3.ファーストフードはいいねぇ……リリンの産みだした文化のキワミ、アッー!!
後日。近所のファーストフード店で待ち合わせ。
私は時間を守る人間だと自負している。
約束の時間の30分前行動。
余った時間は適当につぶせばいい。
とか言っていたのが、最初の間違いでした。
「マモノ……だと……。」
なんとも安易なハンバーガー型のマモノ。
ハンバーガーのレシピと数体の生贄で特殊召喚できそうな感じの見た目である。
奴は今にも人を襲おうとしている。
そう易々とはやらせない。私はサキュバスではある。しかし、人々を愛おしく思う気持ちに偽りはない。
「……セイッ!」
魔法で強化した肉体で一撃。
この程度のマモノなら容易に狩れる。
あの人達の手を煩わせる必要はないだろう。
でも、そう上手く行くわけはない。
破壊されたマモノはそのまま修復を開始する。
奴は私を外敵ないしは脅威と認識したのか飛び掛かってくる。
「野郎!これでも喰らえ!」
背後から飛んできた人影による一撃。
「よぉ、クリーム、っつったな。ここを切り抜けるぞ」
「貴女は……この前の。」
「李 白『リー・パイ』だ。」
「パイパイさん!」
「二個くっつけんなドアホ!」
「だって立派なパイパイが」
「好きで育ったんじゃねぇぇぇっ!」
「おお テンプレテンプレ」
そんなやり取りをしていたら思いっきり反撃を喰らいました。
ピクルスが手裏剣みたいに飛んでくる。
「ちぃ!?避けろクリーム!」
「駄目、これは……!」
思い切り、体に当たる。
これは死ぬかもしれない。
「……あれ、痛くない。なんかべちゃってした。」
「うわぁぁぁ!これ本当にただのでっかいピクルスだ!酸っぱい匂いが止まらないぃぃぃ!!」
「美味しいですよ?」
「何喰ってんの!?毒かもしれないんだぞ!?」
「今度はビーフパテを飛ばしてきましたね!」
「聞けよ!あれは当たったら体中油まみれになるぞ!」
「いただきまーす!」
「おい!」
飛んできたパテに噛みつく。が。
「ファアアアアアアアアア!!」
「クリーム!?言わんこっちゃない!」
「すっごく熱い!?」
「言ってろ!!」
口の中がアツゥイ!
「奴め……火の属性!?」
四大元素属性。
魔法少女とマモノは主に四つの属性に振り分けられる。
『火』……風に弱く地に強い。
『地』……火に弱く水に強い。
『水』……地に弱く風に強い。
『風』……水に弱く火に強い。
「私は……『地』だ。」
「万が一あのマモノが火属性なら相性最悪、か……!下がってなクリーム!」
「あいあいさーのすたこらさっさー!」
「決断早っ!?もっと頑張れよ!!」
私はファーストフード店を後にした。
背後から「ギニャァアアアアアアア!!」とかいうパイさんの悲鳴が聞こえたが気にしない。
というかあのマモノ殺傷力あったんですね。
「君は……クリームちゃん!」
「無事かい?」
「パイさんがマモノに食べられました。」
「そっかー。 ……ムチャシヤガッテ!!」
「食べられる、か。ロリ巨乳中華娘がか。薄い本が厚くなるね。」
「ならねーよ!助けろボケ!!」
あ、生きてた。
「痛くもかゆくもない、でもハンバーガーの匂いがきつくて胃がもたれてきた……オエップ」
「クリームちゃん、あいつの属性は分かる?」
「恐らくは火です!風の属性なら!」
「待て、クリーム!火属性相手なんだ、水をぶつけた方が面白い!」
「そういえば、普通火の弱点って水だよな……どうなるんだ、瑛美?」
「見ていたまえよ、こうして、ボクの水の力を与えれば……」
突如大爆発を起こすマモノ。
タ○ムボ○ンの悪役みたいな服の破け方になるパイさん。
「……オイコラ」
「パイさんがぁぁぁー!パイさんのパイパイさんがぁぁぁー!」
「もうやだ帰りたい」
「水と火は対消滅、しかしそこには爆発的なエネルギーが生まれる……ってね?」




