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エピローグ
ハラリハラリと彼女とともに今朝も落ちる。
彼女が星座占いをチェックするために点けた朝のニュース。それを見ると、俺でありながら俺でない抜け殻が今日も飽きることなく映りこんでいた。「屋上緑化!」というテロップはすべてを知っている自分にとってミスマッチに感じざるを得なかった。これが春の出来事ならまた違っていたかもしれない。初めに俺を知った彼女は「気持ち悪い」と嫌悪感を露わにしていたものの、今はそれとは逆の感情に傾きかけている。けれども、彼女には意中の相手がいるのだ。もちろん、それは俺ではない。そして、俺も彼女のことをそこまで好きではなかった。
なぜなら、彼女は莉菜や五花でないのだから。もちろん、彼女でも。




