第244話:ただの庭のガンコな雑草むしりと伸びすぎた庭木の剪定と、猛毒と蔓草の樹海迷宮の強制全自動広域木材供給・無限クリーン果実インフラ化
第244話:ただの庭のガンコな雑草むしりと伸びすぎた庭木の剪定と、猛毒と蔓草の樹海迷宮の強制全自動広域木材供給・無限クリーン果実インフラ化(総合ライフサポート企業の造園・庭園メンテナンス業務)
黄金の城塞『日だまり郷』の朝。そこは、大宇宙の根源たる神仙へと完全覚醒したアルドが、あえて「ただの便利屋」としての日々を選択し固定したことで、もはや何者にも侵し得ぬ絶対的な聖域と化していた。
庭先では、夏の強い日差しが降り注ぐ中、かつて全宇宙を滅ぼそうと幾度も襲い掛かってきた創造神や天界の神々、そしてすっかり常連の大家さん候補として定着した勇者パーティの面々が、冷たい麦茶を飲みながら、自らとペットたちに起きている奇妙な現象について顔を見合わせていた。
「……なぁ。最近、いくら大剣を振るって魔の森を丸ごと伐採する訓練をしても、全く筋肉痛にならないどころか、息一つ切れない。そればかりか、夜に一時間も眠れば、細胞の隅々まで魔力がパンパンに充填されて、翌朝には基礎体力が何倍にも跳ね上がっているんだが」
【最高福利厚生責任者(CHO)兼・毒見役役員】の元・魔界大帝サタナスが、己の彫刻のように隆起した大胸筋を見つめて首を傾げた。彼の肌は魔界の瘴気で荒れていたかつての面影はなく、まるで神話の青銅像のようにツヤツヤと輝いている。
「ええ。実は私も、神核の劣化が完全に止まっただけでなく、生命力の器そのものが底なしに広がっているのを感じますの。先日など、庭で少し転んだ瞬間に、地面の石のほうが粉々に砕け散ってしまいましたわ。私自身の肌には傷一つ、赤みすらできませんでした」
創造神が驚きと共に頷く。
足元で日向ぼっこをしている神竜ポチと星狼シロに目を向けると、彼らの毛並みはただ艶やかという次元を越え、大宇宙のいかなる物理・魔法法則すらも完全に弾き返す『神話級の絶対防壁』のような神秘の輝きを放ちながら、ただの犬猫のように無防備に腹を見せて寝転がっている。彼らが尻尾を振るだけで、周囲の空間の魔素が極限まで浄化され、大精霊すら平伏すパワースポットと化しているのだ。
その光景を見て、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)】の元・大賢者ゾルタンが、静かに推測を口にした。
「……おそらく、社長の力が影響しているのだろう。社長は『全知全能の神仙』そのもの。そんな彼が、我々社員や大家の面々、そしてペットの魔物たちと『これからもずっと一緒に、楽しく賑やかに暮らしたい。誰も欠けてほしくない』と無意識に願った結果、我々に社長の『不老不死に近い力』が少しずつ分け与えられているのだ」
「な、なんと……! 我々の体調が異常なまでに絶好調なのも、回復力や耐久力が物理法則を無視しているのも、全ては……」
「左様。社長が寂しくならないように、そしてこの平穏な日常が永遠に続くように、世界が我々の体を『不老不死』に近い状態へと自動アップデートしているのだ。傷は一瞬で治り、老いはなくなり、寿命という概念すら曖昧になりつつある。全ては、我が黄昏の守護者の最高の手厚い福利厚生というわけさ」
ゾルタンの言葉に、一同はアルドの底知れぬ愛と規格外の力に戦慄しながらも、深い安堵と温かい絆を感じて微笑み合った。
そんな穏やかな閑話が交わされる中、日々のメンテナンス業務と家事への情熱を燃やすアルドが、キッチンで腕を振るっていた。そこからは、魂の最深部を震わせるような、香ばしいスパイスの香りと、夏野菜の暴力的なまでの匂いが漂い、城塞の廊下を満たしていく。
「よし! 今日のメインは、大家の神々や勇者パーティのみんなも一緒に食べる、夏バテを吹き飛ばす『大精霊の森の夏野菜と幻獣和牛の極上スパイシーカレー〜天界の完熟トマトと半熟卵を添えて〜』だ! まずは、脂の甘みが絶品な幻獣和牛のスネ肉を、神仙の特製スパイスとヨーグルトでじっくり一晩マリネして、口の中でとろけるまで煮込む。そこに、大精霊の森で採れた色鮮やかなナス、パプリカ、ズッキーニを素揚げにして、甘みを極限まで引き出した天界の完熟トマトと一緒にルーへ投入するんだ! 神仙のガラムマサラとクミンが食欲を強烈に刺激する! その横で、ふっくら炊き上げた神仙米にカレーをたっぷりかけ、とろとろの半熟卵をトッピングする。……熱々のうちに完成だよ!」
アルドがエプロン姿で、圧倒的なスパイスの香りを放つ特大のカレー鍋と大皿をダイニングテーブルに運ぶと、不老の話題で盛り上がっていた創造神たちや魔物たちまでもが、その暴力的なまでの食欲をそそる匂いに引き寄せられ、目を輝かせて席に着いた。
この極上モーニング、一口かぶりつけば幻獣和牛の圧倒的なタンパク質とスパイスの薬効成分が全身の魔力回路を限界突破させ、夏野菜のビタミンが血中のあらゆる疲労物質や致死の呪いすらも瞬時にデトックスし、不老不死に近づきつつある体にさらなる多幸感と絶対的な活力を湧き上がらせる『究極の超覚醒・至高のカレーフルコース』である。
「うむ……! このスパイシーなルーをご飯と共に口に運んだ瞬間に広がる、スパイスの暴力的なまでのビッグバンと、和牛の圧倒的な旨味のハーモニー! 素揚げされた夏野菜の甘みがピリッとした辛さを完璧に引き立て、すかさず半熟卵を崩して絡めれば、まろやかなコクが口の中を最高にリセットしてくれる! 美味さのあまり魂が魔界の果てまで吹き飛びそうになる無限の食欲ループ! 全身の細胞が歓喜の声を上げて汗が噴き出すこの多幸感、我が最高福利厚生責任者の職務が、王都の超高級スパイス料理店で至福の朝食を貪る貴族のようにフニャフニャに溶かされそうになるわい!」
サタナスが、スプーンを持つ両手を震わせ、神々と肩を並べて極上の夏野菜カレーに感涙して咽いでいた。
賑やかな朝食の喧騒が一段落し、食後の極上ラッシーが振る舞われた後。
アルドは、縁側から庭を眺めながら、真剣な表情で首を傾げた。
「……ねえ。今朝、庭の風通しを良くしようと思って見てみたら、庭の隅に『タチの悪いガンコな毒雑草とトゲだらけの蔓』がビッシリ生い茂ってて、庭木も伸びすぎて日差しを遮っちゃってるんだよね。おまけに、近づくと『シュルルルッ』って気味の悪い音を立てて絡みついてこようとする。僕の全知全能のセンサーで見ると、それが世界に多大な良質の木材と甘い果実を供給している『猛毒と蔓草の樹海迷宮』の仕業だってわかる。長年の放置で内部の食人植物や猛毒トレントが異常繁殖して生命力が飽和状態になり、庭がガンコな雑草と伸びすぎた枝でビッシリになって、大暴緑のスタンピード寸前になってるみたいだ」
神仙としての自覚を完全に取り戻したアルドは、世界の理を「生活設備のメンテナンス」として完璧に把握している。
「みんな、聞いて。ダンジョン(庭園・林業設備)って、生活に必要な建材(木材)や、美味しいフルーツ(果実資源)を供給してくれる凄く大事な生活インフラだよね。だから、気味が悪いからって完全に焼いて更地にしちゃうと、木材がなくなって家が建てられなくなるし、果物資源が枯渇しちゃうんだ。でも、放置しすぎると雑草や蔓草(魔物)が大量発生して、家を覆い尽くしてスタンピード(致死の猛毒樹海化)を起こしてしまう。だからこそ、定期的に危険な場所から優先して『雑草を草刈り機で刈り取り、伸びすぎた庭木を剪定バサミで整える(間引き)』ことで、スタンピードを防ぎつつ、資源が枯渇しないように自動で庭園環境を管理する対策が必要なんだ!」
「社長の仰る通りです。ダンジョンの『剪定』と『持続可能な資源管理』……まさに我が社の理念の集大成ですね」
【最高財務責任者(CFO)兼・グローバル戦略最高責任者】のアーキヴァルが、優雅に眼鏡を押し上げ、分厚いバインダーを開く。
「現在、世界で最も危険な植生侵略と猛毒の震源地として警戒されているのが、その『猛毒と蔓草の樹海迷宮』です。内部は完全に植物・毒属性の魔物が飽和状態にあり、いつ致死の毒花粉と食人植物のスタンピードが決壊してもおかしくない状況。しかし、あの迷宮は世界中に最高の建材となる『極上魔宝木』や、栄養満点の『大精霊の果実』を提供する『重要な林業・農業設備』でもあります。潰さずに適正な日当たりと風通しに剪定する『定期メンテナンス業務』に最適の現場と言えるでしょう」
「その通り! だから今日は、庭に限界まで生い茂ったガンコな雑草と伸びすぎた枝(魔物)をしっかり刈り取って、日当たりが良くて安全な庭の状態に剪定するよ! まずは専用の『事象伐採の神仙草刈り機』をブイィィン!と振り回して、鬱陶しい雑草を根こそぎ刈り飛ばす。そして、伸びすぎた危険な枝は『事象剪定の神仙剪定バサミ』で、チョキッ!と綺麗な形に整えるんだ。もちろん、資源が枯渇しないように、有用な魔宝木や美味しい果実成分は『因果抽出のふるいネット』でしっかり残して回収する。最後に詰まったコアを『最新式・自動日当たり調整・防草機能付き神仙エコ・庭園コントローラー』にリフォームして、物理的に二度と毒雑草が発生せず、かつ適度な極上の木材と果実を永遠に生み出し続ける完璧なインフラにリセットしてこよう! よーし、僕たちの『総合ライフサポート』の出番だ!」
アルドが立ち上がると、役員たちも一斉に凄まじい気合い(殺意)に満ちた表情で立ち上がった。
「社長。庭の隅に群がった鬱陶しい食人植物ども(害草の群れ)の粉砕と、日差しを遮る無駄な大木の解体・撤去は、この【最高開発・解体執行責任者(CDO)】たる俺にお任せを。邪魔な障害物を専用のチェーンソーと大鎌で一つ残さず切り落とし、完璧な『下地処理(草刈りと間引き作業)』をしてご覧に入れましょう」
レイヴンが、神具の斧を大型のチェーンソーのように構えて不敵に笑う。
「ええ。ダンジョン内に漂う危険な猛毒の花粉や異常な湿気(※致死の環境)は、【環境浄化・概念調律最高責任者(CEO)】の私が、特製の強力換気・除湿魔法(※極大の聖光浄化魔法)で一瞬にして概念ごと中和し、安全に庭仕事ができる爽やかな環境を整えて差し上げますわ」
エルミナが、美しく銀髪を揺らしながら頷く。
「……作業中、飛び散る毒の樹液や雑草の残骸が、外の世界やご近所の敷地を汚さないよう、【絶対防壁・空間隔離最高責任者(CSO)】として、ダンジョンの入り口と周囲に完璧なマスカー養生と防草・樹液飛散防止シート(※絶対封殺の空間隔離結界)を張り巡らせておきます」
シノンが短剣を弄びながら冷たく宣言する。
「うんうん、みんな本当に頼もしいな! 庭のメンテナンスは草の汁で服が汚れるし、虫に刺されやすいから、しっかり防草・防虫養生をして安全第一で作業しようね!」
アルドは満足げに頷き、自身の作業着(致死の猛毒花粉と食人植物の噛みつきを完全に弾く特製造園作業用・完全防護ヤッケと麦わら帽子、安全長靴)に着替え、手には巨大な「事象伐採の神仙草刈り機」と「事象剪定の神仙剪定バサミ」、プロ仕様の「因果抽出の神仙ふるいネット」、そして「絶対環境の神仙エコ・庭園コントローラー」を握りしめた。
「よーし! それじゃあ僕は、この『造園・庭園メンテナンス道具一式』を持っていくよ! 世界の人たちの暴緑被害とスタンピードの悩みを解決するために、邪魔な雑草と枝を『剪定』して、枯渇しない優良なクリーン木材果実インフラにリフォームしてこよう!」
こうして、総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』の社員一同は、造園作業仕様に改造された魔導サービスカー(強力なウッドチッパーと回収トラック搭載)に乗り込み、空間が視界を遮るほどの激しい猛毒の蔓と食人植物で溢れかえっている次元の迷宮『猛毒と蔓草の樹海迷宮』へと向けて出勤したのである。
***
その頃、次元の迷宮『猛毒と蔓草の樹海迷宮』の内部。
そこは、長年の放置により凶悪な樹海竜や猛毒トレントが異常繁殖し、大地を覆い尽くすほどにひしめき合う、文字通りの暴緑地獄であった。迷宮のコアから溢れ出す無尽蔵の生命力と毒液が植物たちを際限なく凶暴化させ、今まさに外の世界へと溢れ出そうと(大樹海のスタンピードを起こそうと)している、世界滅亡のカウントダウンの最中である。
「シャアアアアッ!! 我ら樹海の軍勢よ! 溜まりに溜まったこの数億トンの猛毒と蔓草の怒りを、今こそ地上へ解き放つ時が来た! 全ての文明を緑に飲み込み、この世界を我らの新たな苗床(迷宮)と変えてくれるわ!」
迷宮の最深部で、無数の植物属性魔獣たちを統べる超巨大な『猛毒の樹海竜』が、傲慢な葉擦れの音と共に猛烈な毒花粉と鋭い蔓の鞭を乱射していた。
「さあ、根を張れ! 地上の脆弱な城壁など、我らの圧倒的な蔓草と猛毒の前には一瞬で崩れ去る! スタンピードの恐怖を――」
――キキィィィィッ!! ドサァァッ!!
猛毒の樹海竜がスタンピードの号令をかけようとしたその瞬間、猛烈な花粉が吹き荒れるダンジョンの入り口付近に、四つの車輪がついた奇妙な小型の鉄箱(魔導サービスカー)が、神話級の植物の群れをものともせずにドリフト着陸する音が響き渡った。
そして、作業車のドアから、巨大な草刈り機と剪定バサミを持った青年の明るくも呆れた声が、魔物たちの耳障りな蠢きを完全に打ち破ったのである。
「ちわーっす! 総合ライフサポート企業『黄昏の守護者』です! 庭のガンコな毒雑草と日差しを遮る伸びすぎた庭木さん(魔物たち)、定期的な草むしりと剪定の間引き作業(剪定)に伺いましたー! ……うわぁ、こりゃひどい庭の荒れっぷりと、外にまで蔓を伸ばそうとしてるタチの悪い雑草の巨大化(スタンピード寸前)だね! 定期メンテナンスをサボってこんなに害草を溜め込むなんて、庭園管理の怠慢も甚だしいよ。こりゃ徹底的に草刈り機での除草と、自動日当たり調整機能付きエコ・コントローラーへのリフォームのしがいがあるや!」
アルドは、麦わら帽子をカチリと被り直しつつ、プロの造園業者としてのダメ出しを開始した。
「ナ、何奴ッ!? 我ガ絶対ノ樹海迷宮ニ、地上ノ有機物ガ何ノ用ダ! 我ガ猛毒ノ蔓デ、一瞬ニシテ養分ニシテクレルワ!」
猛毒の樹海竜が驚愕の毒液ブレスを吹き上げる中、アルドの後ろから、レイヴン、エルミナ、シノン、そしてアーキヴァルが、それぞれの「清掃・間引き用具(兵器)」を手にして、蔓の渦巻く地面へと降り立ったのである。
「さあ、社長。まずはこの鬱陶しい空間に湧いた食人植物ども(害草の群れ)の伐採と、日差しを塞いでいる無駄な枝葉の解体・撤去は、俺にお任せを。邪魔な障害物を専用の大鎌とチェーンソーで一つ残さず切り落とし、完璧な『下地処理(草刈りと間引き作業)』をしてご覧に入れましょう」
CDOのレイヴンが神具の斧を構え、凶悪な笑みを浮かべる。
総合ライフサポート企業の、完璧な役割分担による社会貢献(能動的な悪の粉砕)が、死の迷宮の中で今まさに始まろうとしていた。
「ナ、ナンダ貴様ラハ!? 我ガ最凶ノ植物軍勢ヲ『庭の雑草と伸びすぎた枝』ダト!? 舐メルナ地上ノウジ虫ドモッ! 我ガ蔓草ト猛毒ノ群レデ、貴様ラヲ永遠ニ腐葉土ノ底ニ沈メテクレルワ!」
樹海竜の怒号と共に、空間を覆うほどの猛烈な毒花粉と狂暴性を纏った魔獣の群れが、一斉にアルドたちに向かって緑の津波のごとく押し寄せてきた。
「うわっ、この蔓草たち、すっごく凶暴で庭石やフェンスに完全に巻き付いちゃってる! 放置してたら家全体が緑に覆われて凄く危険だぞ!」
アルドは、迫り来る魔獣の大群を「長年の放置で限界まで繁殖したタチの悪いガンコな庭の雑草」と完全に認識し、神仙草刈り機のエンジンをカチャリとふかした。
(僕の神仙の力が、この世界の異常を『庭園設備の放置による雑草発生と日照不良被害』として認識させてるんだ。よし、ならば僕は造園業者として、こいつらを適度に『剪定』して安全で日当たりを良くして、ピカピカのエコ庭園にするだけだ!)
自覚を持ったアルドの明確な意志により、周囲の空間がぐにゃりと、より強固な「日常の草むしり現場」のルールへと書き換えられていく。
「社長、ここは我々『社員』にお任せを。吹き出す毒の樹液や溢れ出す花粉が外の世界を汚染しないよう、私が完璧にダンジョンの入り口と周囲にマスカー養生と防草・樹液飛散防止シートを張り巡らせます」
CSOのシノンが音もなく跳躍し、迷宮の入り口を囲むように、無数の札(神仙の空間隔離結界符)を宙に投げ放った。
――バサッ! ピィィィィンッ!
瞬間、ダンジョンの入り口全体をすっぽりと覆うように強靭な防草シートのようなカバーが展開され、絶対的な強度を誇る『神仙の造園作業用・飛散防止結界』が展開された。これで、致死の大樹海やスタンピードの魔物は一本の蔓草たりとも外の世界に漏れ出すことはない。
「完璧な養生ですわ、シノンさん。では、私は迷宮が撒き散らすガンコな毒花粉や猛毒の湿気(致死の環境)を、環境浄化の力で綺麗に強力換気・除湿処理いたしますわ」
CEOのエルミナが白銀の杖を天に掲げると、大宇宙の理を内包した『極大聖光強力換気魔法』が、超強力な清浄の風となって周囲の狂気の樹海を包み込み、一気に中和して庭がカラッと乾く爽やかな空間へと変えた。
「ギィヤアアアアッ!?」
万物を侵食する猛烈な毒花粉は、その浄化の魔法を浴びた瞬間、身に纏っていた魔力ごと完全に無力化され、ただの無害でポロポロと崩れ落ちる乾燥した落ち葉へと変わっていく。
「フンッ! 魔力を抜かれたただの毒花粉や害草の塊など、ただの大鎌のマトだ! そして、邪魔な過剰な魔物どもは俺が綺麗に切り落として日当たりを良くしてやろう!」
CDOのレイヴンが神具の斧を大上段に構え、無害化した魔獣の群れに向かって旋風のごとく突っ込む。
「迷宮過剰繁殖植物獣解体雑草刈リ日照確保斬ィィィッ!!」
放たれた一撃は、魔獣同士の「因果の隙間(蔓の絡まり)」を完璧に見切り、まるで伸び放題の庭を専用のチェーンソーでガリガリッ!と綺麗に切り拓き、本来の美しい庭園の形を露出させるかのように、シャリィィィン!と見事な手際で余分な魔物を粉砕(剪定)し、迷宮内の安全なエネルギー導線を確保してしまった。
「ナ、何ィィィッ!? 我ガ無敵ノ植物軍団ト絶対ノ樹海暴走ガ、タダノ『除湿魔法』ト『草刈リ』ノ前ニ、一瞬デ間引カレテ適正ナ日当タリニ下ゲラレテイクゥゥッ!?」
猛毒の樹海竜は、自らの絶望の軍勢がものの数分で「綺麗に間引かれて雑草が消えた庭」のように整えられ、スタンピードの脅威が完全に消失した光景に、驚愕のあまり巨大な体を激しく震わせた。
「よし、みんなのおかげで安全確保と余分な雑草の剪定は完璧だね! あとは、あの一番デカくて庭木として伸びすぎている『ガンコな親玉(樹海竜とコア)』の周りの雑草を、事象伐採の神仙草刈り機をブイィィン!と振り回して根こそぎ刈り取る! そして、残った無駄な枝葉は『事象剪定の神仙剪定バサミ』をチョキッ、チョキッ!と使って綺麗な樹形に整える! その後、ただ切り落とすだけじゃなくて、資源が枯渇しないように因果抽出のふるいネットで『有用な極上魔宝木』や『良質な果実成分』だけを綺麗に分別して残しつつ回収する! 最後に絶対環境の神仙エコ・庭園コントローラーをコアにガチャン!と取り付けて、二度と毒雑草が発生せず、永遠に一定の安全な木材と果実を生み出し続けるように自動調整するだけだ!」
アルドは、特製『事象伐採の神仙草刈り機』と『神仙剪定バサミ』を樹海竜の巨大な本体(次元の植生侵略の中核)へと向けて構え、安全長靴で土を踏みしめて突撃した。
――当然ながら、その素材は常軌を逸している。神仙草刈り機は星の因果の過剰な暴緑を物理的に刈り取って安全な庭園に整える絶対事象剪定ツールであり、神仙剪定バサミとエコ・庭園コントローラーは大宇宙のいかなる次元の樹海迷宮やスタンピードすらも、物理的に『不要な害草を間引いて刈り取り、必要な資源だけを抽出し、庭園・林業効率を空間ごと最適化する』だけで完璧に無害化し、極上の安全な庭園環境を枯渇させずに取り戻す『究極の持続可能メンテナンスツール』である。
「オノレェェェッ! 舐メルナ人間! 我ガ本気、世界ノ平穏ヲ樹海ニ帰ス『終焉ノ絶対暴緑』デ、貴様ラノ存在ゴト永遠ノ蔓草ニ巻キ込ンデクレルワ!」
樹海竜が残された全ての魔力を暴走させ、周囲の空間ごと全てを蹂躙する超巨大な猛毒の蔓の波を放ってきた。
「うわっ! 奥の方から、すっごく強烈でタチの悪い巨大な蔓草の塊と伸びすぎた枝がせり出してきた! でも、この特製草刈り機と剪定バサミの前には、どんなに凶暴な害草も一発で綺麗に刈り取られて、日当たり抜群の安全なお庭になるんだ!」
アルドが樹海竜の巨大な暴緑暴走(世界の植生侵略の中心)に向けて、事象伐採の神仙草刈り機を「ブイィィン!!」と力強く振り下ろし、続けて事象剪定の神仙剪定バサミを「チョキッ、チョキッ!!」と軽快に動かす。事象の蔓の暴走(迷宮の魔力圏)が、強烈な物理的草刈りと剪定パワーによって面白いようにシュワシュワと無害化され、そこにアルドが刈り込みを続けると、強烈な毒花粉を持っていた呪いは瞬く間に無臭の安全な芝生となって整えられ、心地よい風の音と共に透明な輝きを取り戻していく。魔界のどんな猛毒の大樹海も、神仙のメンテナンス力の前にはただの機械で刈られる雑草となって分解され、樹海竜はあれよあれよという間に、ピカピカに手入れされた無害な特注の高級庭園のシンボルツリーのような姿へと整えられていく。
同時に、アルドは因果抽出のふるいネットをバサァッ!と広げ、清掃されて崩れ落ちた魔物の残骸から、有用な極上魔宝木や世界を豊かにする良質な果実成分だけを「シャカシャカッ!」と綺麗に分別し、資源が枯渇しないように適切な量を迷宮に残しつつ、余剰分を収穫用コンテナへと回収していく。
完全にスタンピードの危険が消滅した直後、アルドは迷宮の最深部にある心臓部に、絶対環境の神仙エコ・庭園コントローラーを「ガチャン!」とはめ込み、ダイヤルを回して設定を『自動日当たり管理・適度な剪定・防草コーティングモード』に合わせる。こびりついた魔界の魔力ごと完璧に安全基準でコーティングされ、眩く輝く平和で絶対に毒雑草が発生せず、いつでも極上の果実と適度な木材を生み出す、最新式自動防草機能付き庭園のように管理されたクリーン林業インフラへと姿を変えていった。
「バ、バカナァァァッ!? 我ガ最大奥義ノ超絶大暴緑ガ、タダノ草刈リ機デ一瞬デ刈リ取ラレ、剪定バサミデ枝モ綺麗ニ整エラレ、エコ・コントローラーデ一ミリモ残ラズ庭ヲ覆イ尽クセナクナッタだトォォォッ!? シカモ、私ノ命(植物マナ)ガ完全ニ枯渇スルコトナク、心地ヨイ日差シデ永遠ニ育ミ続ケルヨウニ調整サレテイル……!?」
「よし、ガンコな庭の雑草と伸びすぎた枝は完全に剪定されて日当たりが良くなって、スタンピードの危険もゼロですっごく安全な庭園設備になったぞ! 枯渇しないように資源の残量もバッチリ管理したからね! 最後に、仕上げの『因果調律の全自動・広域木材供給&無限クリーン果実システム』を稼働させて……あ、そうだ。この迷宮の親玉、綺麗に手入れしてコントローラーをつけたら、凄く強力で絶対に大暴緑を起こさず、定期的に魔宝木や極上の果実をドロップしてくれる、巨大な全自動の広域木材供給・無限クリーン果実インフラみたいになってるね。ちょっと魔力の流れを調整してあげれば、有害な植生暴走を完全に防ぎつつ、代わりに極上のクリーンな木材と無限の安全なフルーツだけを世界中に供給してくれる『超巨大な全自動・神仙広域木材・無限クリーン果実インフラ』にできそうだよ!」
アルドが迷宮のコアに施した専用の自動調整ユニットを操作し、事象調律のスイッチを「24時間自動除草・超エコ剪定・極上果実生産モード・ON」にバコンッ!と操作して巨大な生産施設へとリメイクすると、大宇宙の法則が完全にひれ伏した。
暴走していた迷宮の禍々しい狂気と過剰な植物マナは、瞬く間に安全でクリーンな庭園エネルギーと無限の安全装置へと漂白・調律されていく。
『ア……ァァ……。我ノ、世界ヲ樹海ニ沈メルハズノ力ガ、マルデ都合ノイイ【安全ニ果実ト木材オ供給スル為ノ最新ノ自動防草機能付キ・エコ庭園】ノヨウニ……!? イヤ、コントローラーオ設定サレル度ニ、我ガ巨体ガ、異常ナマデニ心地ヨイ【絶対的ナ安全管理力ト、極上ノ庭園供給環境オ提供スル超大型インフラ】ニ変換サレテイクゥゥッ! 私ノ存在ガ、世界ヲ飲ミ込ムノデハナク、コウシテ大陸ニ永遠ノ木陰ト極上ノフルーツオ提供スル「極上ノ全自動・神仙クリーン庭園プラント」トシテ機能スルコトガ、コレホドマデニ満タサレルコトダッタトハ……!』
かつて世界を脅かした樹海迷宮とスタンピードの化身は、アルドの「庭のガンコな雑草むしりと伸びすぎた庭木の剪定(間引き)作業」によって完全に浄化され、書き換えられた。
万物を飲み込む禍々しい狂気の暴緑は、気がつけば「世界の庭園・林業環境を美しく輝く巨大な安全施設に変え、どんな植生侵略の暴走も一瞬で無害化し、極上の果実と魔宝木を枯渇することなく24時間安定供給し続ける、超高性能な『永久・神仙全自動広域木材供給・無限クリーン果実インフラ(見た目は巨大で日当たり抜群の純白の最新式庭園システムと果樹園プラント)』」へと姿を変えていたのである。
「よしよし! 嫌なスタンピードと植生侵略のリスクは片付いて、しかも資源が枯渇しないすっごく綺麗で安全な持続可能バッチリな庭園施設になったぞ! おまけに、これがあれば世界中の人たちが魔物の毒蔓や雑草を気にせずに、どんな時でも安心な家で笑顔で過ごせるね。僕の神仙の力も、こうやってみんなの安全な生活基盤と日当たりのいいお庭を守るために使えば、凄く素敵なことだよね!」
アルドが剪定バサミを片付けて額の汗を拭うと、迷宮を覆っていたドス黒い毒花粉は一瞬にして晴れ渡り、防草・樹液飛散防止シートが魔法のように片付けられ、眼下には美しく輝く奇跡の巨大な最新式庭園設備と、澄み切った爽やかな果実の香りが広がっていた。
その光景を見て、新役職のメンバーたちは、誇らしげに胸を張った。
「見事な現場指揮と『剪定』でした、社長。我が社の広域木材供給・クリーン果実システムは、これより大陸全土の迷宮維持・庭園管理基準のデファクトスタンダードとなるでしょう。枯渇を防ぐための樹海迷宮からの定期造園料金の自動引き落とし設定も完了いたしました」
CFOのアーキヴァルが、うやうやしく一礼し、分厚い完了報告書を胸に抱く。背後では、ダンジョンの視察に同行していた勇者パーティが「俺たちが昔、全身を毒蔓で巻かれながら潜ってた樹海ダンジョンが、完全にオートメーション化された巨大な無人果樹園と高級住宅の庭園みたいになってる……」とドン引きしながらも拍手喝采を送っている。
「これからは、どんな雑草魔物やガンコな伸びすぎた枝の兆候が出ようが、社長の作業前に俺が全部『余分な害草ごとチェーンソーで粉砕』して適度に剪定してやりますよ」
CDOのレイヴンが頼もしく笑う。
大公レオハルトも「これで世界中の次元防衛・林業インフラ利権すら完全に我々のものだ」と悪徳代官のように頷いている。
アルドは、彼らの頼もしい姿を見て、心の底から嬉しそうに笑い返した。
***
日だまり郷の黄金の城塞。
静寂に包まれた書斎のデスクで、【最高情報・歴史管理責任者(CIO)兼・神仙社史編纂室長】の元・大賢者ゾルタンは、羽ペンをインク壺に浸し、新たな正史のページに極めて簡素な文字を刻み込んでいた。
『〇月×日。樹海迷宮。庭の草むしりと庭木の剪定(スタンピード及び枯渇対策の剪定)完了。全自動木材供給・果実インフラ化。異常なし。以上。』
ゾルタンはもはや数秒で記録を終えた。世界を滅ぼす樹海迷宮のスタンピードが現れようとも、社長の前では「庭の雑草が伸びてきたための定期的な草刈りと枝切り」という、家事のスケジュールが一つ消化された程度の意味しか持たない。大宇宙を揺るがす迷宮の脅威など、黄昏の守護者の前では永遠に日常の設備メンテナンス業務として処理されているのである。
ゾルタンが深い満足感と共にペンを置き、樹海迷宮すらもピカピカの最新式庭園システムの一部となった事実に安堵のため息をついたその時。ドアの向こうから「みんな、庭のお手入れお疲れ様! 今日の3時のおやつは、回収した極上の完熟果実をたっぷり使った『特製・大精霊のフルーツタルト〜星屑のカスタードクリームを添えて〜』だよー!」というアルドの無邪気な声が聞こえてきた。
ゾルタンは「全知全能の神が仕上げるフルーツタルトは、ことのほか果実の甘みとクリームのコクが、不老不死に近づいた五臓六腑に染み渡ろう」とぼやきながらも、この上ない幸福な笑みを浮かべて立ち上がった。
最強の便利屋の「ただの庭のガンコな雑草むしりと伸びすぎた庭木の剪定(間引き)作業」は、世界滅亡の大暴緑スタンピードの危機をただの造園・庭園メンテナンスとして解決し、資源を枯渇させることなく迷宮の脅威を完全に終わらせただけでなく、世界に最高の広域木材供給・無限クリーン果実インフラを誕生させてしまった。
神仙の力を自覚し、新役職で完全体となったクラン『黄昏の守護者』は、これより正式に世界中の次元迷宮防衛と資源インフラの覇権をも握り、いかなる邪悪も日常の持続可能なメンテナンス業務として永遠に葬り去る、究極の平穏なる企業伝説の新たな1ページを、分厚い社史のページに深く刻み込んだのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます!少しでも面白いと感じたら、画面下から【ブックマーク】と【☆☆☆☆☆】の評価をいただけると、執筆の大きなモチベーションになります!尚、現在新作 追放された絆紋使いの穏やかな冒険譚〜辺境の街ではぐれ者たちと最強の居場所を作ります〜
https://ncode.syosetu.com/n5506ma/




