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不器用な人達  作者: 田月


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2/5

努力とセンス

18時のチャイムがどこからか聞こえた。


明日からの夏休みへのわくわくは、一枚の紙のせいでどこかに行った。


遅くなった帰り道で僕は、何回でもこの紙切れを捨ててしまおうかと思った。


紙には僕の名前と、一生分くらいの「がんばりましょう」の文字が並んでいた。


誰も僕に「よくできました」とは言わない。


この紙も、先生も、家に帰ったって誰も言ってくれない。


隣の席のAちゃんは、テストはいつも100点だけど、いつもドッヂボールの時は最初に当てられる。


反対の隣のBくんは、走るのはいつもクラスで一番速いけど、いつも先のとんがっていない鉛筆で教科書に落書きしてる。


僕は、テストは0点ばっかりだけど、走るのはクラスで遅いけど、ドッヂボールは二番目に当たるし、先のとんがった鉛筆で落書きしてる。


でもいつも先生に褒められるのは、AちゃんとかBくんとか他の子ばっかり。


僕は褒められない。




家に帰ったら、お父さんとお母さんがいた。


帰ると早速「通知表貰ったでしょう?」ってお母さんが言った。


僕は渡すのが嫌だったけど、怒られるのがこわいからランドセルから出した。


お母さんは少しだけ見て、黙ってお父さんに渡した。


僕は先生が「『よくできました』とか『がんばりましょう』の所だけじゃなくて、コメントもしっかり保護者の人に見てもらってくださいね」って言ってたのを思い出した。


お父さんにはそれを言ってみたけど、お父さんは何にも言わなかった。


お母さんよりもちょっとの時間だけ紙を見て、お父さんは机に置いた。


「体育も勉強もひどい成績だな。もっと頑張れよ。小学生の体育なんて()()次第でどうにでもなるだろうが。小学生の体育ごときで…」ってお父さんに言われた。


その後もお父さんは、色んなことを言ってたけど、難しい言葉ばっかりでよく分からなかった。


僕は気になったからお父さんに「じゃあ勉強はどんな風にがんばればいいの?」って聞いてみた。


そしたらお父さんは「俺は勉強は()()()が無かったから分からん。お母さんに聞け」って言われた。


お母さんはそれを聞いて、笑いながら言った。


「小学生の勉強にセンスって、バカじゃないの?w勉強こそ小学生の内は、()()でどうとでもなるでしょ。小学生の勉強なんて…」


ここら辺より後は、また難しくてよく分からなかった。


僕はまた気になったから今度はお母さんに「お母さんは体育はどんな風に、がんばればいいと思う?」って聞いてみた。


そしたらお母さんは「私は体育苦手だったから知らないわよ。体育こそ()()()でしょ。まあ、私はお父さんと違って勉強は出来たからw」って言われた。


お父さんはそれを聞いて怒ってた。


そしてお父さんはお母さんにおっきな声で何かを言った。


その後にお母さんも同じくらいおっきな声で何かを言ってた。


今度は、今までで一番言葉が難しくって、何を言ってるか全然分からなかった。


でも途中の「ダメな子」って言葉だけ意味が分かった。




そのダメな子ってどこにいるんだろう?


その子は運動は()()って言うかな?()()()って言うかな?

勉強は()()って言うかな?()()()って言うかな?


僕はとっても気になった。

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