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80 少し興奮しすぎてしまったみたいです。

ベイリンの遺跡に入り適度に魔物を倒し続ける。


3階層ぐらいまで下りればそれなりに空いていたので、十分に魔物を狩ることができていた。


ふわふわ浮かび分体を飛ばしてくる半透明の人型のゴーストは、物理系のスキルは効かないようなので、[火炎]でさっくりと倒してゆく。スキル玉は[朧気]。使うと自分そっくりの分身体が指定した場所へと飛んで行く。正直透けた僕が飛んでいく様が怖すぎる…

消費魔力は5で、攻撃力は無さそうだったので試しに2人に使ってみると、僕の分体がすり抜けることで外殻を無視をして、直接体力が1割程度削られるようだ。何気に凶悪なスキルだと思う。


シャドースケルトンは黒い何かを纏った骸骨の剣士だ。Lv5になっている[剣術]を試してみようと、2人がバンバン狩っているのを見ながらも、純粋に剣のみで戦ってみる。

さすがLv5となった[剣術]の力で、相手の件に合わせて剣先で全て受け流したりするので、気分は達人なのだが、その反面僕の体の動きはギクシャクしてしまう。スキルに踊らされるということだろう。

暫くは剣術のみで体に覚え込まそうと頑張ってみた。


当然スキル玉はまた[剣術]スキルかな?と思っていたら[残像]だった。確かに不自然に剣を避けられることもあるなと思ってたが、便利なスキルをレベルアップでき、つい頬も緩んでしまう。


シャドーウルフも同様に黒い何かを纏った狼だった。素早い動きで近づいて前足での引っかき攻撃を繰り出されるが、それを剣で受け流す。この程度の異界ならこんな戦いも良いだろう。

そう思って極力スキルを使わないようにと戦っていた。


シャドーウルフからは『速』の能力玉が出たので、ある程度の数は狩っておこうと思い3人で乱獲していた。


ピンクスライムは見た目がデロデロなピンクの発光するスライムだった。遺跡の側壁などにへばりついてピンクの光を放っているので、いつもの様に見ずらい魔石を剣で弾く様にしてみたが、剣先がぷるるんと弾かれてしまった。

高レベルの[物理耐性]を持っていると言うのだが、流石にリーゼの[斬]なんかは普通に通ったし、僕も[突く]を使えば難なく狩れた。


試しに[カマイタチ]を使ってみたが、剣での攻撃と同様にぷるんぷるんと弾かれてしまうので、結局は[火炎]を使い倒すのが一番効率が良かった。

クラウは[風牙]でも倒せるというので、[カマイタチ]は風属性の魔法ではなく、物理攻撃ということなのだろう。


3階層の袋小路で初めて宝箱を発見する。

クラウに「宝箱は稀なので、多分ミミックボックスだと思いますよ?」と言われ、試しに[毒棘]を飛ばしてみたら、宝箱の口が大きく開きこちらに飛んできた。

びっくりしながらも[黒牙]を飛ばし迎撃すると、はじけるように四散して魔石とスキル玉だけが残った。


「とりあえず、宝箱を見たら一度攻撃しようか?」

魔石を拾いスキル玉をつんしながら言った僕の言葉に、2人もうんうんとうなずいていた。


ミミックボックスは宝箱を擬態している魔物で、スルーすると追いかけてくるらしい。不用意に近づいて開けようとすると上半身がバクリと食べられ窒息死させた後、ゆっくりと吸収されるという。


つんして獲たスキルはは[魔法の箱]というものだった。


「魔法の箱?」

「アレス!魔法の箱が出たんですか!」

クラウが急に声を大きくして僕に詰め寄ってきた。


「うん。異界に収納空間を作成するって説明が…」

「空間収納!やっぱり空間魔導士の収納スキル!」

僕の手を強く握るクラウのテンションが怖い。


「これって普通に有名なスキルなの?」

「はい!空間魔導士になると、稀にですが魔法の箱という空間収納のスキルを覚えることがあるって…それを覚えた人はひたすらそのスキルを繰り返し、生涯かけてLv5をめざすのだと書いてありました!」


たしかに便利そうなスキルだけど、魔法のバッグがあれば良いんじゃないかなと思ってしまう。


「クラウ、バッグもあるしそんなに興奮することでもないんじゃないの?」

僕にそう言われて少し頬を赤らめるクラウ。


「失礼しました。少し興奮しすぎてしまったみたいです。まずはその有用性を説明しますね」


そう言ってクラウは僕とリーゼに話し続けた。


まずは実際に今までに確認されているスキルレベルのLv4の[魔法の箱]について、今持っている魔法のバッグの4倍、80立方メートルの物まで収納できるのだという。

Lv1がバッグと同じ20mというので、未確認ながらもLv5になれば100立方メートルになるのでは?と言われているそうだ。

そして収納空間内は当然時間が停止している。スキルなので破損することも劣化することもないので、術者の死亡するまでは半永久的に収納し続けることができるのだ。


さらには出し入れは考えるだけで瞬時に行うことができるので、練習次第ではあるが仲間の近くにさえいれば、その仲間の手に持つ武器と入れ替えるように出し入れすることも可能で、それだけでも戦術の幅が大きく広がるようだ。


当然、商人にとっても大量の荷物を体一つで運搬できるので、Lv3もあれば大商人に抱え込まれ優雅な生活ができるようだ。

確かにLv3でも60立方メートルと考えれば、この高かったバッグが27個分と考えれば、白金貨20枚×27個で540枚分の価値があるスキルなのだろう。

しかもバッグでは運べない巨大な建物だったり、攻城兵器だって一気に運べるのだから、そのスキルの有用性で戦争の状況だって変える恐れがあるだろう。


試しに自分のバッグの中身を全部入れてみると、何となくその中身が脳内で思い出せるようになり、思った道具を瞬時に出すことができた。

また徐々に興奮し始めたクラウが、「あれ、もっと狩りましょう!」と僕の手を引くが、そもそもそこまで遭遇しないので、Lv5までの道のりは遠そうだ。


そんな毎日を送る中、フニャンソワさんに案内され、ギルマスのクライフさんの執務室を訪れた。


――――――

アレス クラス:大盗賊 Lv59

体力540 魔力590 外殻520

力74 硬61 速115 魔68

――――――

New [朧気/Lv3+1/分身体を飛ばし体力を直接抜き取る]

Up [残像/Max/一時の残像を残す]

――――――


――――――

リーゼロッテ クラス:剣士 Lv47

――――――

New [残像/Lv2/一時の残像を残す]

――――――


――――――

クラウディア クラス:魔法使い Lv46

――――――

Up [物理耐性/Max/殴られてもへこたれない]

New [残像/Lv1/一時の残像を残す]

――――――


------------------------------------------------------------

[ベイリンの遺跡] 全5階層


ゴースト

ふわふわ浮かび分身体を飛ばしてくる半透明の人型の魔物。分身体に当たると外殻を無視して1割の体力を抜き取られる。物理系のスキルは無効で、固有スキルは[朧気]。消費魔力は5。


シャドースケルトン

黒い何かを纏った骸骨の剣士。固有スキルの[残像]で攻撃を躱され、持っているボロボロの剣で鋭い攻撃を放ってくる。消費魔力は5。


シャドーウルフ

黒い何かを纏った狼。素早い動きで近づき前足での引っかき攻撃を繰り出してくる。『速』の能力玉を獲ることができる。


ピンクスライム

見た目がデロデロなピンクの発光するスライム。ピンクの光を放っている。固有スキルは[物理耐性]を持っているようで、物理攻撃はあまり効かない。


ミミックボックス

宝箱を擬態している魔物。遺跡の袋小路などに出現しスルーすると追いかけてくる。不用意に近づいて開けようとすると上半身がバクリと食べられ窒息死させた後、ゆっくりと吸収される。固有スキルは[魔法の箱]。Lv1で20立方メートルの亜空間を作り出すことができる。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 100㎥って貨物コンテナ2個分ほどだから、建物なんか入らないし、凄さも感じないし、むしろショボい [一言] マジックバッグはいいとして、レアスキルならせめて桁を二つくらい増やさないと
2024/08/15 10:03 退会済み
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