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いい加減、私を選びなさい!  作者: ラブコメに憧れた作者 愛楽(あいらく)
10/14

この気持ち。

ね、眠たい。おやすみ


「ただいま…」


陸人が家に帰ると背中を向けた結衣がいた。


「おかえり〜。おにぃ…。どうしたの!?元気ない声で帰ってきたと思ったら酷い顔だよ!?」


彼女は振り返りながら陸人の顔を見ると心配そうな声を上げる。それもそうだろう。今の陸人の顔は生気のない顔とでというのだろう。少し白くなっている。


「なんでもない…。部屋に戻るからな」


陸人はそう言って2階にある自分の部屋に向かう。

階段の途中、結衣から声がかけられる。


「あ!ご飯どうする!?」


「今日は、いいや」


「うん、分かった…」


陸人が言うと、少ししょんぼりした様子の結衣だった。

陸人は部屋に着くとそのままベットの上で横になる。

腕を目元に当てているといつの間にか眠っていた。


夢を見た。小学校の思い出だ。と言っても空とのことだった。初めて会った時から卒業式までのこと。

どの思い出の中の空は笑っていた。そして、その笑顔は陸人だけに向けられたものだった。それがもう見れなくなる。そう思うと陸人はいてもたってもいられなくなった。

ハッと夢から覚める陸人。眠気はない。空に電話やメールしようにも陸人は連絡先は知らない。知っているのは家の場所。今の時間を確認すると夜の11時だった。

陸人は時間など関係ないように玄関に向かい靴に履き替えて、空の家へと向かいっていた。



空の家の前に着いた陸人。少し息を切らしている。近くとはいえ走れば疲れる距離。

ピンポーン。陸人はインターホンを鳴らす。

やっぱりこの時間じゃ出ないか…。陸人はそう思い踵を返し帰ろうとすると


『りっくん…?』


「あ、あぁ。こんな遅くにごめん。出直すから気にしな…」


そう言う陸人の声を遮って空が言う。


『ううん。いいよ。上がって』


「…お邪魔します」


『うん!ちょっと待っててね』


空がそう言ってしばらくすると玄関から空が出てくる。


「お待たせ。静かに入ってね?お母さんたち寝てると思うけど、起きちゃったら大変だから。」


「うん、わかった。お邪魔します。本当に夜にごめん」


「りっくんだからいいの。詳しいことは部屋にいってからね?」


それに陸人は静かに頷く。それを確認した空は陸人を連れて部屋へと向かう。

暗い家の中を通って空の部屋に着いた2人。


「もしかして、空の部屋なのか?」


「うん」


陸人の知る空の部屋とあまり変わっていなかった。ぬいぐるみやお洒落なインテリアが増えた程度の変化。空は昔からぬいぐるみが好きだったので陸人も何個かプレゼントしていた。


「あんまり変わってないな」


「えへへ…。だって変える必要もないんだもん」


「?そうなのか」


「そうなの!」


「そ、そっか」


空の勢いに負けて陸人は言い淀む。

とりあえず座って、と言う空の言葉に陸人は床のカーペットの上、空はベットの上に座り話を続ける。


「それでりっくんは制服姿でどうしたの?こんな時間に」


陸人は帰ってから着替えていなかった。しかもそのまま寝ていて自分の格好すら忘れていた。


「あ、それは…。ほら、空。今日の放課後、告白されてたんだろ?」


「…うん。やっぱり分かってたんだ」


「定番の場所っちゃ場所だったからな。ただ、あそこにいるとは知らなくてな」


「どういうことなの?」


空の疑問は最もだろう。なら何故そこにいたのか気になるわけだ。

それを説明しようと陸人は続ける。


「いつも一緒に帰ってたから今日も帰ろうかなって思って空を探してたんだよ俺」


「え!?そうなの?それならそう言ってくれればいいのに!」


「先に帰っててって言ったのは誰だったかな?」


「そ、それは私だけど…。ん、んん!話し続けて?」


誤魔化すように空は喉を鳴らし誤魔化す。

それに陸人は少し呆れたような態度だったが続ける。


「はぁ、まあ、いいや。それであそこ歩いてたらさ、空の声が聞こえて。その、告白、ってやっぱり?」


陸人は言い淀みながら聞く。


「うん。もちろん…」


当たり前のように言おうとする空。

あ、やっぱり受けたんだ。陸人はそう考えていた。


「断ったわよ?それなのにしつこくてしつこくて!もうなんなのよ!?友達からでいいのでって!分かったって言ったけどもう無視するわ!あんな人!」


「え?」


予想外の言葉に陸人は呆然としていた。

ラブコメにすれ違いって大事なんだよなって。

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