第四十五の問い「不安な関係?」2
第四十五の問いの「Q、~」は、最後に描くつもりです^^;
今までお知らせしないですみませんでした><
ソウシ。
あたしがずっと避けて通ってきた道だ。告白をしてくれたのに、あたしはその答えをずっと保留にしていたんだ。
「君に与えられたのはレイか、ソウシか。それとも別の道か」
あたしに与えられたのは――。
レイか、ソウシか――。
「君は制限時間がないと思っているけど、そんなことないんだよ。それと、これは恋愛ゲームと違ってリセットはない。……じゃあ、頑張ってね」
ふ、と離れ、手を振って去っていくクロード。
こいつはすぐに見えなくなったけど、レイとウォンチさんは簡単に目につく。
「…………はぁ……。恋愛って難しいなぁ……」
「……恋愛っ!?」
後ろで声がして、あたしはびっくりして背後を振り返った。
そこには、ウォンチさんとレイの姿。ウォンチさんは澄ました、でも怪訝そうな顔で。レイは目が飛び出そうな顔で。
「……二人には関係ないです……」
うそうそ、あるある、バリバリ。ってかレイはすっごく関係ある。
……なんて、口が裂けても言えません。……にしても、あたし、本当にレイのこと好きなのかなぁ……。メンクイなのは認めるけど……。
じっとレイの顔を見つめていると、ば、と顔を赤くしたレイ。いきなり耳まで赤くなったから、あたしはびっくりして変な声を出す。
「……何見つめてんだよ! は……はずいだろ……」
腕で顔を隠すレイに、不覚にも胸キュン。
って、何やってんだあたしの心!
「……面白くないですね。秀名さん、ソウシさまと踊ってきたらどうですかー」
ウォンチさんが示した場所には、一人でうろついているソウシ。誰かを探しているかのように、あっちをきょろきょろ、こっちをきょろきょろ。……誰を探しているんだろう……?
「誰か探してるみたいだなー。手伝ってこよっかなー」
うん、自然な感じでぎくしゃくした関係を元に戻す。そしてさりげなく……告白の返事を先延ばししてもらえるように頼む。……おお、われながら完璧な考え! 最高!
「じゃあ、あたしソウシのところに――」
「っ、待てよ」
がしり。
駆け出そうとしたあたしを、レイが腕をつかんで引き止める。慌てたのか、強く引いてかすかに腕が痛い。
……きゅうん……なんて締め付けられるなよ、乙女心!
一生懸命なレイの顔に、不覚にもきゅんとしてしまったあたしは、きっとこいつが好きなんだろう。
……でも…………。
誰かと肩がぶつかり、ぺこりと頭を慌てて下げるソウシ。今まで女装をしていたなんて思えないほどのかっこよさだ。
なんだか目が離せないでいると、ぐい、とまた腕を引かれる。
「……一曲踊らないか」
語尾は明らかに命令形。赤い顔をそむけていうレイ。その必死さに、あたしは思わず首を何回も振っていた。
「お願いします……!」
よしよし、一曲踊れるぞ、とホクホク顔をしていると、背後から「やっと見つけた……っ!」という声がかかった。
「保崎、おどろ――」
「ソウシ……?」
「あ、レイ……」
二人に腕を引かれたまま、あたしはしばらく硬直していた。
……これはハーレムではなく、ただの三角関係では……?