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2.やったか!?なんて言わなくても駄目なものは駄目

薄情にもみんなに逃げられた私。

熱中症一歩手前でフラフラな私と、腰を抜かしたクラス長。


……仕方がない。

わたしがやるしかないだろう。




地面を踏みしめ、意識を整える。


腰を落とし、臨戦態勢を取る!

さぁ来い化け物!!




その直後だった。

横から飛んできた三本の光がマモノを貫く。

いや、一本は大外れして明後日の方向に吹っ飛んでいったが。


その姿はまさしく――――『魔法少女』。


太古の神々から与えられし能力(きせき)、『魔法』。

それを振るうことでマモノを狩る人類の希望。

何故か少女にしかなれないソレは日夜人類を守るために戦っていた。




「君達!大丈夫!?」

「おい、青い顔したチビ!何された、毒か!?」

「いえ、熱中症です」

「それはそれで大丈夫か!?」

「パイ!油断しないで、次来るよ!」

「ちっ!おい下がってなガキ共!

 やってやろうぜ、凛!」


マモノは微かなうめき声を上げる。

そして、確かに私達を睨み付ける。


一本外れた光が戻ってきてマモノを貫く。

脳天を一撃、マモノは再び動かなくなる。




「ふっ、ボクの計算通りだ」

「瑛美……本当かよ、オイ……」

「十中八九偶然だね!」

「ひどい」




「……あの、ありがとうございました」

「うん、気にしないで気にしないで!私達の仕事だから!」

「見えてたぜチビ!お前、アレに戦いを挑もうとしてただろ?いい度胸だな!気に入った!是非とも名前を聞きたいね!」

「……相須 クリームです。ここの四年生。」

「ふむ、その年にしてはしっかりしてるね。キミは……」


見えてしまった。マモノが瑛美と呼ばれたその人を狙っている。


「―――――させませんよ」


力を掌に集中、地面に叩き付ける。

離れたマモノの足元から砂埃が巻き起こる。

空中に投げ出されたマモノは空中で掻き消える。今度こそ倒した。

これが―――私の『魔法(ちから)』だ。


「キミは……魔法少女なのか……?」

「いいえ――――サキュバスです」

「な―――」

「ご安心を。人間を襲ったりはしません、基本的には。」

「―――じゃあさ、私達と一緒に来ない?」

「お、おい、凛!」

「だって、クリームちゃんとっても強いじゃない!

 それにしっかりしてるし、私達と一緒に来ても大丈夫だよ!」

「―――と、いうことだ、クリーム。君に任せる。」

「私は―――――」


選択は、決まっている。

この人達、恐らくは中学生。

同学年の人たちよりよっぽど大人だ。ならば。




「よろしく、お願いします」




これから、新たな戦いが始まるんだ。

今まで体験したことのない日々を生きる戦いが。

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