45 よそ者には優しくないらしい
スジーウォンは、ロア・サントノーレの街の構造を聞いた。
「そうだなあ」
アビタットは、ハムを頬張りながら、話してくれる。
特別な形ではないという。
「普通に城壁があって」
カイラルーシの飛び地だが、地下都市ではない。
「わかりやすいと思うよ。道も建物も整然としてるから。市民も、見た目は普通だしね」
ただ、連帯感が非常に強くて、よそ者には優しくないらしい。
「なにしろ、田舎だから」
それなりの武力は保持しているが、もっぱら殺傷兵器から街を守っているだけのものらしい。
「でも、僕も初めて行くんだ!」
話題が途切れた。
スミソが口を開いた。
「ジュリエットとセカセッカスキ、どんな関係がある」
答えは返ってくるまい。
案の定、サブリナは一言だけ。
「長官付きの飛空艇乗り」
と、肩をすくめた。
だったのよ、という言葉を添えて。
まあ、いい。
あの一言で、セカセッカスキはオーケーを出したのだから。
しかし、アビタットが反応した。
「サブリナ、なんでもよく知ってるね!」
そんなふうに言いながら、目は笑っていない。
警戒心からではない。
単に興味から?
サブリナも首をすくめただけで、話題を繋いでいこうとはしない。
「街の噂」
そうしておきたいのかもしれない。
サブリナは特殊な能力を持っているかも。
スジーウォンは、アビタットがそう言ったことを思い出した。
「いずれにしろ、私は飛空艇に乗りたいだけ」
飛びさえすればね、と笑う。
「彼の飛空艇なら、ニューキーツであろうが地球の反対側であろうが、雑作ないのよ」




