シーモア様でコミカライズが配信直前記念SS「王子の運命が変わる日」
―本編開始の一年前・ブラン王子視点―
「ええい、どうして私がこんなことをしなくてはいけないのだ。私は王子だぞ」
執務室で大量に積まれた書類の山に八つ当たりして崩す。
執事長のラファエルは、あきれた様子で書類を拾っていく。
「王子だからです。将来、国王陛下になればこれ以上の書類を処理しなくてはいけなくなりますぞ」
「お前は、私の執事だろう。生意気なことを言うな。ええい、私は休憩する。ラファエルは代わりに少しは進めておけよ」
そう言って、部屋から逃げる私のことを見てラファエルはあきれた様子で「早く帰ってきてくださいね」と言った。いつもなら止めるはずなのに、さすがに私の様子を見てあきらめたのだろう。
そもそもラファエルがいるなら、あいつがすべてやればよいだろうに。私は国のトップとして君臨していればいいのだ。雑務などは執事や官僚に任せておけばいい。
まったく、どうしてそれがわからないんだ。
こうなったら城を抜け出して、街に行かなくてはな。今日は運がいいことに、止めるだろうマリアも別の用事で不在だ。適当な貴族の女に声をかけて……
今日は午前中にたくさん仕事をしたのだから、午後は思いっきり羽を伸ばそう。
この決断が自分の運命を変えてしまうとは、その時はまだ思いもしなかった。
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4月1日よりシーモア様でコミカライズの配信が決定しました!
ここから配信までの3日間SSを投稿していくのでお楽しみください!




