする。

人じゃないけど。


いつもはもっと起きる時間が遅いのかな?


『この時間に起きているなんて珍しいじゃないか。』

『ボクがまるでいつも寝ているみたいにいわないでほしいな。』


おぉ、これが噂に聞くボクっ子というやつか。


『話は聞いているよ……。メロの服を作りたいんでしょ……?とりあえず入りなよ。』


部屋に入るとみんなが調子に乗りすぎて生やしすぎた髪の毛の束が山束になっていた。


『あぁ、君が起きていたのは、布の素材がたくさん手に入ったからか。寝ずに服を作っていたのかい?』


『ん。みんなも髪の毛生えるようになったからニンゲンに変身することも増えるだろうと思って。

 ……とりあえずメロもこの服を着てほしい。』


そういって、白色の浴衣みたいな服を帯と一緒に渡された。ホテルとか旅館とかで風呂に入った後に着るやつに似ている。


『あの、胸を支える下着みたいのってあったりしない?少し動き動きにくくて。あと男の姿にも戻ることがあるから、体にフィットするような感じのがいいんだけど。』



『ん。それくらいならすぐ作れるよ。測るからちょっと脱いで。イムチアンは部屋から出てって。

 私が良いというまではいらないでね。』

しっしっと小さい手で手を払うしぐさをして、イムチアンを部屋の外に追い出すのであった。


『俺はべつに見られても問題ないけど?』

『たとえ心が男であっても注意しなさい。男に襲われるよ?日ごろから気を付けていないとだめだよ。』


今までで一番大きな声で注意された。


『じゃあ、サイズを測るからマントをとって。あ、脱いだマントはこっちに置いておいてね。手は上にあげたままにしといて。』


ウイモがメジャーのようなものを取り出し、ネアの胸のサイズを測り始めた。


『えっと136ゴルの112ゴルだから、24ゴル、メロの胸の大きさはムーってところだね。』


後で聞いた話なのだが、8ゴルごとに大きさが変わって、一番小さい順にが、ケー、エー、ムー、と続いていくらしい。


8ゴル→5cmということだな、つまりCカッp──。まるで積分定数のようだ。


みんなも高校生になった時に習うであろう積分に不定積分でCをつけ忘れると笑いものにされるぞ。


『ん。測り終わったから少しまってて。』


そういわれたので待っていると、ウイモが毛を用意してきて、手をかざすと毛が高速で布のように編まれていき、

光始めて、眩しくて目を閉じ、開けたときには完成していた。


『着てみて。』


上から着ようとしたら、下から履くものだと注意された。初めて知った。


『どう?きつかったりしない?』

『もう、これはすごいよ!こんなに動きやすいなんて!ありがとう。』

『ん。じゃあ、これも着て』


袴を着て、帯を締める。上からマントをかぶって。


『いいね。似合ってるよ。イムッチ!入ってきてもいいよ。』



『おぉ、これはこれは。アニ様が見たら喜びそうだ。ところで……』


イムチアンとウイモが何かを話し始めた。



ともあれ、こうして俺は、やっと服を手に入れたのであった。

ケー、エー、ムーというのは元素の電子殻のK殻,L殻,M殻からとっています。

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