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【完結】金持ちに転生したので親のすねをかじって冒険に挑戦します  作者: よぎそーと
その7

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64話 必要なら発注するしかない

 しかし、物事そう簡単に進むものではない。

 想定外の問題も出てくる。



「そっか、護衛か」

「ええ、どうしても必要です」

 言われて納得する。

「そりゃそうか。

 この村にも必要だし、輸送してる連中にもつかないといけないし」

 そこまで心配する事ではないと思っていたが、やはりそういうわけにもいかないようだった。

 必要な資材を運搬するにあたり、それを守る者が必要になってきた。

 村からモンスターを追い出して終わりならそんな事をする必要も無いのだが。

 ヒロタカの目的は村の解放であり復活である。

 ただモンスターを倒せば良いというわけにはいかない。

 特に貧民街にいる村人を戻すという事も合わせて考えてるので、これらを放棄するわけにはいかない。

 それを考えるとどうしても人数を振り分けないといけない。

「村の護衛に一組ずつ。

 それと、荷馬車に一組だな」

 最低でもそれくらいは割り振らないといけなくなった。

 ただ、それでも人数が足りない。



 単純に戦闘だけを考えるならそれほど問題は無い。

 各組の戦闘力は犬頭程度のモンスターをものともしない。

 二倍三倍の数であっても凌駕するくらいの強さを持っている。

 だが、守るべき範囲が広いとそうも言ってられない。

 最終的に撃退するにしても、それまでに損害が出るかもしれない。

 そうならないように足止めしてくれる者達が欲しい。

 モンスターを倒さなくても良い。

 ヒロタカの部下が駆けつけるまで足止めをしてくれる者達が。

「雇うか」

 決断は早い。

「冒険者を雇おう。

 それで一時的に凌ぐ」

 とにかく必要な人数を、それで調達する事にした。



 ただ、雇うにしてもそう簡単にはいかない。

 危険な仕事になるので、信用出来る者でないと困るのだ。

 レベルもある程度は高くないといけないし、そうなるとなかなか適当な人間が見つからない。

 そんな便利な人間は常に声がかかるので掴まらない。

 残ってるのは、信用出来ない連中か、レベルの低い者達となる。

 特に大量に人手が必要になると、どうしてもろくでも無いのが入り込む。

 なので人選はどうしても難しくなる。

(まずは使える人間を選別してからだな)

 数の方はおいおい揃えていくしかない。

 その間に村を開放していく事にする。

 モンスターを排除するだけなら何も問題は無いのだから。



「なので、明日も村をもう一つ解放する」

 集めた仲間にそう伝えていった。

「その間、一組はこの村に残って防衛を。

 もう一組は物を運んでくる荷馬車の護衛だ。

 村一つなら俺達ともう一組でどうにかなる」

 無謀な掛けではなく、実際に村を開放してみて得た感触である。

 この程度なら、全員を投入する必要はない。

「村のモンスターを倒して、モンスター除けを設置して、とりあえずそれで終わらせる。

 村の人を帰すのはもうちょっと先になるだろうけど」

 村の機能回復はとりあえず後回しにしていく事にする。

 残念ながらそこまで手が回らない。

「とにかく、場所を確保する。

 モンスターを追い出して、いつでも作業に入れるように。

 一気にやっていくぞ」

 その間に冒険者を確保出来ればありがたかった。

 というより、人手を確保する時間を無駄にしないための行動でもあった。



 周旋屋に依頼が出されたのはそれからだった。

 かなり急いでいたので、その時動ける者のほとんどに声をかけた。

 ただ、レベルはともかく信用や信頼などは重視した。

 今まで請け負ってきた仕事の達成率や、依頼者からの評判などから判断していった。

 周旋屋からも意見を聞き、誰が信じられるかを確認していく。

 この時、周旋屋が誤魔化す可能性もあったが、それはやむをえないと割り切るしかなかった。

 稼ぎのために多少の誤魔化しをする者はどこにでもいる。

 ただ、そんな事をするなら今後の付き合いを考えていく事にもなる。

 それが分かってるのでまともな商売人は馬鹿げた事はしない。

 目先の欲に目がくらむような者に次はない。

 そんな商売人としての道理を期待するしかなかった。

 幸いにも、少人数の一団を二つ三つと確保が出来た。

 レベルはせいぜい3になるかどうかといった者達だが、信用は出来るという。

 それを信じて雇い入れる事になる。

 求めるのは補助的な事なので、それほど高いレベルでなくても良い事にした。

 そもそもとして、ヒロタカ達のようなレベルに到達してる者の方が希なのだから。

 おかげで二日後には護衛を入れる事が出来るようになった。



 その日には、次の村を攻略し終わっていたが。


 他の話もよろしく



 更新中はこちら。

「転生したけどウダツの上がらない冒険者は、奴隷を買う事にした」

http://ncode.syosetu.com/n9583dq/



 ちょっとお休み中はこちら。

「クラガリのムコウ -当世退魔奇譚-」

http://ncode.syosetu.com/n7595dj/

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