第7話 新たな力
新たな力はこのストーリーをどう変えるのか
アリス、他の子が慣れだしている。人間に戻してあげて。
30〜34日目
この日、湊霞達は朝からステータスの確認をしていた。理由はもちろんオリジンスキルである。
ステータス
華ノ宮 湊霞(地球:人族)
職業:下位錬成師(下級職)Lv13〈残りSP0〉
スキル
上級
Lv1
鑑定
下級
Lv4
下級錬成魔法
Lv3
基本武術(剣)、魔力強化、自然回復強化(魔力)
Lv2
攻撃力強化
Lv1
下級魔法(全)、走力強化、自然回復強化(体力)
レベルなし
流剣、連剣、状態異常耐性(麻痺、毒、催眠)、パーティー化
オリジン
コモン<創生回帰>
アリス:創造神
九条 凛(地球:人族)
職業:下位土魔法使い(下級職)Lv5(残りSP0)
スキル
中級
Lv1
中級魔法(土)
下級
Lv2
下級魔法(全、土)、魔力強化
Lv1
自然回復強化(魔力)、命中率強化
レベルなし
パーティー化
オリジン
コモン<魔法書簡>
ガイアラ:大地神
鮫島 未来(地球:人族)
職業:下位弓使い(下級職)Lv6(残りSP0)
スキル
下級
Lv3
基本武術(弓)
Lv2
体力強化、命中率強化
Lv1
走力強化
レベルなし
広弓、追弓、連弓、剛弓、パーティー化
オリジン
コモン<効果干渉>
アルミス:狩猟神
星野 舞(地球:人族)
職業:下位召喚使い(下級職)Lv4(残りSP0)
スキル
中級
Lv1
召喚魔法、下位契約魔法
レベルなし
感覚共有
オリジン
コモン<召喚合成>
テミス:契約神
オリジンスキル
ステータスから独立した特殊スキル。独自の等級があり、ジェネシス、ゴッズ、アルティメット、ユニーク、エクストラ、レア、コモンとなっている。
創生回帰
等級に応じて、想像したものを魔力を用いて物質化ができる
魔法書簡
等級に応じて、魔法をストック出来る。しかし、消費魔力は通常の10倍である。また、ストック数は職業の階級、レベルに応じて変わる
効果干渉
スキルなどの効果に魔力を用いることで干渉する。また、干渉強度は等級に応じて変わる
召喚合成
召喚したもの同士を魔力を用いて合成出来る。合成回数は等級に応じて変わる
自然回復強化(体力)
魔力の自然回復の効率がレベルが高いほど良くなる。
状態異常耐性(催眠)
催眠に対する耐性が強くなる。
連剣
剣による連撃がしやすくなる。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
下級魔法(土)
土に関する現象を起こせる。また、現実に干渉する。しかし、干渉力は弱い。
広弓
矢の同時射出がしやすくなる。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
追弓
矢の軌道を大きく変えやすくなる。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
連弓
連射がしやすくなる。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
剛弓
溜めを作ることで威力を上げやすくなる。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
感覚共有
契約したものと感覚を共有出来る。しかし、共有出来る範囲は力量による。
ここで全員の腕の模様が更に綺麗になった。それぞれの神の特徴の着いた模様となったのだ。
アリスは宝石、ガイアラは大樹、アルミスは弓矢、テミスは渦である。
(思ったよりも、クセの有りそうなスキルだな。それに、俺のスキル『創生回帰』に関しては錬成で出来るコアを用いた物との差別化が難しい。これは、本当に俺にあっているものなのか。)
その後は、それぞれのオリジンスキルの検証も兼ねて、崖の上の方を探索することとなった。九条、鮫島は目に見えて強化され、既に使いこなしていた。
九条は、下級魔法をストックして、中級魔法を発動させる間の時間稼ぎに利用している。
鮫島は、これまで取得していた特殊武術のスキルと合わせることで、まるで自分の手足のように矢を操り、手数を増やしていった。
星野も、まだ活か仕方がわかっていないだけで、鳥の召喚獣同士を合成し、少し大きめの鳥にしていたりしている。
しかし、湊霞は正直、スキルの扱いに困っていた。
(正直、今のところ錬成魔法で事足りている。特に等級がコモンということで、余り魅力を感じるものを創り出せない。何なんだ、このスキル、オリジンスキルとか特別枠にしてて、ゴミなのか。いや、考えろ、あるものを活かすのも大事な事だ。無駄をなくせ。)
しかし、その考えは唐突に変わった。
崖の上に広がっていた森は少し隆起があり、ところどころに広めのエリアがあったのだが、そこからいきなり魔物との遭遇率が上がって、戦闘が数十を越えたあたりの頃。
(めっちゃ使える!創生回帰で鉄剣を創り、練習で作り過ぎていたコアと錬成魔法で使い捨ての武器を作る。それを使って常に、武器の補充を行い続ける。創生回帰で素材を創り、錬成で仕上げる。これで、連戦が可能になる。めっちゃ効率的だ。)
湊霞は、武器補充を考えず連戦が可能なオリジンスキルに目を輝かせる。まさに、おもちゃを買って貰った子供のようだ。
そして、森の中腹の辺りに行ったところで少し開けた場所に一匹の魔物がいた。いや、四人からギリギリ視認できる距離でいきなり足が鉛のように重くなったのだ。
「いや、あれ何!?」
「蜥蜴の魔物でしょうか。それにしても、今までの魔物に比べてもかなり大きいですね。」
「鱗の色から土属性の様にも見えるが、」
「・・・頭の毛は赤。」
「複数属性ですかね。」
「多分な。」
湊霞達が茂みから確認していると、アリスと一緒に3つの小さな神が現れた。
「(ねぇ、あれってディオサーマル・サラマンダーだよね。)」
「(そうなのだ。だが、あれはもっと火山のあるエリアでのエリアボス設定だったはずなのだ。)」
「(多分だが、バグだろうな。創造する際に紛れ込んだんだろ。)」
「ニシシ。アリスもガイアラもアルミスも気にし過ぎだと思う。」
なのだ。語尾で4神の中でも最も小柄で最も凹凸のある少女が大地神ガイアラ。
姉御口調のスラッとした体型にポニテが揺れる女性が狩猟神アルミス。
口が裂けそうなほど笑う八重歯が特徴的でトラの腕に鷹の片翼、欠けた天使の輪がある少女が契約神テミス。
その後、四人はディオサーマル・サラマンダーについて考えた後、迂回して探索をした。
そして、その日はキャンプとなる。
35日目
「それで、これからのことなんだが、本拠点設営ポイントを探すことに本腰を入れようと思う。」
「どのような条件で探すおつもりですか?」
「やっぱり、防衛性だな。最初の頃は飲水問題で湖付近を考えていたけど、この間作った水瓶のお陰で、そこは気にしなくていい。」
「うん、うんうん。うーん、湊霞・・・。それは止めない。大事な話でしょ、今。ずっと、話している間、コアや矢を作り続けるの。」
「・・・、会話中、めっちゃ失礼。」
「気にするな、話は聞いている。」
「「「「「「「(いや、めっちゃ気になるし、聞いてる、聞いてないの問題じゃない)」」」」と思う。」のだ。」だろ。」
全員、呆れつつもしょうが無いと諦めてもいた。
「それで、具体的にはどんな条件で探すのよ、湊霞。」
「昨日の夜の内にノートに簡単にまとめておいた。」
「あんた、遅くまで起きてたのはそのためなのね。」
「いつもの、スキルレベル上げと思ったのだ。」
出したノートには次のことが一番上に書かれ、その下には、具体的な数値、見取り図の素案までかなり凝ったものが書き加えられていた。
1 防衛性(見晴らし、罠の設置、逃走経路)
2 広さ(それぞれの個室、共有部屋、倉庫、畑)
3 アクセス(レベリングトラップ、仮拠点)
「この防衛性は、最優先事項でしょう。私たちは、今のところ、ここのハンモックで安全でしたが、いつまでもとは限りませんからね。」
「我が子が、この早さに異常だと感じなくなってきたのだ。」
「まぁ、慣れてくるよな。それとこの広さが、結構ネックかもね。これだけの設備を用意するとなると、大変だと思うな。」
「俺としては、男女が別のハンモックとはいえ、並んで寝ている、今よりもいい設備だと思うぜ。」
九条と鮫島が、自分たちの考えをまとめる中、星野はノートに内容を写しつつ、自分の考えをメモしていっている。
「・・・。」
「ニシシ。舞ちゃんは、真面目さんだとアタシは思う。ニシシ。なになに、建物の高さの訂正、身長に合わせたキッチン。ニシシ。確かに身長差があるからそこは考えないとだと思う。」
指摘の殆どが、星野の身長への配慮として作った採寸を湊霞たちに合わせようというものであった。その代わり、脚立のアイデアが書き込まれている。
「それじゃ、4人を2グループに分けて、崖上で探すグループ、湖周辺で探すグループで動いていく予定だ。」
「それで、あんたのことだからもうそこも決めているでしょ、どう分けるの?」
「崖上グループを俺、星野さん、湖周辺で探すグループを九条さん、鮫島さんで行く。」
「・・・!???」
ここで、星野はかなり驚愕していた(分かり難いが)。それはそうだろう、3人の中で湊霞と打ち解け切れてないのはどう考えても星野である。常に声をかけ、コミュニケーションを取ろうとする九条、鮫島と違い、話しかけない星野、無駄な会話をしない湊霞では、会話がないのだ。
しかし、湊霞は何も気にしてないように言い切った(本当に気にしてない)。
「攻撃力に劣る星野さんでは魔法を使用する九条さんを防衛できない。索敵が出来る星野さんと鮫島さんを別けるとなれば、必然的にこうなるし、効率的に探索が出来る。第一回は期間は5日間。その後、一度、拠点で必要な装備、道具の新調をする。」
このときの3人と4神の内心は一緒であった。効率のためならグループ内の雰囲気も気にしない。全く湊霞らしい・・・、と。
36〜40日目
それぞれが魔物の群生地や新たなエリアボスの発見があった。
湊霞、星野サイド
エリアボスの発見
茶色の毛をした元の世界の新幹線程のサイズのある蛇
森の終わりに荒廃した村の平原の発見
泊りがけで更に奥地に進み、とても広い平原とポツリとポツリと荒廃した家が見られた。しかし、緑の鱗のラプトルのような魔物の群れが見られた。
新たな魔物の発見
魔物・ウォークル
流動的な羽を持っており、鷲のような見た目をしている。狡猾であり、戦闘後や戦闘終盤の獲物を集団で狙う。身は無味だが、羽は素材として有能である。
魔物・スパイクモンキー
足の裏に陸上で見るようなピックがあるサル。死体に全く価値がない。しかし、体内にある魔石に応じて、属性を纏った蹴りをしてくる。
魔物・ゴブリン
緑の肌に小柄な体の魔物。バカではあるがすぐに学ぶ。死体に全く価値がない。他種族の雌を捉える。繁殖力が余りにも強い。
・・・etc.
九条、鮫島サイド
エリアボスの発見
湖に大きなヒレを確認。それ以上は確認できず。
ミミックの群生地を発見
魔物・ミミックの群生地が湖の右側に見つかった。
魔物・リーフミミック
植物の葉に擬態したミミック。人の腕ぐらいなら平気で噛みちぎる。その死体はアイテムポーチの素材となる。
魔物・ウッドミミック
樹木に擬態したミミック。人を丸呑みに出来る。その死体はアイテムボックスの素材となる。
その他の新たな魔物の発見
魔物・アイアンフィッシュ
鉄の体をした魚。見た目はイワシに近く、大群で活動する。身は鉄のため食せない。
魔物・ファイトクラブ
右に大きな爪を持つ蟹。パンチが得意だが、左の小さな爪からは酸性の粘液を出すこともある。
・・・etc.
41〜42日目
湊霞は新たな素材で錬成。3人は川の反対側への探索へ向かう。
「相変わらず、行動に迷いがないわね・・・。」
アイテムポーチ(F)
段ボール一つ分の収納が出来るポーチ。時間経過がある。生物は収納できない。
アイテムボックス(F)
設置することで同種の素材などを45個、10種類分収納が可能。時間経過がある。生物は収納できない。
冷却アイテムボックス(G)
水の魔石から作ったコアを用いたアイテムボックスの亜種。設置することで同種の素材を25個、10種類分収納、冷蔵保存が可能。時間経過がある。生物は収納できない。
拡張矢筒(F)
アイテムポーチを矢筒用に加工したもの。10種類の矢を125本ずつ収納できる。矢専用に加工したために、通常より収納数が多い。
・・・etc.
43〜54日目
湊霞達は2グループで大遠征をして、それぞれで本拠点候補を確定してくることとなった。
「かなり、遠くまで調べにいけたけど、道中でもかなり、レベル上がったね。」
「そうですね。特に、未来さんは広範囲への攻撃手段を得てからは独壇場となりましたね。」
「凛も土魔法に慣れてきてたじゃん。」
鮫島は、オリジンスキルを使い特殊武術スキルの併用を一部容易にしているため、一気に飛距離と殲滅力を身に着けた。
九条は、魔法名を付けて魔法のイメージを確立することで、魔力効率を上げたり、行使速度を上げていった。
「・・・やっと、オリジンスキルを理解した。クソ神が、面倒なスキルをやるから。」
「まだまだ効率的では無いがな。でも、有用なものだったのはどのスキルにしてもだな。」
舞は、召喚獣によるパーティー戦を極め、合成の仕方を特化型にしていくことでオリジンスキルを戦闘に流用した。
湊霞は、既に戦闘タイプが確立してたが、九条のように名前を付けることでイメージの固定に重点を当てた。
ちなみに、アリスによるとすでに3人とも成長速度は、神々の想定の数倍らしい。
「異常者の周りは、異常が集まるのだ・・・。」
ステータス
華ノ宮 湊霞(地球:人族)
職業:下位錬成師(下級職)Lv15〈残りSP0〉
スキル
上級
Lv1
鑑定
下級
Lv4
下級錬成魔法、基本武術(剣)
Lv3
魔力強化、攻撃力強化、自然回復強化(魔力)
Lv2
下級魔法(全)
Lv1
身体強化魔法、体力強化、走力強化、自然回復強化(体力)
レベルなし
流剣、連剣、状態異常耐性(麻痺、毒、催眠)、パーティー化
オリジン
コモン<創生回帰>
アリス:創造神
九条 凛(地球:人族)
職業:下位土魔法使い(下級職)Lv8(残りSP0)
スキル
中級
Lv1
中級魔法(土)
下級
Lv3
下級魔法(全、土)、魔力強化
Lv2
自然回復強化(魔力)、命中率強化
レベルなし
状態異常耐性(毒、麻痺、睡眠)パーティー化
オリジン
コモン<魔法書簡>
ガイアラ:大地神
鮫島 未来(地球:人族)
職業:下位弓使い(下級職)Lv9(残りSP0)
スキル
下級
Lv4
基本武術(弓)
Lv3
体力強化、命中率強化
Lv2
走力強化
Lv1
自然回復強化(体力)
レベルなし
散弓、貫弓、追弓、連弓、広弓、剛弓、パーティー化
オリジン
コモン<効果干渉>
アルミス:狩猟神
星野 舞(地球:人族)
職業:下位召喚使い(下級職)Lv6(残りSP0)
スキル
中級
Lv1
召喚魔法、下位契約魔法
レベルなし
感覚共有
下級
Lv1
下級魔法(全)
レベルなし
パーティー化
オリジン
コモン<召喚合成>
テミス:契約神
貫弓
溜めを作ることで貫通力を上げやすくなる。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
散弓
魔力を通すことで射出した矢を炸裂させることが出来る。他の特殊武術スキルとの併用はかなり難しい。
「それじゃ、それぞれで見つけた拠点候補地を話そう。」
「では、私達からですね。見つけたのは2箇所で、一つは湖から1日程歩いたところにあります。湖から伸びる大河の内の一つの先にあって、少し高くなった中洲になってました。川に少し強めの魔物が生息していますが、川幅がそれぞれ5m以上有りますので、防衛能力は高いと思います。」
「でも、あの魔物の量だと逃走に船とかは無理だろうね。川の氾濫とかは気にしなくていいくらいには高くなってたけど。それと、その魔物多分だけど、遠距離攻撃持ちっぽい。」
「そうですね。次が、そこから森の方に半日ほど歩いたところでして、ここから直線距離で1日半といったところでしょうか。ここと同じ高い樹木が群生した湿地の湖に手頃なサイズの陸地がありました。」
「拠点への移動が少し難点だけど、魔物もそこまで凶悪なのは見られなかったよ。緑と濃いエメラルドグリーンの水が綺麗だった。」
「そうですね。ただ、少し防衛能力が落ちたと言えますね。また、周りに余り食料になりそうなものが少なかったので畑が生命線になりそうです。」
九条たちは、移動に余り時間を使わず、候補地周辺の調査をメインにしたようだ。
地図には、かなり広い範囲でメモしたポイントが数か所だけあった。
「なら、俺たちの方だが。こっちは4箇所見つけた。基本、崖に登ったところから1日ギリギリ掛からない位のところを見た。1つ目は、周りを竹林に囲まれ、地面から3m程高くなった所だ。周りの風景的に罠の設置が容易そうだったが、隠蔽にはかなり手間がいりそうだった。」
「・・・夜は冷えた。あそこを選ぶのは睡眠時鈍感な奴だけ。」
「2つ目は、平原と森との間にある大きめの廃墟だ。ここは4箇所の中でも唯一1日以上移動に掛かったな。だが、元々の建物があることから拠点化がかなり楽だ。しかし、あのラプトルみたいな魔物や畑の作りにくさがあるな。」
「・・・意外と快適だった。でも、魔物がギャギャウザい。」
「3つ目は、10から14mの隆起した地形に多く囲まれた台地。ここは平原とは違うの方に行ったら5m程の台地があったが、そこはかなり隆起が激しくなってて、住宅街の家が全部、山になってるのを想像するといいかもしれない。」
「・・・防衛能力は高い。馬鹿どもは天然迷路で迷う。でも、鳥型魔物が色々住んでいた。」
「最後は、崖沿いに歩いた所に丁度、崖の真ん中辺りに突起した土地があった。面積は少しギリギリだったが下からの侵入が難しそうではあった。」
「・・・でも、上からは割と行けそう。」
湊霞たちは、移動に時間を掛けて数を確認した。これは、単純に周辺調査は今後やればいいから効率よくと湊霞が考えたからだ。
地図には多くのポイントが少ないメモで書き込まれている。
ちなみに、アリス曰く、移動中会話が極端に無かったが、雰囲気は悪くなく、何処か熟年夫婦を思わせるものだったらしい。ただ、そこに甘酸っぱい青春はもちろんない。
「さて、3人は、それぞれ何処が良いか2つずつほど出してくれ。」
「いえ、意見を擦り合わせるのは効率的でなく、湊霞さんは嫌でしょう。私たちは未だに湊霞さんに援助してもらってる身、湊霞さんが決めて下さい。」
「だね。」「・・・別に構わない。」
(マジか!?それはありがたい。正直、3人に意見を納得させるのは時間の無駄で、さっさと行動したかったんだよね。調査中も色々、構造は考えていたし。)
九条たちも流石にわかってきたのである。どういう行動が湊霞と円滑に行動を共に出来るのかを、自分に拘りがない選択肢は、さっさと湊霞に選択権を与える。これが一番なのである。
報連相の相談を抜き、代わりに要望を加える。『報告・連絡・要望』これが湊霞との付き合いなのだ。
ちなみに、報連を抜く人間はまず誰とも交流を持つべきではないと考えている。
「そうか、なら俺が選ぶのは・・・」
報連相ができない主人公は異常ですが。
もっとやばいのは、それに慣れだしたヒロインたちで完成されつつあるこの物語ですね。
いつもはYouTubeで活動してます。
この作品の裏話や挿絵、紹介動画なんかもしていくつもりなので、見に来てください。
https://www.youtube.com/channel/UC3wzuZXPJ0Izmji-vlTWgdg