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[完結]侯爵家の三男だけど能力板には大盗賊って出ちゃいました。  作者: 安ころもっち
第五章 アレスと王族と不穏な影

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61 2人が黄色くなったり青くなったりしてる

シャルロットさんと談話室での話は続く。


「あの、期限はすぐにでは無くても良いのですよね?」

クラウがそう質問をしていた。


「建前はそうですが、ギルドとしてはできれば1ヵ月以内にお願いしたいです。手遅れになっては困りますので…」

それを聞いてクラウは少し考えているようだ。


「では、色々試してみてからですね。何かあればまた相談しても良いですか?」

「もちろんです。よろしくお願いしますね」

そう言ってこの場はお開きになった。


ちなみに封筒の方は中身も一緒にシャルロットさんが回収していった。王家の印も入っていたし、まあそうなるよねとは思ったけど。


その後、シャルロットさんから提案もあり、ギルドの3階の特別室というところで僕たちは寝泊まりすることになった。とりあえず作戦会議だとその与えられた部屋で話し合う。

ご丁寧に大きなベッドが一つだけの部屋だった。宿の情報も漏れているのだろうか?お風呂もあるし良い部屋なのだが…


そして話し合いの続きとなる。

クラウは何があるというわけでは無いが、せっかく塔も森も新たにあるし『魔の森』だって深層もある。とにかく1ヵ月あれば有用なスキルを得られるのでは?ということだった。


そして「各所でどんどん狩りをして、早く強くなってなんならドラゴン倒したら良いのでは?」と言っていた。そもそも最深層の中心にあるボス部屋でボスを倒してコアを破壊したら魔物暴走(スタンピード)はなくなるのだ。

その為にはグリーンドラゴンの上位種も鎮座してるだろう、さらに強いボスを倒す必要もあるけど…


もちろんそれは非現実的な話ではあるが、最深層でも安全を確保できる何か有用なスキルを得られれば、そう思って今は頑張るしかないだろうけど…


とりあえずは一度受けた依頼だ。

考えれば問題が山積みで安請け合いではあったけど、成るようにしかならないんだろうなと思い今日のところはゆっくりと体を休めることにした。


◆◇◆◇◆


翌日、僕たちは『魔の森』にやってきた。

忘れていた解体用のハイグレード短剣[魔石補助付き]も買いなおす。冒険者ギルドの売店に少しお値段UPで金貨38枚で売っていたが、今となってはその程度の金額ならと思ってしまう。


そして現地についてから、昨夜のうちにまとめてあったことを再度確認する。


外周

森ゴブリン [危険察知]

弓ゴブリン [弓術]

グリーンスネーク [噛みつく]

グリーンスライム 『魔』


浅い層

石投げ猿 [投擲]

飛びつき猿 [豪脚]

沼スライム [消化液]

発砲アリゲーター [噛みつく]

ビッグビー [突く]


中層

リトルボア 『速』

リトルモンキー 不明

牙蝙蝠 [吸血]

リトルワイバーン [竜巻]


取りあえずは深層まで行くとして、途中で森ゴブリンの[危険察知]、グリーンスライムの『魔』は欲しいので見かければ積極的に、その他はスルーで良いだろうというという話になっている。

浅い層では飛びつき猿の[豪脚]と、ビッグビーの[突く]、ついでに資金面や自己消費する分にそのビッグビーの巣は確保しておきたいという事に…あの蜜の美味しさを知ったら常備しておきたいと思うのは当然だろう。


そして前回あのグリーンドラゴンと遭遇した中層では、リトルボアの『速』、リトルワイバーンはどうあっても出た瞬間倒すからついでに[竜巻]を、そして倒せていないリトルモンキーを何とか1体は倒しておきたいと話していた。


そして未知の領域、深層についても確認済みだ。

湖と深い森、岩地が点在する深層エリアは、グリーンエルク、サラマンダースネーク、ブラックモンキーが居る。どれも初めての魔物。

一応この層でなんとか狩れるのはAクラス以上の冒険者パーティだというので、その先の最深層を見てこいというのだから…無茶苦茶だと思う。


取りあえずは中層まで進み、リトルモンキーは何とか狩る。そして深層でもそれぞれ1体は倒しスキルを確認。そんな予定で森へと入っていった。


僕たちは警戒をしながら立ってサンドイッチを貪る昼食をはさみ、ようやくリトルモンキーを倒すことができた。何度も逃げられるが[睨む]からのクラウの[風牙]で体を貫き、そのまま木から落ち絶命した。

そして出たスキル玉からは[識別]というスキルを得ることになった。


[識別/Lv1/相手の強さを判別]


「識別?」

「『相手の強さを判別』ってなってるけど、良く分からないから使ってみるよ」

そう言って[識別]を使用する。


2人がうっすら黄色から青に色を変え光っているように見えた。そしてそれは数秒で消えた。出しっぱなしの能力板(スキルボード)で消費魔力が20なのを確認する。結構使うなと思った。

そして「2人が黄色くなったり青くなったりしてる」と、その効果を伝えるが、まだ暫くは検証が必要だろう。


ふと見ると、こちらに近づくリトルボアを発見したので、再度[識別]を使い見てみると、青く濃い光で包まれて見えた。

リトルボアを切り倒しながらその事を伝えると、クラウが「もしかしてアレスと比べて強さを判別するのでは?」と返ってくる。


なるほど。青が濃ければ弱いと。そして同じぐらいは黄色かな?じゃあ強敵はきっと赤だろう。そんな予想を立てて話をしていた。

何はともあれ、Lv1でも十分有用なスキルのようだが、これ以上は上げる必要はなさそうだと先へと進むことにした。


ここにくる途中では[危険察知]が1つで昼食時にクラウに[譲渡]しておいた。『魔』が1、[豪脚]が3、[突く]が2で同様にリーゼに[譲渡]済み。リトルビーの巣は1つだけ確保できた。

さらに中層でねばったので『速』が3つに[竜巻]は4つ獲得している。


かなり戦力アップしただろう。


さすがにレベルは上がらなかったが、後は深層で少し様子を見たら帰ろうと思い足を進めた。


――――――

アレス クラス:大盗賊 Lv52

体力470 魔力520 外殻450

力42 硬54 速54 魔61

――――――

Up [豪脚/Lv4/脚力強化」

Up [竜巻/4+1/暴風の渦を操る力]

New [識別/Lv1/相手の強さを判別]

――――――


――――――

リーゼロッテ クラス:剣士 Lv39

体力390 魔力200 外殻780

力120 硬48 速72 魔24

――――――

Up [突く/Lv3+2/強烈な一撃]

――――――


――――――

クラウディア クラス:魔法使い Lv37

体力190 魔力1300 外殻370

力46 硬23 速69 魔161

――――――

Up [危険察知/Lv2+1/身に及ぶ危険を察知する」

――――――


------------------------------------------------------------

リトルモンキー

木々のかなり高い位置で冒険者を見下ろしている。確認と同時にすぐに逃げてしまうので中々狩ることはできない。素材は小さな魔石のみと言うので、特に攻撃をされることもないため放置されることも多い。稀に高い位置から飛びつかれ、首筋などを齧られることがあると言う。固有スキルの[識別]で冒険者の強さを判別するようだ。

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