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ナタリーさん一家


リックさんに教えてもらった花屋さんは、店員さんがとても親切で扱う花の種類も多く、フローレンスが予算を話すとそれに合わせた花を組んでくれた。


フローレンスは店員さんと相談しながら、クリスマスらしいポインセチアを元にして、可愛らしいブーケを作ってもらった。


うん、とても綺麗。


次に回った酒屋さんでは、すすめられた華やかな香りの甘めのワインをセレクトした。


「リックさんありがとうございました。おかげでいい手土産が買えました。」とリックさんにお礼を言うと照れたように「そんなことないですよ。」とそっぽ向いてぼそぼそと話してました。


さらに大通りに出て歩き続けると、ある一軒家を指さし「フローレンスさんあそこがナタリーさんの家だ。わかる?」と聞かれた。


「はい、わかりました。もうここで大丈夫です。リックさん本当にありがとうございました。旦那様、奥様もお待ちだと思います。どうか気を付けて帰ってくださいね。」とここで別れた。


リックに教えてもらった大きなクリスマスリースがついた家のドアをノックすると「はい~。」と返事があった。


ガチャリとドアが開くとナタリーさん本人が出て来た。フローレンスは「メリークリスマス!!ナタリーさん。」と声を掛けると「メリークリスマス!!フローレンス。」と笑いながらハグしてくれた。


そして「さあ、こちらよ。」と部屋の中に案内された。そこにはナタリーさんの娘さんだろうか?フローレンスより少し年上の女性と、お孫さんだと思われる可愛い男の子がいた。


「みんな~、こちらが私のお友達のフローレンスさんよ。今日は一緒に楽しみましょうね。」と紹介してくださったので「フローレンスと言います。ナタリーさんには教会のボランティアでいつもお世話になっています。」と挨拶した。


ここでナタリーさんに「どうぞこちらを。」とポインセチアのブーケとワインを手渡した。


「まあまあフローレンス、かえって気を遣わせたわね。さぁ、あなたの席はこちらよ。」とたくさんのフラワーコーディネートが施されたテーブル席へ案内された。


席に着くと「家族を紹介するわね。この子が娘のフラン、そして隣にいるのが孫のリカルドよ。今は息子は王都へ出稼ぎに出ているの。」と家族を紹介してくれた。


フランさんがこちらを見ながら

「フローレンスさん、母がいつもお世話になっております。噂はかねがね聞いていますよ。とても絵がお上手とお聞きしました。また良かったらリカルドに教えてもらえると嬉しいわ。リカルドさあご挨拶して?」


「リカルドです。6歳です。」ともじもじしながらご挨拶してくれました。


「リカルドくん、じゃあ後で一緒にお話し作ろうか?」と言うと「いいの?うん、わかった。お姉ちゃんありがとう。」とにこにこ笑っていました。



ナタリーさんが「さあ、お祈りしましょう。」の合図とともにお祈りを始めた。シンと静まった空気がこの部屋のワクワクした雰囲気に不思議と良くあった。


「いただきます。」と皆で声を掛けるとそれぞれが食事を摂り始めた。マッシュポテトにチキンソテー、サラダやスープなどのご馳走様とちょっとつまめるパンやチーズに軽めの赤ワインが栓を抜かれた状態で置いてあった。


フランさんが「飲める?フローレンスさん。」とワインを勧められたので「少しなら飲めますよ。あんまり強くはないんですが。」と返事をすると


「じゃあ、乾杯と行きますか?」とフランさんはにっこり笑った。


「そうですね、お注ぎしますよ。お料理大変だったんじゃ?」と尋ねると


「でもお母さんも手伝ってくれたしね。」とお互いグラスを掲げて乾杯した。もちろんハッピーメリークリスマスの言葉を添えて。



「リカルドくんはどんな動物が好き?」と傍にいたリカルドくんに聞いてみた。


「うんとね~、猫さんが好きなの。」


「もし猫さんがお話しできたらどんなお話しをしてみたい?」と聞くと


「一番好きな場所はどこですか?って聞くの。」


「そうなんだ。」とリカルドくんとゆっくり話を紡いで行くと立派なお話が出来上がった。


「リカルドくんは何色の猫さんが好きなのかな?」と聞くと「真っ白の猫さんが好き。」と言ったのでリカルドくんのお絵描きセットを借りて真っ白の猫の絵を描いてあげた。「うわ~お姉ちゃん上手。」と喜んでくれた。


一枚一枚丁寧に簡単な文章と挿し絵を付けて行き、簡単ではあるが一冊の絵本が出来上がった。


「フローレンスお姉ちゃんありがとう。」と大事そうに絵本を抱えフランさんに見せに行くと「本当ね~~。まるで売り物見たいよ。」と言った。


ちょっとドキっとしたが「そんなに上手ですか?ありがとうございます。」とちょっとだけ冷や汗をかきながら話を流しておいた。

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