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ドラゴンは強敵なので、すぐに倒します

今回はドラゴンと戦います。


ドラゴンは皆さんもご存じですよね。

古くから神話や伝説に登場する、非常に強大な存在です。

人間の力では到底かなわず、英雄であっても命を懸けなければ倒せません。


一方で、調べたところ、ライトノベルでは戦闘描写が長いと読者が飽きてしまうそうです。

また、主人公が苦戦する展開も、あまり好まれないらしいです。

そこで、ドラゴンの強大さは十分に描き、戦闘はなるべく短くすることにしました。

これなら、ドラゴンの威厳を損なわずに済むと思います。


また、「俺TUEEE」というのも人気らしいです。

なので入れました。


以上を踏まえて書きました。

北方山脈。


北方の屈強な仲間たちは斧の柄で盾を打ち鳴らした。


ウー! ホアー! ヘイッ!

ウー! ホアー! ヘイッ!


叫びは、雪の峰々に長く響いた。

※ドラゴンの恐怖に打ち勝つには掛け声が必要です。


大竜は夕陽を背に、雪の嶺の頂に翼を広げ、山そのもののように座していた。


鱗は千の冬を経た鉄のごとく黒く、吐く息は吹雪となって峰から峰へと流れた。

炉端で聞いた古歌が、いま目の前で息をしている。

 ——イオルの最初の沈黙より生まれ、神々が名を持たぬ頃より北に座すもの。


人の世の始まりを見た眼が、こちらへ降りる。

戦士たちは、一人、また一人と武器を置いた。

ただ一人、地に実るものを統べる最初の王のみが、その眼差しの下に残った。


竜が、初めて首をもたげる。

それは許しだった。この古き冬の終わりに、挑むことへの。

※ドラゴンの解説に謎の横文字を加えると、神話的な邂逅になります。


仲間は5秒で逃げた。

※掛け声の効果には個人差があります。


俺は黒い剣を抜いた。


「行くぞ。我が眷属たちよ!」


――王よ。


あの声が聞こえた。


――どうか、お許しください。


「どうした?」


――寒うございます。


「……寒い?」


――我らは温暖な土地に生きるもの。


――この雪と氷の地では、力を振るうことができませぬ。


「そこをなんとかならないか?」


――なりませぬ。


「王の命令でも?」


――王よ。寒いものは寒いのです。


俺はドラゴンを見上げた。


「……帰ってもいいか?」


「ドラ・スルガル、ガァル・ヴェルクラァ」

《その首飾りは、私の宝だ》

※ドラゴンが古代語っぽいのを話すと強そうです。


「ガ・ノク・ミルヴォス。シャール・クリヴァーン、グロセク――ウル、モズ・セルヴァール」

《忘れていない。恥を知れ、犯罪者――いや、悪役令嬢》

※悪役令嬢回で立てた破滅フラグです。


胸元で、何かが動いた。


――王よ。


小さな声だった。


――私が参ります。


懐から、一粒の落花生が転がり出た。


あの日、ギルドで投げつけられた一粒。

床に落ち、笑われ、震えながら俺の足元へ転がってきた、あの一粒。


ずっと、俺の胸ポケットにいた。


――王の懐は、温かかった。

※人肌で温めたので、落花生は動けます。


――私は、八十七億の兄弟の最初の一粒

――そして王の、最初の家臣にございます

――こういう時に主君を助けなければ、与えられたものに値しない


「……そうか」


俺は立ち上がった。


「行け」


一粒の落花生が、風に乗った。


小さかった。

あまりにも小さかった。

吹雪の前の、塵のひとつにすぎなかった。


それは、まっすぐ竜の喉の奥へと消えた。


そしてドラゴンは、死んだ。

※アレルギーです。苦戦させると読者が心配するので、すぐ倒します。


そのとき、ドラゴンの巨体が光り始めた。


光が消えると、一人の美少女が立っていた。


「我を倒したのは、お前が初めてじゃ」


「死んだんじゃなかったのか?」


「そうだ」


「じゃあ、なんで生きてるんだ?」


「……」

※ヒーローズジャーニーには「報酬」という段階があります。


「我はお前についていく」

※報酬を獲得しました。


俺は帰ってきた。


「べ、別に心配なんてしてなかったんだからね!」

「お兄ちゃん、すごいね!」

「遅かったですね、この小便まみれのイカれ野郎」


「俺TUEEEEEEEEE!」

※主人公が強いことを再確認しました。


英雄の帰還である。

※ヒーローズジャーニーでは、最後に英雄が帰還します。

ドラゴンは、英雄の前に立ちはだかる大きな試練の象徴です。

人は大きな困難を前にすると、さまざまなものを失います。

仲間が去り、頼りにしていた力が失われ、それまで信じていたものが通用しなくなることもあります。


しかし、すべてを失っても、なお残るものがあります。

そして最後に残ったものこそが、その人にとって本当に大切なものなのだと思います。

英雄の場合、それは勇気であり、信念であり、仲間を思う心です。

それらはたいてい、普段は小さくて目に見えません。

今回は、それを一粒の落花生で表現しました。

※最初からこのために、ギルド回で落花生を登場させておきました。


こうして主人公は試練を乗り越え、英雄として帰還しました。

異世界転生、チート、追放、ざまぁ、ハーレム、悪役令嬢、無双、ドラゴン討伐。

人気の要素も、一通り入れることができました。


ここで、いったん筆をおきたいと思います。

これが、ライトノベルです。

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