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1話 はじめてのえんせい

俺たちが転移してから一年が経った。


実は、今日は初遠征だ。魔物との初の戦いとなる

つまり、今まで一度も本格的な戦闘はしていない、今日が初めてだ。

それが国の過保護具合がどの程度かわかるものだが…


さて、気をとりなおして今日の遠征メンバーを紹介しよう。


まずはリーダー、委員長!

委員長は種族も非常に優遇されており、さらにスキルもAであるというとてつもない力の持ち主だ。

しかも!変異の影響でただでさえ美人だったのが今や傾城の美女百人でも勝てないくらいの美しさとなっている。お城の兵士達の中にもファンクラブ志願者が増えており、3桁にも登る人々が委員長を陰ながら守っている。

我々委員長ファンクラブは無敵だ!


すまん、ちょっと熱くなりすぎた。

えっと他のメンバーは、いわゆるイケメン系オークで暗殺者の森山君、似てる部分が多いということで最近一緒にいることが多いアルラウネの香り使い、香山、飛ぶことに特化したダンピール戦士の海堂。

え?委員長以外が適当じゃないかって?ハハハ、気のせいさ。


そんなメンバーで向かっているのは[紅き構えの鉈森]という厨二感満載の場所。みんな略して赤鉈森と呼んでる。どんな場所かは…行けば分かるさ。



*



「しっかし国も過保護過ぎないかぁ?」

「どうしてだ、森本?」

「俺の名前は森山だ!」

すまん、ついボケてしまった。

「後ろをこっそり見てみろよ。あの茂みあたりに斥候が隠れているから。」


そんな風に隠れたら俺に対しては見つけて欲しいと言ってるようなもんだ。

樹木魔術を発動し、周囲の植物と同期。そして人間らしき形を察知すると近くの植物を軽く変化させ、視覚を作り出す。そして見えるようになると…


「本当にいたわ。魔法使いもいるし、危なくなったら転移させるつもりかね。」

真っ白な貫頭衣?みたいな服にあたまから黒子みたいな布を被った連中がいた。白の服とか隠れる気があるのか疑いたくなる

「便利だよなぁ、それ。樹木とか言っときながら雑草まで操れるとか。」

「羨しかろう?」


本質は違うけどな。


「ドヤ顔うっぜ。

ま、ずっと監視があるんじゃ、好きなことが全くできねぇよな。」

「ああ、そうだな。」

と、海堂が何か言いたげな顔をしていることに気がついた。

「海堂、なんかあったか?」

「いや、別に…」

「なんかあったらすぐに言えよ!」

「ほら、森田もこう言ってるし、言いたいことは気にせず言えよ。」

「誰が森田じゃコラァ」

「はっはっはっは」

「笑ってんじゃねぇ!」


委員長と香山は二人で話してるし、うちのパーティーの仲は良好だ。戦力も整ってるし問題はなさそうだ。

するとポケットがピクピクと動く。安心しろ。フラグではない…………ハズだ。大丈夫だよな?






「敵がいる。」


森山が静かに告げる。

その瞬間空気が変わった。皆の顔がキュッと引き締まる。

先ほどのように感覚を同期させ、相手を確認する。


さて、この一年間の訓練の成果を試させてもらおうか。

ちょっと情報入れときます。

保有スキルのランク

委員長 A 森山 B 海堂 C 香山 C 蓮 B

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