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現実より、異世界生活⁉︎  作者: ちゃぐ
21/40

1–20:仕事始め

たくさんの食器を見せられた後、カルファさんから食器一つ一つ、について説明をしてもらった。そしてカルファさんに説明してもらった内容を全て覚えられるように食器の名称、用途の復唱を独り言のように繰り返していた。

最初は「無理かも……」なんて思っていたが、自分でも驚くぐらい集中することが出来ていた。何しろ厨房の方が騒がしくなっている事に今さっき気づいた所で、時間は昼の十一時二十分を過ぎていた。指導が始まってから三時間ぐらいが経過している事になる。

そして、相変わらずヒルデは後ろで僕を見張っている。


「よし! これぐらいにして、この後は俺たちが料理を運ぶところを見学していろ」


僕はそう言われ、机に広げられている大量の食器を厨房の方に行き、片付けてから隅っこの方で待機していた。

その直後、王室の方の昼食の時間がもうすぐらしく、扉を開けて、僕とカルファさんと一緒の格好をした人、数名が食堂にやって来た。


「どうもでーす。あ、カルファさん、今日は早いっすね」


数名いる下僕の内の一人がそう言った。

食堂にぞろぞろ入ってきた人達を見ると、全員が若い男性だった。その中には自分と同い年ぐらいの見た目の人もいる。


「おお! それはこいつを指導してたからだ。そういえば、みんなにはまだ紹介していなかったな。ちょっと、こっち来い」


僕は呼ばれるや否や、カルファさんの横までダッシュで走った。そして、彼は横に立つ僕の肩を強く握って、彼らに紹介をしてくれた。


「こいつが新しく下僕として入った拓真だ。みんな、仲良くしてやってくれ!」


僕はそれに対して、間髪を入れず、自分でも自己紹介をした。


「初めまして、笹森 拓真と言います。わけあって、下僕として働く事になりました。これから色々とよろしくお願いします」


すると、彼らも「よろしく」、「よろしくな」と愛想よくしてくれて、その対応に少し、ホッとした。心のどこかでヒルデのように無愛想な態度を示されるのではないかと思っていたのかもしれない……。


顔合わせもとりあえずは終わり、時間は十一時三十五分になっていた。どうやら、直接聞いたわけではないが、下僕たちが話しているのを聞いた感じだと十二時から王室の昼食の時間らしいということはわかった。それに昼食を運んでいく場所はここから一階上の四階にあるちょっとした広間らしい。

予定の時間が刻々と近づくにつれてカルファさんを含めた下僕たちが慌ただしく動き始めた。

それに、厨房の方では怒号が飛び交っていた。見たところ、新人らしい少年がミスをしたらしくひどく怒られていた。しかし、他の人たちはそんな事には一切触れる事なく自分の仕事に集中している。怒られている少年も必死に仕事に集中している。


(同い年ぐらいなのにすごいな〜。僕も頑張らなくては……ああいう風には怒られたくはないけど……)


そんなことを思っており、気づくと下僕の人たちは二グループに分かれて、片方は四階に行って、食事の準備を、もう片方は厨房から出来立ての料理を運ぶらしい。

僕は四階に行くことになり、僕とカルファさん含め4人で四階に向かった。いや……実際には五人か……ヒルデを含めて。



四階、広間に着くと、僕を除いた三人がすぐさま準備に取り掛かった。


「拓真はそこで俺たちの動きを観察してろ」

「はい!」


彼らはまず広間の中央にある大きな長机を拭き始めた。その机はとても年代を感じるがとても綺麗に保たれていることが伺えた。そして、拭き終わると机に食器を並べる。食器と言ってもスプーンとフォークなどを決まった順番で並べている。僕はその動きを覚えるべく、集中してそれぞれの動きを観察していた。それに先ほど朝食を食べ終えてカルファさんの部屋に戻った時に紙とペンを借りておいたので、メモも取る事にした。さっき頭の中にメモしていたこともこの時に一緒に書き写しておいた。


そして、食卓の準備が終わると、後は料理を来るのを待つのみとなり、時間は五十分になろうという所だった。

すると、ぞろぞろと広間に人が入ってきたので料理を運んできたのだと思った。しかし、それは違い、自分を含める下僕たちは部屋の四隅に一人ずつ配置されるかのように腕をまっすぐに下ろしてピシッと直立していた。そうだ、広間にやって来たのは使用人ではなく、王室の方だったのだ。僕は一気に緊張が高まり、この場にいる使用人たちの方も先ほどまでの空気とはどこか違った。


お読み頂き、ありがとうございました。

変な文章ばかりで読みにくいと思いますが、楽しく読んで頂ければ嬉しいです。

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