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男友達だと思ってたやつがなんかおかしい  作者: Саша


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85/114

85話

朝。


「……無理」


目が覚めた瞬間、そう思った。

重いとかそういうレベルじゃない。


「……動けない」


視線を下げると——響が完全に覆いかぶさったまま寝てる。

ぎゅっ

しかも腕と足で固定されてる。


「……これどうなってんだ」


「……東海林君」


左から声。


「起きてる?」


「起きてるけど終わってる」


「だよね」


秋山も起きてる。

でも——


「僕も動けない」


「なんでだよ」


「足絡まってる」


「カオスだな」


右側。


「……ん……」


楓も起きかけてる。


「……狭い」


「四人で寝てるからな」


「いやそれにしても」


「……東海林さん」


「起きてるならどけ」


「……やだ」


「即答すんな」


「……ここ」


ぎゅっ

さらに密着。


「……強化するな」


「……落ち着く」


「こっちは落ち着かない」


「……いいでしょ」


「よくない」


「ほんとさ」


楓が苦笑する。


「完全に固定されてるじゃん」


「逃げ道ないな」


「最初からない」


「……東海林さん」


「ん?」


「……まだ寝る」


「もう朝だ」


「……やだ」


「やだじゃない」


その時

ガラッ


「起きてるー?」


「……あ」


最悪のタイミング。


「うわ」


ドアを開けたのは親戚の人。

そのまま固まる。


「……何その状況」


「……」


「説明して」


「無理だな」


「え、ちょっと待って」


後ろから別の親戚も覗く。


「なにこれ」


「ぎゅうぎゅうじゃん」


「仲良すぎない?」


「……普通です」


「普通じゃないよね!?」


「普通じゃないな」


「お兄ちゃん!」


さらに追撃。

親戚の子も入ってくる。


「起きて——」


止まる。


「……え」


「おはよう」


「どうなってるのこれ」


「見たまま」


「意味わかんない」


「なんでその人上に乗ってるの?」


「……好きだから」


響が普通に答える。


「またそれ!?」


「……離れない」


ぎゅっ


「見せつけるな」


「……やだ」


「いやほんとさ」


楓が笑う。


「朝から濃いって」


「朝じゃなくても濃い」


「お兄ちゃん大丈夫?」


「大丈夫じゃないけど慣れた」


「慣れるの!?」


「……起きる」


「ならどけ」


「……やだ」


「だからなんでだよ」


「……もうちょっと」


「そのもうちょっと長いんだよ」



「朝ごはんできてるよー!」


廊下から声。


「行くぞ」


「……一緒」


「当たり前だろ」


なんとか——本当になんとか引き剥がして、起き上がる。


「……離れた」


「当たり前だ」


「……また後で」


「やめろ」


「ほんとさ」


秋山が笑う。


「一日中こうなりそうだね」


「もうなってる」


「……東海林さん」


「ん?」


「……行こ」


手を繋がれる。


「はいはい」


「仲良いねほんと」


親戚の子が言う。


「……うん」


「まぁな」


朝から騒がしい。

というか、朝からカオス。

でも——ぎゅっ


その距離だけは、やっぱり変わらなかった。

もし「面白かった」「続き読みたい」と思ってもらえたら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆→★★★★★)してもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです!次の更新のやる気になります。

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