12.ゲームクリア
「おはよう芹! ご飯できてるわよ!」
「おはよう、お母さん」
ゲームに関わった人を元に戻す……。
それは、俺の両親にも当てはまることだった。
「芹、今日はどこかでご飯食べようか」
お父さんは、リビングで新聞を見ながら言った。
「分かったよ、お父さん。寄り道しないで帰るね」
俺はご飯を食べながら言った。
ゲームクリアした日、家に帰ると両親がいた。
あれほど驚いた日はないだろう。
それは、なずなの両親にも当てはまった。
「いってきます」
「いってらっしゃい」
俺は、お母さんからお弁当をもらい、ドアを開ける。
同時に、隣の家のドアも開いた。
「おはよう、芹」
「おはよう、なずな」
俺達は学校へ向かった。
「今日、身体測定だって」
俺は、徹と目が合った。
しかし、徹は無視して学校へ向かった。
記憶が残っているのだろう。
俺へのいじめはなくなった。
いつもの教室。
いつもの授業。
いかに今まで平和だったかが分かる。
――――
あっという間に放課後だ。
今まで、放課後はいじめにあっていた。
今はそれもない。
「芹! 一緒に帰ろう!」
「なずな、部活は?」
「今日はなーし!」
「本当に?」
「本当だってば!」
寄り道をせず、今日もいつもの道を歩いて帰る。
……そう思っていた。
「警察だけど、ちょっといいかな?」
警察?
警察が何の用だ。
「浜松で、女性にタオルケットをかけていたよね? 防犯カメラに映っていたんだけど」
あのときの!
「君は、女性とどういう関係だったのかな?」
「どうって言われても……」
「そこの君も」
「……」
「署までご同行願えるかな?」
うまい言い訳が思いうかばない。
まずい。
このままだと、逮捕される。
でも逃げるわけにもいかない。
おとなしくついていくしかない。
「分かりました」
俺達は、警察の言うとおりにした。
パトカーに乗り込もうとしたとき、地面に亀裂が走った。
「なんだ!?」
「えっ!?」
「……おい!」
誰かがしゃべりかけてきた。
俺は声のする方を見た。
「……杏?」
「お前は、犯罪を犯した事があるか?」
「ちょっと君、いったいなんなんだ」
警察が、警戒をしている。
「どうなんだ! 犯した事があるのか!?」
「……ない!」
「お前の周りに、犯罪をおかした人はいるか!?」
なずなに向かって言った。
「……ないわ!」
「君! いい加減にしなさい!」
警察は、杏に言った。
「これから犯罪をおかしたいと思うか!?」
「「いいえ!」」
―真実の穴、実行致します―
「やめろっ! なんだ! これは!」
警察が穴に吸い込まれていく。
「カードオー……!」
警察は消えてしまった。
「おめでとう、君達は誠実な人だ」
「杏、またそのゲームを……」
「さっきの警察は、プレイヤーだったって事!?」
「警察の格好をしたプレイヤーだね」
「偽物……でもなんで!」
「君達が、前回のゲームクリアしたプレイヤーだからさ。まぁ、クリアしたのは君だけどね」
「どういう意味だ」
「今、ミッションが出てるんだ。前回クリアしたプレイヤーを確保せよってね」
「それって……!」
「芹! 逃げっ……!」
――――
俺達はカード化されてしまった。
杏は、なずなもカード化した。
あとあと面倒だからなのか、何か目的があってかは分からない。
いつもどおり家に帰る予定だった。
お父さんとの約束、守れなかったな。
俺達は、暗闇に閉じ込められてしまった。
この暗闇が、いつまで続くのか、俺達は知らない。
これで完結となります。
くだらない場面も多々ありましたが、くだらないの好きなんです……。
別の作品も見ていただけたら幸いです。
ここまで見ていただき、ありがとうございました!




