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[完結]侯爵家の三男だけど能力板には大盗賊って出ちゃいました。  作者: 安ころもっち
第八章 アレス、スローライフな日々

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94 エッチな視線って結構分かっちゃうんだよ?

グリーンドラゴンを3体狩り終わり、適度に[恐慌]を周囲に放ちながら森を出る。


森を出るとオートバイで村まで戻る。

帰りは速度を押さえてもらったので、かなり快適なドライブであった。


戻ってすぐにシャワーで汗を流し、かなり遅い夕食となる。

ユリアが明日から暫くヘパイトスさんのところに入りびたるそうだ。暫くのんびりするのも良いだろうけど、たまにはソロで森にでもチャレンジしてみるかな?


ユリアを除く女性陣にちょっと森へと伝えると、みんなはオートバイを借りて分所へ行くという。どうやらこの村では売っていないおしゃれな服や下着を買いに行きたいようだ。


みんなを見送った後、ひとりで『最果ての森』へ入りダンジョンワープで中層まで転移する。もちろん新しいダンジョンワープを取り出しこの場所を保存しておく。

転移早々、ニードルトレントやブラッドスネークといった魔物に囲まれていたが、[睨む]からの[不可視の風]で蹴散らしていった。Lv2となったそれはかなり威力が上がっているようだ。


そして真っすぐに奥へと移動し、深層へと移動する、


同じような風景なのに一瞬ぞわりとした何かを感じた。


[危険察知]の反応にその場を飛び退くと、そこには1匹の狼が突っ込んできた。事前に確認していた情報と照らし合わせこれがハイウルフなのだと思った。

ハイウルフの攻撃を避けた僕は、体勢を整えこちらを睨むそれと対峙する中、それよりも近くのハイウルフの群れが巨大な魔物と戦っている光景に釘付けになる。


大きな耳に長い鼻。あれがグランドエレファントなのだろう。ドシンドシンと足踏みをするたびに地面が揺れる。それに驚きつつも目の前に迫ってくるハイウルフの首をを剣で落とす。[疾風]を獲得。

グランドエレファントに群がっているハイウルフは10体ほど。ならばと[不可視の風]を3連発。致命傷にはならなかった様だがこちらに注意を引くことはできたようだ。


そして[睨む]からの[恐慌]で若干怯んだハイウルフたちを[疾風]交えた[剣技]で次々と切り裂いてゆく。最後に戸惑うグランドエレファントを[黒牙]で仕留め、新たなスキル、[地震]を獲得した。

試しに使うと前方の地面がゴゴゴと揺れる。消費魔力は10だった。使いどころを選ぶかもしれないなと思った。


ドンドン行こう。そう思って探索を続ける。

少し開けた場所でまた[危険察知]が反応するので飛び退くと、さっきまで居た場所に上空から白く輝く何かが飛んできた。慌てて上を見ると上半身が女性、下半身は蜘蛛の3mぐらいのデカいのが5体、木の上からこちらを見ていた。


あれがアラクネなのだろう。


妖精ズは『やんのかこのー!』『蜘蛛やろーが!』『燃やせ!燃やし尽くせ!』と騒いでいる。燃やせって、ソイルは土の妖精だったはずだろ?


妖精ズは無視しつつ[カマイタチ]を広範囲にばら撒くと、それを避けるように動き出すアラクネたち。上半身は女性を模しているのだろうか?表情が無い。ちょっと怖い光景に身震いする。

それでも狙いすました[黒牙]により、蜘蛛部分の本体をえぐり、無事に討伐を完了した。ソロだとこういう時に不安になってしまうな。

スキル玉をつんして[蜘蛛糸]を獲得した後、その亡骸を確認するがやはり上半身は作り物の様だった。胸部分を隠すように覆っていた髪の毛のような部分を剥ぐと、そこには何もなかった。確認は大事。


[蜘蛛糸]は狙ったところに白く輝く蜘蛛の糸を飛ばすことができる。これは足をとられるとちょっと厄介かもしれない。[火炎]で簡単に燃えたけど注意は必要だ。消費魔力は5だったので、対人戦には良いかもしれない。


その後も適度に狼や象と遭遇するが、特に苦戦はしなかった。

そして少し開けた場所に出ると、何やら甘い香りが…


ハッと気づけば目の前にはうねうねと足のように根っこを這わせている大きな花、の魔物に囲まれていた。慌てて[火炎]を周囲にばら撒くと、バサバサと花びらを動かし燃えた体の火を消しているようだ。

いたぶる気はないので、[カマイタチ]で止めを刺してゆく。


これがアルラウネなんだろうけど、ソロだとかなり怖いな。気づけば捕食されてそうだ。


新たにスキル[甘い香り]を獲得したが、名前から嫌な予感がする。使うとふわりと甘い香りがするだけだったが、これは女性陣には言わない方が良いだろう。

消費魔力は5だった。


ため息をつきつつ休憩する。

そろそろお昼。どの森も階段なんかはないので休める場所が無い。どうしてもお昼は警戒しつつ立ち食いのようになってしまうため、手早くサンドイッチを胃に収めると、水筒を取り出し紅茶で喉を潤した。

体の疲れをほぐすよう、あくびをしながら体を伸ばす。


油断しきったところで[危険察知]が反応するが、若干反応が遅れ右足に激痛が走る。一撃で外殻が全損したことに驚きつつも、距離を取る。ハイウルフが興奮したように涎を垂らして追撃してきた。


不格好に躱しつつ剣でその首を落とした。

唸り声を聞き、その声の方を向くとかなりの数のハイウルフが見えた。完全に獲物を狙う目だがどの個体も口がだらしなく開き涎が垂れている。飢餓状態かなにかなのだろうか?かなりの恐怖を感じる。


警戒しつつ観察していると、ハイウルフの背後にトレントと思われる大木が見えた。そこから伸びた弦がぐねぐね動き、ハイウルフたちに何かのスキルを与えているように見えた。


「あれは、ドリュアスだっけ?」

事前情報の中でそんな魔物が出ると言っていたのを思い出す。


左右から伸びた蔦から周りの魔物を強化するスキルを放つという大木の魔物。特にハイウルフは群れを作って襲ってくるので相性は良さそうだ。冒険者にとっては厄介だけどね。

取りあえず[不可視の風]かな?そう思って3連発。それなりの数に致命傷を与えたようだ。


残る個体は剣で確実に狩ってゆく。

再度に[黒牙]でドリュアスの幹をぶち抜いた。


新たなスキル[植育]を獲たのは良いが、かなりの疲労を感じる。

仲間がいることのありがたみを感じた。


体の傷と一緒に心を癒すよう[回復]で体力を戻しておく。

そして数時間孤独に狩り続け、夕刻前には[疾風]を連発して村まで帰る僕だった。


結論。1人はやっぱり寂しいね。


夜は今日の狩りの報告をしつつ夕食を食べる。

それが終わると恒例のスキルの譲渡会が行われた。


その後、ベッドでごろ寝して寛いでいると、簡易な仕切が立てられ女性陣によるファッションショーが行われた。買い物の成果を確かめ合っているようだ。それは良いのだが、仕切が適当過ぎて僕からもチラチラと見えてしまう。

あまり凝視しないよう気を付けているが、どうしても気になりチラ見してしまう。たまにユリアと目が合ってしまうので、やぱりこの仕切の設置も意図的な何かを感じる。


僕を揶揄っているというのなら!しっかりと見てやろうじゃないか!

そう思ったが、やはりユリアのニヤつく視線に心が折れ、早々に布団に潜り込み眠りについた。翌朝、目が覚めると隣に寝ていたユリアから一言が…


「兄ぃ、エッチな視線って結構分かっちゃうんだよ?」


そんな言葉にため息をつきつつも、新たな1日が始まった。


――――――

アレス クラス:大盗賊 Lv60

体力600 魔力1560 外殻590

力144 硬69 速138 魔179

――――――

Up [毒耐性/Max/毒に対し一定の耐性]

Up [不可視の風/Lv2/無数の風の刃を放つ]

New [膨張/Lv3+1/一定の時間、力を倍化]

New [風牙/Lv3/風の刃を飛ばす]

New [多撃/Lv3+2/物理攻撃が重複する]

New [雷撃/Lv3+2/雷撃を打ち放つ力]

New [地震/Lv2+1/地面を揺らす大地の力]

New [蜘蛛糸/Lv3/粘着質な糸を飛ばし獲物を捕獲]

New [甘い香り/Lv2/甘い香りで獲物を誘惑]

New [植育/Lv2/生き物に元気を与える光]

――――――


――――――

リーゼロッテ クラス:剣士 Lv49

体力490 魔力250 外殻980

力145 硬58 速87 魔29

――――――

New [毒耐性/Lv1/毒に対し一定の耐性]

――――――


――――――

クラウディア クラス:魔法使い Lv49

体力250 魔力1720 外殻490

力58 硬29 速87 魔203

――――――

New [剣術/Lv2/剣の扱いがうまくなる]

――――――


――――――

ユリア・ウイクエンド クラス:賢者 Lv28

体力420 魔力1120 外殻2240

力55 硬37 速74 魔129

――――――

New [疾風/Lv1/風のように早く駆ける]

New [魔奪の肢体/Lv2/魔力を吸収する障壁を纏う]

――――――


――――――

カロリーナ・レイッヒ クラス:聖女 Lv28

体力140 魔力1400 外殻560

力37 硬18 速37 魔166

――――――

New [疾風/Lv1/風のように早く駆ける]

――――――


――――――

セシリーナ・ワルツ クラス:剣士 Lv30

体力450 魔力150 外殻900

力97 硬19 速78 魔19

――――――

New [物理耐性/Lv1/殴られてもへこたれない]

New [毒耐性/Lv1/毒に対し一定の耐性]

Up [突く/Lv3/強烈な一撃]

New [魔奪の肢体/Lv3/魔力を吸収する障壁を纏う]

――――――


――――――

サリアーナ・ワルツ クラス:弓使い Lv32

体力320 魔力960 外殻640

力61 硬41 速102 魔82

――――――

New [疾風/Lv1/風のように早く駆ける]

New [魔奪の肢体/Lv2/魔力を吸収する障壁を纏う]

――――――


------------------------------------------------------------

[最果ての森]


[浅い層]

ビーティングトレント

自身の木の枝を太く膨らませその枝で冒険者を叩き潰しミンチにして吸収する魔物。[膨張]は一定の時間、力を倍化。Lv1で1分程度。消費魔力は10。素材はその本体と魔石。


ウィンドマンティス

1mほどの全長を持つ蟷螂型の魔物。長く鋭い両手の鎌からは、固有スキルの[風牙]を飛ばしてくる。消費魔力は5。素材は鎌部分と魔石。


グリーンマペット

森に溶け込む保護色の苔をはやした人形型の魔物。固い体に長い手足を使って近接戦闘を繰り出してくる。固有スキルの[魔奪の肢体]で獲物から魔力を奪ってゆく。


オーク[力の能力玉] エルク[突く]


[中層]

ニードルトレント

5mほどの巨木から伸びた無数の枝から鋭い突き刺し攻撃を仕掛けてくる。固有スキルは[多撃]で物理攻撃が重複する。素材はその本体と中サイズの魔石。


サンダーラビット

1mほどの兎型の魔物。素早い動きで獲物を翻弄し、固有スキルの[雷撃]により痺れさせ、ラビットキックで仕留め強靭な前歯で喉元に食いついてくる。素材はお肉と中サイズの魔石。


トロール

でっぷりした3mほどの体。薄緑色の見た目で大木を削ったような棍棒を持っている。それを軽々と振り回し、獲物を押しつぶす。[力の能力玉]を持って居る。素材は中サイズの魔石のみ。


ビッグビー[突く] ブラッドスネーク[毒耐性]


[深層]

グランドエレファント

地震のように地面を揺らし突進してくる大型の魔物。長い鼻を鞭のように振り回す。固有スキルは[地震]。消費魔力は10。素材は表皮と大きめのお肉と魔石。


ハイウルフ

飛ぶような速さで近づき、その鋭い牙と爪で攻撃をする狼型の魔物。黒い体毛で後頭部から尻尾にかけて灰色の太いラインのように色が違う毛に覆われている。固有スキルは[疾風]で消費魔力は2。素材はお肉と牙と魔石。


アラクネ

1mほどの蜘蛛の体と女性を模した上半身を持つ蜘蛛型の魔物。上半身を模した両手から、固有スキルの[蜘蛛糸]を飛ばし獲物を捕獲する。消費魔力は5。素材は蜘蛛の体部分にある[蜘蛛糸]の原料となる液の詰まった器官と魔石。


アルラウネ

2m程の大きさのある動く花の魔物。根っこのような足をウニウニと動かし移動する。固有スキルの[甘い香り]は文字通り甘い香りで獲物を誘惑し、根を絡めて動けなくして養分を吸い取る。消費魔力は5。素材は頭の根元にある球根部分とその傍にある魔石。


ドリュアス

大木の魔物。左右から伸びた蔦から固有スキルの[植育]を放つ。周りの魔物が元気にして獲物を襲わせる。弱ったところを太い枝で絡め捕り養分を吸収する。消費魔力は20。素材は本体の幹に魔石。

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