表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/46

十六話

 明けて翌日。

 メイド達に世話をされて身嗜みを斉え、レイセルを供に登校した下級クラスの教室では、案の定というか予想通りというか、昨日と違ってまるで御通夜の如き沈んだ雰囲気である。帰りたい。


 明確な理由無くの欠席は認められない為、殆どは登校しているようだが……。数人ごとに集まっているのは、既に派閥の決まった一群なのだろう。陰鬱な表情でうつ向く子女や、逆に子息にべったりと張り付いて媚を売る子女など様々で、子息はそれを当たり前のように肩や腰を抱いたり、或いは気まずげに居心地が悪そうにしているかのどちらかだ。

 そうでない者は、未だ派閥に入っていないか、餌食にされていない者達だろう。この雰囲気に戸惑ったり、何かを覚悟したように思いつめた面持ちの者達で、数日内には何処かの派閥に引き入れられて居る事だろう。


 下級クラスは、総勢百五十五人で五クラス、三十一人ずつという具合に振り分けられている。

 今年は子爵家が九人で、二人ずつそれぞれ、一クラスだけは一人。あとは男爵家と騎士爵家が、ほぼ均等に成るようにといった感じだ。

 なんぞ確執がある家付近は、互いに別クラスに分けられているんだろうと予想する。

 学園陣営に配慮(思惑とも言う)された上で、その内に自然と派閥が出来るのがこれまでの通例だったみたいだが……。

 俺的にはその気が無いんだよねぇ。うちの領地、王国中央からは遠いし、自給自足でもかなり余裕があるみたいで、子爵家としては割と権勢も高い家なのだと財務の家臣に教えられたしね。

 しかも我が家の近領地からの入学、今年は一人も居なかったらしい。

 その為、母上もそこまで『社交』に執らなくていいとお墨付きくれたのが幸いだったな。多少は必要だろうけれども。主に同爵位や上級クラスへの対応にね。


「「おはよう御座います、ライハウント様。」」

「ああ、おはよう。」


 昨日助けた令嬢二人が、こちらを見つけて気持ち早足で近寄ってくる。というか、同じクラスだったのか、知らんかった。

 二人とも周囲の雰囲気に居心地が悪そうだ。自分達は助かったが、一つ間違えばあれだったのだからなぁ。席に腰を下ろした俺の近くに、縋るように席を取ってきた。まあ、気持ちは判るから好きにすればいいさ。

 やがて鐘が鳴り、昨日と同じ女教師が入室してきてようやく初日の授業が開始された。暫らくは基本学科を彼女が教え、その間に選択科目を提出して個別スケジュールとなって行く形のようだ。

 俺は昨夜メイド達とも相談し、やはり武術と内政関係の経営学、あとは汎用魔法学を取る予定である。

 初級魔法なら使えるのだから、その応用を学んでおけば色々な場面で助けになるというレイセルの意見を取り入れた形でな。

 特に基礎となる【クリエイト】系と【コントロール】系は、極めれば中級、上級魔法の模倣が可能となるらしい。代わりに本式より消費魔力が嵩むらしいが、俺の場合は高いレベルで、或る程度までゴリ押しできるだろうとの事。

 そうか……、レベリング、無駄じゃなかったんだなぁ(しみじみ)。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ