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【外れスキル:デバッグ】追放された元ギルドメンバー、AIヒロインを救いながら最強配信者になる  作者: 雨音トキ


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28/32

第28章「初デート」

翌週末。

リョウは鏡の前に立っていた。何度も服を着替える。

シャツ、パーカー、ジャケット。どれがいい?

「これで……いや、ダメだ」

また着替える。

緊張で手に汗が滲む。

スマホが震えた。アリアからのメッセージ。

「準備できた!」

リョウは深呼吸した。

「迎えに行く」

返信を送り、部屋を出る。

駅前の広場。

待ち合わせ場所。

人混みの中に、銀髪の少女が立っていた。

白いワンピース。初めて見る服装。

リョウは見惚れた。

「……かわいい」

思わず声が出た。

アリアが気づいて振り向く。顔が赤くなる。

「ありがと」

リョウに近づく。

「リョウも、かっこいい」

リョウも照れる。

「そんな……」

二人とも、顔が真っ赤だった。

お互い、見つめ合って笑う。

「じゃあ、行こうか」

「うん」

手を繋いだ。

温かい。

最初の目的地は、水族館。

アリアにとって、初めての水族館。

入口をくぐると、青い光に包まれた。

「わあ……」

アリアが声を上げた。

「魚が、いっぱい」

巨大な水槽。色とりどりの魚が泳いでいる。

アリアは水槽に顔を近づけた。

「きれい……」

リョウは、アリアの横顔を見つめていた。

彼女の笑顔。子供のような純粋な喜び。

「楽しそうで、よかった」

「リョウは?」

「俺は、君が楽しそうで楽しい」

アリアは照れた。

「もう……」

イルカショーが始まった。

観客席に座る二人。

イルカが跳ぶ。水しぶきが上がる。

「すごい! 飛んだ!」

アリアが大興奮。

リョウは彼女を見つめ続けた。

アリアが気づく。

「リョウ、ちゃんと見て」

「見てるよ」

リョウは笑った。

「君を」

アリアの顔が赤くなった。

午後。遊園地へ移動した。

ジェットコースターに乗る。

「怖い……!」

アリアがリョウの腕を掴む。

急降下。二人で絶叫。

風が髪を揺らす。心臓が跳ねる。

終わった後、二人で笑い合った。

「もう一回乗る?」

リョウが聞く。

「やだ!」

アリアは首を振った。

でも、笑っている。

観覧車へ向かった。

ゴンドラに乗り込む。二人きりの空間。

ゆっくりと上昇していく。

窓の外、街が一望できる。

夕焼けに染まる景色。

「きれい……」

アリアが呟く。

リョウは、横顔を見た。

夕日に照らされる、銀髪。

心臓が早鐘を打つ。

「アリア」

リョウが口を開いた。

「うん?」

アリアが振り向く。

観覧車が頂上で止まった。

リョウは意を決した。

「好きだ」

アリアの目が見開かれる。

リョウは続けた。

「ずっと前から。君を救いたかったのは、好きだったから」

アリアの目に涙が浮かぶ。

「私も……好き」

声が震える。

「ずっと前から。リョウに出会えて、本当によかった」

二人、見つめ合う。

距離が縮まる。

ゆっくりと。

唇が触れ合った。

初めてのキス。

柔らかく、温かい。

数秒の永遠。

離れると、二人とも真っ赤だった。

「えっと……」

「うん……」

何を言えばいいのか分からない。

また笑い合った。

「付き合おう」

リョウが言った。

「うん」

アリアが頷く。

もう一度、手を繋ぐ。

今度は、恋人として。

観覧車を降りる。

夕暮れの遊園地。

二人は手を繋いだまま、歩いた。

「今日、楽しかった」

アリアが言う。

「俺も」

リョウが笑う。

「また、来ような」

「うん。何度でも」

帰り道。

電車の中。並んで座る。

アリアがリョウの肩に頭を預けた。

「疲れた?」

「ちょっと」

でも、幸せそうに笑っている。

リョウも笑った。

アパートに戻る。

玄関で、二人向き合う。

「おやすみ」

「おやすみ」

もう一度キスをして、別れた。

リョウは部屋で一人、天井を見上げた。

実感が湧く。

幸せが、胸に満ちていた。


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