おまけ
ーダリアの婚約破棄ー
「婚約破棄?何故だダリア。僕ら幼なじみでそこそこ仲も良かったじゃないか」
「すみません。まさか私も付いていきたくなるお方が出来るとは」
「君のお母様にも紹介済みなのか?」
「いいえ。破棄してからの正式な紹介の方が筋が通ると思いまして」
「ならまだ引き返せる。僕はずっとダリアを待ってたよ」
「引き返せません。誓いも頂いて口付けも交わした仲となっています。私はあなたを裏切ってます」
「君に婚約者がいると知らなかったのか?」
「承知の上でした」
「そんな強引な男、ろくな奴ではない!今ここで誓いを解除して俺のを刻もう」
「それは嫌です。始まりは確かに無理矢理ではありましたが、今は私も相手を想っています」
「誰なんだその汚らわしい男は!名前を教えろ、訴えてやる!」
「トゥーダナ国第一騎士団員のフレイ様です」
「…第一の…フレイ…え?」
「絶対零度の騎士とペアの、魔術師フレイ様です」
「やー!ダリア偶然だね、これも運命かなぁ!散歩中に会うなんて!」
「…フレイ様」
「こんにちは、ダリアの友達かな。いつもダリアがお世話になってるね、今日は何の用だろう?」
「…いえ、なんでもありません。失礼します」
「…」「…」
「トゥーダナからミミダナまで散歩ですか。随分な距離ですね」
「まぁね~」
「私は頼りなかったですか?」
「まさか。ダリアちゃんは完璧にこなすと思ってるよ。これは僕の嫉妬。他の男に会いに行くなんてさ」
「…ちゃん」
「ちゃん?」
「先程の様に呼び捨てがいいです」
「…ねぇ、今すっごい可愛い顔してるよ、ダリア」
ー詩子の反抗期ー
「お呼びでしょうか」
「ダリア、ドアが開かないんだが」
「シノ様が棚を置いたので開きません」
「何故」
「風邪を引いてしまったようで、移しちゃうからしばらく会わない。だ、そうです」
「いや、俺は魔法で治るんだが」
「もちろん話しましたが異世界人産の風邪が治る保証がない、と聞いてくれませんでした。私も今日は食事運び以外入室禁止です」
「…詩子、棚どかせ」
\やだ!/
「どかさないとぶち破るぞ」
\暴力反対!/
「ドアがなくなったらお前が腰砕けで昼まで寝てるのが皆に見えちまうな」
\ちょっ…ちょっと!/
「でもしょうがないな?これも俺のお前を思う気持ちの表れだ。あぁ詩子が心配だ。下がれ、行くぞ」
\ごめんなさい待って開けるから!/
「…よう」
「…鼻水が止まんないの。治るまでは近寄らないで」
「魔法で異世界人産の風邪が治る保証がないって?実験させろ、フレイが喜ぶ」
「わぁ、こっちの部屋来ないで!風邪菌充満してるって!」
「あぁ、ほら風邪移せ。キスさせろ」
「駄目だって!来るなー!」
「…逃げ惑うお前を追い詰めるのゾクゾクするな」
「はぁ?!変態!ドS!あっ」
「捕まえた」
「ギャアアアア!…んんぅっ」
「何やってんの、あの二人」
「遊んでるんでしょう」
ムーンに予約投稿完了しました。2/1~2/28です。
年齢クリアしてるかたは良かったら探してみて下さい。
(追加は三話のみでかなり軽めです)
それでは^^




