告白
入ってきた殿下は私に近付き跪く。手を取り傷つけてゴメンと謝っている。
「殿下はずっと私が好きなんですか?」
「え!ロバートに聞いたの?」
頷くと殿下は真っ赤になる。え?そんなに?本当にこの人私が好きなんだ。
「ずっとロバートから話を聞いて、いつしか憧れていたよ。顔も知らない君をずっと好きだった。1度隠れて学院に見に行ったんだ。文化祭の時にね。」
「あ、これ」
「そうそれ。嬉しそうに笑う君が可愛くて…私もあげたくなったんだ。断られたけど。」
「え、ゴメンなさい。そんな長年の気持ちだったなんて知らなくて。」
「気持ち悪いよね…知らない間に好かれて贈り物まで用意してるなんて。」
気持ち悪くは無いけど…いや気持ち悪いか?わからないな。判定が難しい所ではある。見目麗しい殿下だから許されている気もする。
「ずっとロバートと仲良いのは知ってたけど、ココに来てからもロバートばっかり頼るし。」
「殿下が煩わすなって言ったじゃないですか。」
「…緊張して。思ってもない事言いました。すいません。」
「ロバートが好きなのかなって勘ぐって、湖でも嫉妬してしまって…すいませんでした。」
「私初めては結婚する方とロマンチックな中でって、ずっと夢見てたんです。最低です。」
本当にすいませんでしたと項垂れている。目の前で落ち込む殿下は、いつも膝の上で見る殿下とはまた違って可愛い。髪柔らかそう。気づくと髪を撫でていた。
「メグ?そんな事をされたら期待してしまうのだけど。」
「私正直わからないのですよね。まだ殿下の事よく知らないし。」
目の前で跪く殿下は目を見開く。繋いでいた手に力が入り、私をジッと見つめる。
「チャンスが欲しいです。嫌いでないなら考えて下さい。絶対幸せにするし何からも守る。私にはメグだけなんだ。」
「愛人とか側妃じゃなくですか?」
「メグだけいてくれたいい。私は一途なんだってば、ずっとメグだけ。」
「んーーー…勝手に口付けしたからマイナススタートですよ?好きになれなかったら終わりって約束してくれますか?」
「絶対好きにさせる。けどどうしても万が一好きに出来なかったなら諦めるよ。王太子も辞める。」
「え?!重い!!」
「メグ以外とは結婚する気無いし、世継ぎ作れないなら譲る他ないよね。」
急に重すぎる。えぇもう断ろうかな。私穏やかな人が良いし…この際ロバート様にする?
「碌でもないこと考えてるでしょ?」
「え?いや別に。」
「しばらく付き合う。無理なら辞める。オッケー?」
「はい。わかりました。王太子は辞めないで下さいね。」
「メグ次第だね。陛下には早い目に言っておくよ。国の問題もあるし。」
「それは脅迫ですよ?」
「私は何をしてでもメグを手に入れたいんだ。諦めて私にずっと愛されて?」
指先に口付けをされ慌てて手を払う。もうヤダー。逃げれる気がしない。
「殿下にはもっと相応しい人がいると思うねですが。」
「相応しいかどうかは私が決めるから大丈夫だよ。大好きだよ。今から帰る?もうロバートには用事ないよね?」
「え?はい。」
「送っていってエール伯爵と話しないとね。縁談探さなくていいですって。」
「自分で言いますから!急に殿下来たらお父様が倒れてしまいます!!」
笑いながら立ち上がり手を引く殿下は全く聞いてくれない。ロバート様に挨拶をして馬車に乗り込む。
「今日はこのまま帰ってくれるなら、近々デートします!」
「え?本当?」
「はい!家に来るなら口聞かないままお断りし続けます。どっちにしますか?」
「…デート。絶対だよ?大人しく帰るから。」
「はい。この前途中だったし楽しいお出かけしましょう。」
わかった!帰るねって途中で解散し1人帰宅する。危なかった。お父様に会ったらあの殿下なら一瞬で話を進めそうだわ。少しでも引っ張ろう。
しかし後日我が家に手紙が届きあっという間に婚約者になり、ロマンチックな中で口付けをされる日がすぐ来るなんて私は思ってもいなかった。




