閑話 等身大フィギュア制作会
変態紳士のコレクションルーム。
奥の展示室。
そこには――
等身大フィギュアが立っていた。
人と同じサイズ。
スポットライトの下。
精密に作られた女性フィギュア。
こはるが腕を組む。
「すごいなぁ」
「これ本当に人みたい」
りりも頷く。
「近くで見ると余計すごい」
肌の質感。
髪の流れ。
そして――
体のライン。
腰のくびれ。
ヒップの丸み。
胸の形。
すべてがリアルだった。
変態紳士が言う。
「これが現在の最高傑作です」
こはる
「じゃあ」
「次は魔法少女版だね」
変態紳士
「はい」
「本日はスキャンを行います」
りり
「ここで?」
変態紳士
「はい」
「等身大制作には正確な体のラインが必要ですので」
こはるが笑う。
「なるほど」
「じゃあサービスしないと」
りり
「サービス?」
こはるはステッキを取り出す。
「変身するね」
変態紳士
「ぜひ」
こはるがステッキを掲げる。
「へんしん」
白い光が広がった。
柔らかな魔力の粒子。
光の中で体がふわりと浮く。
くるり。
回転。
最初に見えるのは――
ヒップ。
丸く整ったライン。
光に縁取られた曲線。
陸上で鍛えた引き締まった形。
くるっ。
もう一度回る。
またお尻。
逆光の中でヒップの丸みがはっきり浮かび上がる。
光が腰をなぞる。
白いボディスーツが形成される。
体にぴったり沿う生地。
細いウエスト。
そこからヒップへ流れる曲線。
さらに――
腰の後ろ。
フリル。
短いスカート。
ヒップラインが強調される。
光が胸元へ集まる。
小さく整った丸み。
Aカップ。
白い布が胸を包み、柔らかなラインが形になる。
腹部の引き締まったライン。
太もも。
ガーター。
白いヒールブーツ。
光が消える。
魔法少女ピンクフリル。
こはるがくるりと回る。
フリルが揺れる。
ヒップがふわりと動く。
こはる
「どう?」
変態紳士は頷く。
「非常に美しい」
りりが苦笑する。
「この人」
「やっぱり変態」
こはる
「でも紳士」
次はりり。
ステッキを掲げる。
「へんしん」
白い光。
回転。
ヒップライン。
丸く整った形。
健康的な曲線。
くるり。
またお尻。
光の中でヒップが強調される。
光が胸元へ集まる。
Bカップ。
柔らかな膨らみ。
白いトップ。
リボン。
腰へ光が流れる。
短いスカート。
ふわり。
後ろから見るとヒップの形がよく分かる。
白いガーター。
白いブーツ。
背中に――
翼。
ホワイトフリル。
りりが立つ。
こはるが言う。
「りりスタイルいいなぁ」
りり
「こはるも」
変態紳士が言う。
「ではポーズを」
こはるが考える。
そして。
腰を少しひねる。
片脚を前に出す。
ヒップラインが綺麗に見える姿勢。
「こう!」
りりも並ぶ。
肩を寄せる。
腕を回す。
楽しそうなポーズ。
スカートが少し揺れる。
ヒップの丸みが自然に強調される。
変態紳士が頷く。
「完璧です」
スキャン装置が動く。
光が二人を読み取る。
数分後。
スキャン完了。
こはるが言う。
「これで等身大フィギュア?」
変態紳士
「はい」
「最高傑作になるでしょう」
りりが笑う。
「この部屋」
「私たち増えるね」
こはるも笑う。
「展示されるんだ」
変態紳士が静かに言った。
「もちろん」
「中央展示です」
こはる
「VIP扱い」
三人は笑った。
コレクションルームの奥。
スポットライトの下。
新しい展示が生まれる準備が、静かに始まっていた。




