表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
RealSocialGame  作者: 無月公主


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/164

【ダリア】

「も…もう死にそうだ。」


…僕は…この世界を甘く見ていた。

今までの町や国は…だいたい1時間もすれば外にでれて次の町へ行けたのに…

【にゃん!だー!ランド】は8時間かかった。

もうすっかり夜で晩餐の為に戻らないといけなかった。

「ゲート出したから、ほら。」と咲がギルドハウスの大広間へのゲートを開いてくれていて…そこによろよろと入った。

丁度そこに晩餐の為の料理を運ぶシンカさんがいて…

珍しくモノクルをかけていて…

「…うわっ。ぶふっ…(笑)なんですか?その疲労バフ。」シンカさんは此方を見て笑う。

「りき、ちゃんとした中規模の国を通過するのはじめてだったみたいで…。」

「あぁ(笑)明日はアトランティスの観光でもしたらどうです?うちは大規模な国ですから。」

「そんな事したら りき死んじゃうじゃん!」

死ぬ!?………本当に僕はこのゲームの事何もしらなかった。

小規模の国と町はだいたい30分から6時間ほどで入り口門から出口まで通過できるけど、中規模からは6時間から二日はかかるそうだ。大規模な国は二日から六日……ドルガバの所有地…はじめてジャンさんと会った、あの金ピカの国が六日かかるらしい…。

早く通過する方法は…色々あるけど…僕の場合フゥに風で運んでもらうしかないらしい。

あと…すっごくどうでも良い事だけど…このゲーム内は犬派より猫派のほうが多いって事も学んだ…。

「りきさんのテーブルには疲労回復効果のある食事置いときますね。」

「すみません、ありがとうございます…。」

シンカさんは料理をテーブルにおいて、またすぐに厨房へ戻っていった。

「ほら、とりあえず座ろ?」

「うん。」

こんなズタボロで…この後練習試合かぁ…。憂鬱で深いため息をついた。


しばらくして晩餐がはじまった。

シュガーさんとソウジュンさんとガウルさんが同時に席についた。

「ん?ぶはっ(笑)りきよぉ…どこの国行ってきたんだよ。似合ってんぜ!その耳。」

「猫耳…うわっ!!僕っ…外し忘れてましたっ!!」

めっちゃ恥ずかしい…猫の着ぐるみ外しわすれた!!僕は急いで装備覧から猫の着ぐるみを外した。

「はっはっは!!にゃんだーランドにでも行ってたんだろう!」とソウジュンさんが笑いながら言う。

めっちゃ笑われた…


晩餐が終わって…シンカさんの料理のおかげで疲れはとれたけど…精神的な疲れはとれず…とぼとぼ練習場へ向かった。


練習場にいたのは…よりにもよってこの人かと思ってしまう人物で…


美しい金色のボブヘアー…真紅の美しい生地で作られた王子様のような服…茶色い皮のズボン…膝あたりまである黒いブーツ…

そして…血がしたたる刀。


「……ダリアさん。」僕がそう呟くとダリアさんの目が一瞬右にそれて、それからまた僕をみつめてから練習試合の申し込みをしてきた。

無言の状態でカウントダウンがはじまる。


0になった瞬間、咲がステッキを解放しようとすると…もうダリアさんが切りかかっていて…詠唱できずに受け身をとる咲。

そのまま背後をとられて剣を刺されて…ダリアさんは剣を引き抜いて距離をとった…

「あっ…何よ…何よこれ!!!!」と咲が驚いていた。

「スゥ!」すぐに僕はスゥで回復を施す。

でもダリアさんは…正面から縦に斬りつけて、次は横…最後は背後をとって横に斬りつけた。

僕はスゥを咲につかせてずっと回復し続ける。

どうやら…ステッキを解放する隙がないらしい。

僕は深呼吸してから目を瞑って…小人達に魔力補給をする。


10分…20分……30分…そこで僕の魔力は尽きてしまって…目をあけた。


咲が瀕死で倒れていた…ウォールも…もう動けそうにないくらいズタボロだった…

魔力がなくて棒立ちの小人達…

……何が…おこって……


「残念だ。」


ダリアさんにバッサリ切られて…僕は負けた。

試合が終わって全回復はしたけど……咲も僕も…驚いてその場から動けなかった…


「弱い……。」そう呟いてダリアさんは去って行った。


「……何……どうして…負けたんだろ。」と咲が…いつも明かるげにニコニコしていた咲が真顔で呟いた。


部屋に戻ってVTRを見る。珍しく咲も一緒に見ていた。

ダリアさんは…見えない攻撃を避けていた。

ハナビの魔法もハクの攻撃も…避けていて…避け方が自動防御なんかじゃない…どうして…。

「………この人…風とか…音を聞いて避けてる…。」と咲が言う。

確かに…攻撃を避ける時…目を瞑ってる!?

「……こんな避け方…。」

「普通じゃない…この人…天才だ。」と咲がちょっと嬉しそうに言う。

「え…咲?」

「私も負けてらんない!!これ練習する!音と風で避けるの!」

「え…。」

「あー!でも!今日はりきが疲れてるからやらないよ?明日からできるまでやる!りき、手伝ってね!」

「あ…うん。」


それから…1週間ほど…咲の特訓をして、咲がそれをマスターしたら次は僕の練習になって…僕がちゃんと避けられるようになるまで一ヶ月たった。


晩餐の後の練習試合は運よくダリア班の人ばかりで…凄く良い練習ができて…僕と咲は一ヶ月と一週間みっちりプレイヤースキルを磨いた。


そして…晩餐前に厨房に入って…

「シンカさん!!」

「はい?」

「お願いします!!今日の晩餐後の練習試合の相手、ダリアさんにしてもらえませんか!?」

「はぁ…別に良いですけど…どうしたんですか?急に。」

「前に負けて…リベンジしたくて…。」

「……わかりました。じゃあ、ルナに伝えておきます。」

「お願いします!!」


そして…晩餐の後…練習場へいって待っていると、ダリアさんが現れた。


ダリアさんは到着するなり、練習試合を申し込んできて…カウントダウンがはじまる。

カウントダウンが0になって…咲も僕も…集中して…ダリアさんの攻撃を避ける。

咲はダリアさんの攻撃を避けながらステッキの解放に成功した。

素早さで無理矢理ダリアさんに攻撃をしかけるが…やはり避けられてしまう。

だけど…ダリアさん攻略の為に…僕は…ウォールを纏ってダリアさんに捨て身の突進をする。

咲がダリアさんの背後をとって、殴ろうとすると…ダリアさんが体をくねらせてそのまま避けてしまい…その攻撃が僕にあたって…僕はふっとんだ。

味方の攻撃は痛みも体力も減らないけど…吹き飛びはする。

ダリアさんが僕目掛けて走ってきて…ハクが僕の目の前で刀を構えて止まり…そのまま向かってくるダリアさんにズプリと刀がささった。

そうか…止まってたから…ダリアさんにはハクが見えないから……ハナビがダリアさんの真後ろに火柱を設置していた…。

ダリアさんは見えない何かを抜こうと後ろへ下がると…その火柱にあたって大ダメージを受ける。

驚いた顔をするダリアさんに…咲が真上からステッキを振り下ろそうすると…ダリアさんの刀が人型に戻ってダリアさんを庇って…体力を0にする。

「・・・っ!!!」

「ちいろっ!!!」

ダリアさんは僕らから距離をとる。

それからスマホを操作して新しい武器をとりだした…それは真っ黒い細い剣を2本…両手に持って…また僕らに襲いかかってきた。

ハクがまた刀を構える…ダリアさんの体にブスリと刺さったが…ハクごと…刺さったまま僕に向かってくる…。

やられる!!!と目を瞑った瞬間……ハクの刀の呪いダメージでダリアさんの体力が削れて…僕たちが勝利した。


「……斬り足りないじゃないか…。もっと斬らせろ。」


「えぇ!?そ、そんな無茶な!!」

「じゃあ私と一対一でもする?」

「よし。やろう。」

咲がパーティーから抜けて、ダリアさんと一対一の練習試合をしだした。


しばらくして練習場に千翠さんがやってきた。

「ん?…はぁ(ため息)コールしても反応がないと思えばこれですか。」

僕とちいろさんは三角座りをしてそれをぼーっと眺めていて…。

「ははっ…僕たち…いつ寝れるんだろう…。」

「夜更かしはお肌に悪いのに…ははっ。」

「………(汗)コホンッ。ダリア、仕事があります。」


「試合中だ。あとにしろ!」

「そうもいかない。あと30分でクエスト受付が終わってしまう。…ダリア。」

「……チッ。」

ダリアさんは持っていた剣を落として…「やれ。」と咲に言って、咲はダリアさんを殴って体力を削って勝負を終えた。

「あと何分だ。」

「28分です。急いでください。」

「あ!まってよ!ダリア!」とちいろさんが立ち上がってダリアさんのあとをつける。


仕事って…クエスト?

「はーあ。つまんないの。」

「楽しそう…だったね。」

「うん!やっぱり、あの人天才だよ!いいなぁ…私もあんな動きできたらなぁ…。」

「咲ならできそうだけど。」

「できるかな?…ふふふっ!できればいいなー!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ