第2話「新たな職場」
奇妙な感覚に襲われながら数秒間、眩しくなったらと思ったら俺は広い草原にいた。
「これは、、、本当に異世界に来ちまったのか?」
「おほん、あー聞こえておるかユウサクよ」
「この声は!女神か!」
目の前の青白い球体からさっきの女神の声が出てきた。
「妾達神という存在はよほどのことでない限り下界に降りることはない、なのでこういう形でお主とコンタクトを取る。というか女神呼びはやめろ、せめて様をつけるかニーナと呼べ」
「ニーナ?それがあんたの名前か?」
「そうじゃ。紹介が遅れたな、我が名はニーナ時の神に使えし女神じゃ」
「なるほどつまりニーナ、あんた神の中でも平なのか」
「悔しながら今はな、そして今からお主の上司でもある」
そういえこっちに来る前に仕事があるとか言ってたか
「なあ、それで俺はこの世界で何をしたらいいんだ」
「うむ、頼みたいことは色々あるのだがまずは、そうじゃな魔王討伐じゃな」
魔王?今この人魔王って言った?ふむ、なるほど最初のノルマがラスボス討伐ね、うんうん
「丁重にお断りします」
「何を言っとる、話を最後まで聞け!」
「いやいや無理でしょ、こちとらただのおじさんだぞ
いくら魔法の才能とやらがあってもさすがに厳しいって」
「まあ落ち着け、そうじゃなまずは、その才能について説明しよう」
「いいか、まずこの世界にはにはレベルが存在するなんとなくわかると思うがレベルが高いほど強くなれる。そして魔法はレベルが上がるたびに使える種類が増えていく。お主は増える量常人とは比べ物にならないのじゃ」
「はぁ、それってそんなにすごいことなのか?」
「ああ、まっ百聞は一見にしかず手始めに何か適当なモンスターを探して倒してみろ」
「倒せって、どうやって?」
「今はまだ何の魔法も使えないからのう、物理攻撃でどうにかしろ」
それが老体には一番きつのだが、そうだな以前見たバレエティーで即席の罠の作り方をやってたなそのためにはまず穴掘るか。
そうと決めたら何かいそうな森に入り社会人時代もビックリな肉体労働で罠を拵えた。
(ここまでやったんだ上手くいってくれよ。)
離れたところから見張って数十分茂みから鹿のようなものが飛び出してきた。
よしっ、そのまま真っ直ぐ走っていけよ!
俺の思惑通りそいつは穴に落ちて用意した棘に刺さって死んだ。
「おおできたぞ。これで何か魔法が!」
「残念ながら、まだレベルは上がってないぞ」
「へ?」
「その程度のモンスターではあと4体ぐらいは倒さないとじゃな」
まじかよ、ここまでで結構時間も体力も費やしたのに後4体だと。
「忍耐力は日本の社会人の持ち味じゃろ、何十年も同じ仕事をしてきたお主がこの程度で根を上げはせぬよな」
ああ、魔法とか聞いて少しワクワクしていたあの時の自分をぶん殴りたい。ついでに上司もチェンジして欲しい
この女神新人時代の小うるさかったおばさん上司より面倒かもしれない。
そんなこんなで俺は久しぶりに自分の体に鞭を打ち仕事に明け暮れることになった。
「うむ、そのやる気どうか絶やさないでくれ、さすればきっと…」
目の前のことに集中していた俺にニーナの声は届いていなかった。




