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第十九章-賠償金-

賠償金の金額をどうするかの会議の模様をお伝えします。

今日未明、某国に、ぴーーー万ぴーーーーーパブルも賠償金を要求しました。以上、ニュースをお伝えしました。





…………何も分かんねぇ

コンコンとドアを叩く音で俺は目が覚めた。

「シリュード~居る~?」

リシャルがドアの外から声をかける。

「あ~い、居ますよ~何か用?」

いつもどうりの寝起き。早く直したい。

「今日ビルマンドさんが会議するから本部塔に集合だって~」

何であの人は何故こんなに会議をしたがるのか。どうせ大した発表も無いくせに。

「あい~、了解でーす。着替えたらすぐ出まーす」

着替えを済ませた俺はリシャルと本部塔へ向かった。

A、B、Cランクが全員集合ということで大勢の人が本部塔方面へ歩いていた。その中にやたら可愛い少女(リシャル)と、そうでもない少年(俺)が歩いていると聞いた人々(俺には興味無し)が多数、リシャルに話しかけてきたので俺はその度にリシャルの手を引き、颯爽と通り抜けた。

やっとの思いでたどり着いた本部塔。その会議室に足を運んだ。


「えー、今日集まってもらったのは訳もない。先日の戦争での賠償金を100万パブルとする」

ひゃ、100万パブル!?これじゃあ国一つの半分以上じゃないか!!

「戦争の賠償金の最大限度は100万パブルだ。だから100万パブルにした。文句は無いな!!」

ビルマンドの呼び掛けに皆が応じる。反論を言う奴はほとんど居なかった。いや、多分心では「ダメだ」と思っているのだが言葉に出せないのだろう。

「今一度言う、反論の無い奴は…」「いる!!!!!!」俺はビルマンドの言葉を遮り、この会議室全体に聞こえるばかでかい声を出した。そしてビルマンドを睨んだ。一瞬だが、ビルマンドが小さく笑みを浮かべたような気がした。

「何だ?文句か?」

冷たく言い張るビルマンドに一瞬後ろに引いてしまったが、それでも強く言う。

「ああ、文句だ。いくらなんでも100万パブルは高過ぎる。これでは、相手に憎しみを与えるだけじゃないか!!憎しみが増え続ければまた戦争になる。そしたらまた戦死者が出てしまうじゃないか!!悪循環だ!!」

だが、俺の言葉に賛同する者は…4人だけだった。

「そしたら、武器を強化し、ここの人間を強化するだけだ」

「この人には負の感情しか無いのか?」そう思える程だった。

「分かった、もう反論はしない。だが一ついいか?」もう反論さても無駄だと悟った俺は、この一言に賭けることにした。

「武器や人間の技術力は限りはあるが沢山強化できる。でもな、人間の精神力は強化した武器でも叶わないんだよ!!」

「どういう事だ?」

初めて戸惑いの表情を見せたビルマンド。その質問に俺は低い、できるだけ恐い声で答えた。

「人間の精神力はどんなに強化されてきた武器かより強いんだ。ここにいる皆の中にももう戦いたくない人もいるはずだ。俺もそうだ。もう武器も持ちたくない。そういう人達の心の思いは、どんな盾も打ち破り、どんな剣も貫けないものなんだ!!だから、賠償金は必要ない。必要なのは、立ち向かう勇気と強い気持ちだ!!」

良い形で締め括った俺に、まあ全体の五分の一位の人から拍手をもらった。俺の気持ちが少しだが皆に伝わったのが嬉しかった。


後で聞いた話だが賠償金は99万9999パブルで決定したらしい。ビルマンドにも1パブル分だけ俺の思いが伝わったのかもしれない。

今日は23時07分投稿

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