1.冷やし中華が終わる報告ってないよね
―――本日も晴天なり。クソッタレなほど晴天なり。
K県Y市、比較的静かな環境に建つ小学校。
時期は真夏の給食直前の体育の時間。
男子は馬鹿みたいに騒ぎながらサッカーボールを追い回している。
女子はきゃあきゃあとぶりっこのように騒ぎながらボールをもてあそぶ。
私はというと、そんなガキを見下しながら、適当に混ざっていました。
私の名前は相須 クリーム。DQName?うるせー馬鹿、ンな事ァわかってんですよ。
こんな思考を小学生にしてしている私が全うな存在であるわけがありません。
―――――まぁ、サキュバス、と言いましょうか。
人の情欲をくすぐり、狂わせる存在。正確には違いますが、まぁ、似たようなものと思ってください。
え?今度は何ですか?『お前みたいなちんちくりんに興奮する男なんていねーよ』、ですか。
テメェ覚えてろ夢枕に立ってテクノブレイクで死なしますから。
思考は冷めていても肉体は徐々に熱を帯びる。
空腹と脱水が混ざり、体力を奪っていく。
ちょっと、辛いかもしれないです。
「あ、相須さん!?大丈夫!?」
「うーんと、大丈夫じゃないですね」
「せんせー!せんせー!」
耳元で騒がないでください、頼むから。
クラス長は面倒見がいいのに子供なんだから。子供だけど。
「水でも飲めば落ち着きますかね。」
「相須さんは私が保健室まで……」
「やめろください、今倒れたら給食食い損ねますから」
「黙れ」
「黙るフォイ」
委員長に肩を貸されてヘロヘロ歩く。
少し視界がゆがむ。
ついでにとんでもないものが見える。
かなり巨大な怪物。
そう、ただ単純に巨大な蛇。
周囲の建物を破壊し始める。
サイレンが鳴り響く。
クラスメイト達が次々屋内に避難する。
奴が――――――『マモノ』。
人間の欲望の具現にして、絶対の破壊者。
私とクラス長だけが、逃げ遅れた。
閉まるシャッターのドア。
「畜生めぇぇぇぇぇぇぇ!!
結局我が身が可愛いのかよ先生ェェェェェェーーーッ!!」
チョビ髭のごとく吠える私。
向き直る蛇のマモノ。
――――――さて、どうしたものか。




